【小児歯科医が教える】出生児の10人に1人!低出生体重児のお口の特徴

医療の進歩により低出生体重児の死亡率が減少し、小さく産まれた赤ちゃんが元気に退院できるようになってきました。

そのため、全出生児に対する低出生体重児の割合が増加し、現在では10人に1人という割合になっています。

「低出生体重児」として生まれた赤ちゃんのお口には、どんな特徴があるのでしょう。

低出生体重児とは?

2,500グラム以下で生まれた赤ちゃんのことを「低出生体重児」といいます。
以前は「未熟児」と呼んでいたこともありましたが、今は「未熟児」という言葉は使いません。

低出生体重児の中でも1,500グラム以下の子どもを極低出生体重児、1,000グラム以下の子どもを超低出生体重児といいます。

一般的な出産予定日の近くに生まれたけれど、体重だけわずかに2,500グラムに届かなかったという場合は、低出生体重児といっても、一般の子どもとほとんど変わらないと考えられます。

しかし、早産で低出生体重児だった場合や、極超低出生体重児の場合は、お口の中にもさまざまな特徴が現れるケースがみられます。

低出生体重児のお口の特徴~乳歯~

低出生体重児にみられる、お口の中の特徴はどのようなものがあるのでしょうか。

歯の生える時期が遅い・順番が異なる

赤ちゃんの歯は生後6~9ヶ月頃に下の前歯から生えることが多いのですが、小さく産まれた赤ちゃんは、生える時期が遅くなったり、一般的な順番とは異なる順番で生えてくる場合があります。

1歳のお誕生日のころに、まだ1本も歯が生えていないこともめずらしくありません。

1歳半をすぎて1本も歯が生えてこなかったり、左右どちらかだけがどんどん生えて逆側が生えてこない場合には、全身的な要因の場合もありますので、歯医者さんで調べてもらいましょう。

エナメル質形成不全が多い

黄色い歯や、でこぼこした形の歯が生えることもあります。
歯の表面にあるエナメル質の部分が弱く「エナメル質形成不全」とよばれます。

乳歯のエナメル質形成不全は、一般の子どもでは10~20%ですが、低出生体重児では70~80%にみられます。

とくに上の前歯に、エナメル質形成不全がみられる場合も多いようです。
むし歯になりやすいので、むし歯予防をしっかりしましょう

参考文献:「極低出生体重児の口腔の特徴と機能」日本未熟児新生児学会雑誌14(2)

ゆごう歯が多い

ゆごう歯といわれる、2本以上の歯がくっついた形で生える子どもがいます。

乳歯のゆごう歯は、一般の子どもでは1~5%ですが、低出生体重児では約15%にみられます。
下の前歯に見られることが多くあります。

むし歯になりやすかったり、自然に歯が生えかわらなかったりすることがありますので、永久歯に交換するまで、歯医者さんで定期的に検診を受けましょう

「ゆごう歯」については、こちらの記事もご覧ください。

参考文献:「極小・超未熟児乳歯の形態学的研究」昭和歯学会雑誌13

お口が小さく、うわあごのくぼみが深い

お口が小さかったり、上あごのくぼみが深いことが多く、歯ならびが悪くなる原因になることがあります。

とくに下あごが小さいことが特徴です。

乳歯のころから歯並び治療の適応になることもありますので、小児歯科や矯正歯科で早めに歯並びもチェックしてもらうとよいでしょう。

低出生体重児のお口の特徴~永久歯~


乳歯はママのおなかの中にいるころから作られはじめますが、永久歯はうまれてから形ができてくるため、妊娠中に何らかのトラブルがあって小さく生まれた子どもは、乳歯に特徴的な症状が出やすいいっぽう、永久歯には影響が少ないようです。

ただし、歯の大きさが小さい、あごの形が細いなど、永久歯になってからも低出生体重児の特徴が残る子どももいます。

乳歯のころと同じように、お口が小さく、あごのくぼみが深いために歯並びが悪くなってしまう場合もあります。

低出生体重児の「キャッチアップ」


低出生体重児は、生まれた時は身長や体重が同年代の子どもと比べて小さいのですが、🅂だんだんと追いついてくることがほとんどです。

これを発育のキャッチアップといいます。

低出生体重児として生まれた子どもは、しばらくはお口の発達もゆっくりなため、離乳食の開始時期や進み方が一般の子どもと比べると遅くなる傾向があります。

一般的には6ヶ月前後に離乳食を開始すると思いますが、低出生体重児は10ヶ月~1歳頃に開始することが多いようです。

離乳食の完了時期も、一般的には1歳~1歳半ですが、半年~1年程度遅れて完了します。

かたい食べ物を嫌がる、飲み込めずにはきだしてしまうなど、いろいろと心配してしまうことも多いかもしれません。

しかし6~8歳くらいにはかむ力もキャッチアップすることがわかっていますので、成長をゆっくり見守ってあげましょう

参考文献:「超・極低出生体重児における咀嚼機能の発達」小児歯科学雑誌40(5)
参考文献:「超・極低出生体重児の吸啜および咀嚼機能の発達」小児歯科学雑誌 39(1)

気に入ったらシェア

 

この記事を書いた専門家

スポンサーリンク

スポンサーリンク

【本当におすすめしたい葉酸サプリベスト3】効果・値段で徹底比較!

葉酸の含有量や一緒にとれる栄養成分など、あらゆる角度から調べ、本当におすすめしたい葉酸サプリメント3つを選びました!

【妊娠線予防クリームおすすめ15選】効果トップ3はどれ?選び方のポイントは?

妊娠線予防の基本は、「保湿クリームやオイルでのマッサージ」。 たくさんのボディクリームやマッサージオイルが売られていますが、一番妊娠線予防によい商品は? 効果で選んだベスト3をご紹介します。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

赤ちゃんの部屋をフォロー