赤ちゃんが育たない、流産する…不育症の原因って何?

赤ちゃんが育たない、流産する…不育症の原因って何?

不育症の原因

妊娠にはたくさんのリスクやトラブルがつきものです。何事もなくすぐ妊娠し、何のトラブルも無いまま出産にいたるのはなかなか無いことなんです。妊娠するまでに時間がかかったり、妊娠できなかったり、妊娠しても重度のつわりやさまざまなトラブルに襲われ、とてつもない痛みを乗り越えて出産―――。そんなたくさんの困難を乗り越えて、かわいい我が子と対面することができます。妊娠中に起こりやすいマイナートラブル

そして、そんな妊娠中のトラブルについてもうひとつ。妊娠しても、残念ながら流産や死産してしまうことがあります。しかも、この流産や死産が何度も繰り返されてしまい、なかなか出産まで進まず、元気な我が子と対面することができない…そんな状態を「不育症」と呼びます。胎児の染色体異常などが原因で自然に起こる流産もありますが、不育症の場合にはほとんどが違う原因となっています。

では、なぜ不育症になってしまうのでしょうか?また不育症となってしまった場合には、赤ちゃんを無事に出産することはできないのでしょうか…?

そもそも不育症って?

不育症は、妊娠は可能ですが流産や死産を繰り返してしまうことをいいます。妊娠することができない(難しい)不妊症とは違って、不育症は妊娠には至ることができます。同じように、妊娠できても自然流産が2回連続して起こることを「反復流産」、自然流産が3回以上続くことを「習慣性流産(習慣流産)」といいます。不育症とまったく同じなのでは?と思いますが、少しだけ違うのが反復流産・習慣性流産については妊娠22週までに妊娠が終了してしまうことをいいます。反復流産と習慣性流産

2週以降だと流産ではなく早産となるので、この場合には不育症といいます。さらに、厚生労働省の不育症治療に関する研究班・学会によると、不育症というのは妊娠中だけでなく生後1週間以内の早期新生児の死亡も含まれるということです。厚生労働省の不育症治療に関する記事(外部リンク)

「○回流産や死産を繰り返すと不育症」という定義は、実はまだこの学会や研究班でも決められていないということなんです。ですが、反復流産や習慣性流産のように2回連続して流産や死産が起これば、不育症と判断されて原因を探していくことになります。

また、たとえ1人目の赤ちゃんを無事に出産できたとしても、その後2人目・3人目が続けて流産や死産となってしまった場合にも「続発性不育症」という判断がされて検査を行うことも。いつ・誰に・どんなタイミングで起こるかはわからない不育症。お子さんを望んでいる方にとっては、不育症はとてもつらいものとなってしまいます。

不育症のさまざまな原因

では、不育症になってしまう原因とはいったいなんなのでしょうか?

遺伝学的因子

これは、自然流産にもっとも多い胎児の「染色体異常」のことです。ただ、繰り返し起こる不育症の場合にはこの染色体異常が原因で起こる確率はわずか5%程度だと言われています。

解剖学的因子

ママの子宮に何らかの異常があることで不育症が起こるものです。たとえば、多くの女性にあると言われている「子宮筋腫」は特に不育症の大きな原因となり、筋腫の大きさや筋腫がある場所、数などによってどれくらい影響があるかは違ってきます。妊娠中の子宮筋腫また、同じように子宮内膜症も不育症の原因となることが。 子宮内膜症

このようにママの子宮の異常による流産で、もっともその確率が高いと言われているのが「中隔子宮」というものです。

中隔子宮

このように、正常な子宮と比べると中隔子宮の場合には仕切りのような部分(中隔)があるため、子宮がハートのような形になっています。そのため、赤ちゃんが育っていくためのスペースが少なくなっているのがわかります。この部分は正常な子宮よりも血管が少ないことで、栄養がうまく行きわたらないことで流産しやすいと考えられています。中隔子宮のような子宮奇形には、そのほかにも重複子宮や双角子宮、単角子宮といったものがあります。

子宮の形態異常

子宮の奇形については、手術によって治療をすることで改善することができます。

内分泌因子

さまざまな原因がありますが、不育症の原因として特に多いのは「黄体機能不全」と「高プロラクチン血症」のふたつです。

黄体機能不全

卵巣の中にある卵子は、卵胞というものに包まれて育てられ、排卵されるときを待ちます。排卵されたあと役目を終えた卵胞は黄体というものに変化するのですが、黄体はホルモンを分泌させて子宮内膜を厚くしてふかふかのクッションを作り、妊娠しやすい状態をつくります。さらに、そのクッションに受精卵が着床して妊娠すると、妊娠した状態をキープするためにまたホルモンを分泌させます。黄体機能不全は、黄体がうまく働かないために月経(生理)の周期が早まったり、妊娠をキープすることができず流産してしまいます。

高プロラクチン血症

プロラクチンというホルモンがあるのですが、これは母乳をつくったり、黄体と同じように子宮内膜を厚くしてクッションを作るためのホルモンを分泌させる働きがあります。プロラクチンは脳で作られていて、視床下部というところでその分泌量が調整されていますが、なんらかの原因でこの調整機能がおかしくなり、プロラクチンがたくさん分泌されることを「高プロラクチン血症」といいます。

授乳中のお母さんは生理がくるのが遅いと言われていますが、高プロラクチン血症はこの状態を作り出してしまいます。不育症はもちろん、不妊症の原因でもあると言われていて、習慣性流産の方が高プロラクチン血症だったということは少なくありません。

免疫学的因子

不育症の原因とされる免疫学的因子としては「抗リン脂質抗体症候群」というものが挙げられます。ママとおなかの中の赤ちゃんは、胎盤を通して栄養や酸素・老廃物の受け渡しをしています。この胎盤の表面には「リン脂質」という脂質があるのですが、リン脂質はママの血液が固まらないようにし、ママから赤ちゃんへ酸素や栄養をスムーズに運ぶようにサポートする働きがあります。

しかし、ママにリン脂質の抗体があった場合、リン脂質の働きを邪魔してしまうことでママ側の血液が固まりやすくなり、赤ちゃんへ酸素や栄養がじゅうぶんに届かないことが。これを抗リン脂質抗体症候群といいます。赤ちゃんに栄養が届かないため育たず、最悪の場合はいつの間にかお腹で亡くなっていることもあります。

免疫学的因子としてもうひとつ、「同種免疫反応」というものがあります。

私たちの身体は、細菌やウイルスが侵入してきたときにやっつけよう!とする免疫機能がありますよね。この免疫機能は、他人からの臓器を移植をしたときに起こる拒絶反応とも同じです。おなかの中の赤ちゃんはどうでしょうか。ママの子であるのはもちろんですが、半分は他人であるパパの遺伝子をもらっているので、ママにとっては「異物」だととらえられることもあります。妊娠すると体が本来持っている免疫機能が働き、赤ちゃんを異物だと認識して流産が起こることがあるんです。

感染症

意外と多くの妊婦さんが経験している、感染症。たとえば、クラミジアや梅毒、B群溶血性連鎖球菌(GBS)といった感染症が主になります。妊娠中にクラミジアに感染したら…?梅毒ってどんな病気なの?B群連鎖球菌って?

こういった細菌感染は子宮頚管に炎症を起こしたり、菌がどんどん中に入り込んでいくことで胎内感染を起こし、流産となってしまうことも。切迫早産(流産)の原因になる細菌感染、絨毛膜羊水炎これらの感染症は、誰でも感染する可能性があります…が、しっかりと治療をしていくことができますのでご安心を。

不育症=出産できない…ではない!!

こういった不育症の原因を探るには、エコー(超音波)検査や血液検査などの簡単な検査や、子宮の形を詳しく見ることができる子宮卵管造影などが行われます。不育症や習慣性流産と判断されるのは、あくまで「連続して」流産や死産が起こる場合です。1人目は流産、2人目は出産、3人目は流産など、流産や死産が続いていないと不育症とは呼ばれません。

また、不育症=出産できないということではありません。赤ちゃんがなかなか育たない原因を探って治療を行ったり、中には治療をせずに何度目かの妊娠で出産に至ったという方もいらっしゃいます。

そもそも妊娠が難しいという不妊症とは違い、不育症の場合には妊娠することは可能なので、いかにして妊娠を継続させていくかということを目標にしていくことです。「不育症」であると診断された場合には、早急に原因を突き止め対策をとっていく事で、出産することが可能です。もしも、心当たりがあるという場合には、担当医と納得がいくまで話し合ってみましょう。

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