不妊検査の内容や費用は?いつ受けたらいいの?

妊娠したいのだけど、なかなか妊娠できない…。
日常生活上で妊活にいいとされることはしているのに、妊娠につながらない…。

そんなとき、ふと頭に浮かんでくるのは「不妊検査」「不妊治療」の言葉かもしれません。

不妊検査とは一体どういうことをするのでしょうか。

ここでは、どうやって、どのようにおこなうのか、期間や費用はどれくらいかかるのか、どのタイミングで受けたらいいのかなどについて紹介します。

不妊とは一体どういう状態なのか?


日本産科婦人科学会によると不妊とは以下のことを指しています。

「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。日本産科婦人科学会では、この「一定期間」について「1年というのが一般的である」と定義しています。

一定期間(1年)を過ぎても妊娠しない場合は不妊と定義されます。
しかし以下の場合はその期間を満たしていなくても、早めに検査あるいは治療をおこなったほうがよい場合もあります。

  • 排卵がない
  • 子宮内膜症を合併
  • 過去に骨盤腹膜炎にかかったことがある、など

上記に当てはまると、妊娠しにくい身体であることがわかっています。

また、日本生殖医学会によると上の項目に追加で以下の症状もあるならば、早めの治療につながるとして、6ヶ月間妊娠しなかった場合でも病院を受診してよいとしています。

同様に年齢が35歳以上の場合もそれに当てはまります。

  • 月経量が極端に多い、あるいは8日以上続いている
  • 月経量が極端に短い(2日以内)
  • 過去に子宮筋腫、子宮内膜症を指摘されている

少しでも気になるなら検査を

上のような状態や症状があてはまるのであれば、検査を一度受けてみましょう。

というのも、10組に1組が不妊のカップルといわれていますが、年々妊娠を望む年齢の層が上昇していることから、なかなか妊娠できないカップルの数も増加傾向にあります。

また、一般的に20歳前後が妊娠しやすい年齢とされています。
年齢があがってくるほど「妊娠しやすさ」も変化し、徐々に妊娠しにくい身体になっていきます。

原因がわからずに夫婦間でイライラしたりひとりで悶々とするのは、ストレスをためてしまい、身体にとってよい状態とはいえません。

夫婦でまずは話し合い、お互いの身体の状態をよく知るきっかけとして検査を受けることは、将来につながる有効な手段です。

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不妊検査の内容は?


実際に不妊検査ではどんな内容や方法があるのでしょうか。
男女別に検査項目をみていきます。

診察当日の服装について

視診、触診、内診では下着を脱いだり、用意された服を着ることがあります。

男女ともに脱ぎ着しやすい服(スカート、きゅうくつでないズボンなど)を着ていくとスムーズです。

女性の内診後は下着が汚れることもありますので、おりものシートや生理用ナプキンを持っていくと安心です。

女性側の検査内容

    一般的に以下の項目を中心に検査をおこないます。

  • 問診
  • 基本検査(血液、尿検査など)
  • 視診
  • 触診
  • 内診
  • 超音波検査
  • クラミジア検査
  • 子宮卵管造影検査
  • 卵管通気検査・通水検査
  • フーナーテスト

以下は精密検査の項目です。

  • 子宮鏡検査
  • 腹膜鏡検査
  • 子宮内膜組織検査
  • 抗精子抗体検査

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問診

    初診では主に以下のことを問診票に記入して診察を受けます。

  • 結婚歴(離婚歴の有無)
  • 不妊期間、妊活期間
  • 避妊の有無、期間
  • 性生活について
  • 性交痛の有無
  • 最終月経
  • 月経の状態
  • 月経痛の程度
  • 病歴(婦人科の既往歴、婦人科以外の既往歴)
  • 現在治療中の疾患
  • 感染症の既往歴
  • 生活習慣(喫煙、飲酒の習慣について)
  • 不妊検査歴、不妊治療歴の有無
  • 希望する治療の内容について(タイミング法・人工授精・顕微授精・体外受精等)

担当医師は現在の健康状態や過去の病歴、自身が不妊と思われる理由などについて細かく把握する必要があります。

特に、過去の病歴については不妊の原因を探る上でとても大事なことです。
いつ、どこで、どんなふうに、どんな治療をしたのか、継続しているのか、などを伝えていきましょう。

箇条書きでよいので事前にメモを用意しておくと、当日スムーズに記入、あるいは伝えることができます。

月経については、周期・継続日数・量や色・痛みがあるかないかなども聞かれる場合もあります。

病院を受診する日の直近2~3周期分の記録(基礎体温、月経周期など)があるとベターです。
基礎体温表や月経周期をメモしたものを持っていきましょう。

デリケートな内容が多いものですが、検査をおこなうにあたって重要な部分ですので包み隠さず正直に伝えていきましょう。

基本の検査

採血や尿をとってホルモンの量を調べると同時に、健康状態もチェックします。

視診

視診によって、皮下脂肪が多いかどうかや肥満傾向にあるかどうかなど、ホルモンの異常・無月経や性器の萎縮につながる可能性の要因を調べます。

触診

腹部を医師が軽く押したり触れたりして、子宮や卵巣に異常がないか調べます。
触診中に違和感や痛みがあればすぐに伝えましょう。

ただ痛いというだけでなく「じんと痛い」「奥のほうが引っ張られる感じで痛い」など具体的に伝えるとより伝わりやすいです。

内診

外陰部や膣内の視診をおこなうため、膣に指を入れておりものなどの分泌物の状態、子宮・卵巣の状態、子宮の位置、大きさ、さらには子宮筋腫、卵巣のう腫、子宮内膜症がないかどうかをチェックしていきます。

また、膣鏡という器具を使っての検査もおこないます。

今まで内診を受けたことのない人は抵抗があるかもしれませんが、よく調べることが大事です。
身体の力を抜いて、リラックスして臨みましょう。

超音波検査

超音波を出すプローブという器具を膣に入れモニターに画像を映しながら、子宮の形、筋腫の有無、卵巣の状態を見ていきます。

まず、初診で子宮等の大きさなどチェックしていき、次からの検査では以下のように確認していきます。

  • 月経期…卵巣の状態をチェック
  • 低温期…卵胞の状態や子宮内膜の状態をチェック
  • 排卵期…卵胞の大きさから排卵日を予測
  • 高温期…実際に排卵があったかどうか

モニターを患者と一緒に見ながら確認する病院が多いようです。
自分の身体を知るという意味でも、一緒に見ていきましょう。

クラミジア検査

クラミジアとは卵管周囲に癒着を起こしたり、閉塞させたりする原因となる感染症です。

検査方法はふたつあり、血中の抗体を調べる方法か子宮頚部を綿棒でこすって、クラミジア菌がいるかどうかを調べる方法です。

抗体、抗原検査を組み合わせてチェックする病院が多くあります。

子宮卵管造影検査

膣から子宮口に細い管(カテーテル)を入れ、それに造影剤を注入します。

子宮の形に異常がないかどうか、卵子が通る卵管に詰まりや癒着がないかどうかなどを見ていきます。

この検査は、受精卵に影響する可能性があるため、生理が終了してから排卵までの間だけにおこなう検査となります。

そのため検査が終わるまでは、念のためしっかりと避妊をしておいたほうがよいでしょう。

一方で、この検査を受けた後は妊娠しやすくなる傾向があります。

それは、つまりやすかった卵管が検査によって通じやすくなったためと考えられていますが、あくまで傾向ですので、検査項目のひとつという捉え方にとどめておきましょう。

卵管通気検査・通水検査

この検査では卵管が詰まっているかどうかをチェックします。

カテーテルという細い管を膣から挿入、子宮口に到着させ、子宮内に水や空気を送り込むものです。

この検査はX腺装置などがないなど、「子宮卵管造影検査」がおこなわれない病院で実施されることが多くあります。
また、造影剤に使用されるヨードという成分に対して、アレルギー反応を起こしてしまう女性に対しておこなわれます。

フーナーテスト

性交後の子宮頸管内にある粘液を採取し、その中にいる精子の状態を確認する検査で、精子の数や運動状態について調べます。

頸管粘液は女性ホルモンの、エストロゲンという成分の分泌量によって状態が変わるのです。

排卵が近づいていくと、この頸管粘膜の量が増えて粘り気が少なくなり伸びやすくなるので、精子が子宮内に到達しやすくなります。

性交後にこの検査をすることで、精子が子宮にきちんと入っているかどうかがわかります。

子宮鏡検査

子宮内に異常があった場合におこなう検査です。

細い観察用子宮鏡(ファイバーで柔らかい素材)を使って子宮内の状態や卵管の入り口を観察します。
この検査では子宮内膜ポリープや粘膜下筋腫などの有無がわかります。

腹腔鏡検査

子宮筋腫や卵管の周囲が癒着していないかをチェックします。
おへその周辺に数か所小さな穴を開け、腹腔鏡を挿入して観察します。

小さな穴(1cm弱)を3~4箇所あけておこなうので身体の負担が少ない方法です。
異常が見つかった場合は、そのまま手術し治療することができます。

子宮内膜組織検査

排卵日から数日後に器具を使用して、子宮底部から組織を採取して調べる検査です。

これにより、子宮内膜の発育、ホルモンに対する反応、子宮内膜症の有無などがわかります。

抗精子抗体検査

抗精子抗体とは精子を異物と判断して作られる抗体、その抗体によって精子を排除しようとする免疫機能の異常を指します。

体内で精子に対する抗体が作られてしまう原因はまだ解明されていませんが、その抗体があるかないかを調べることができる検査です。

この抗精子抗体は、精子同士をくっつけて塊にしてしまう抗体(精子凝集抗体)と、運動能力をなくしてしまう抗体(精子不動化抗体)が主に作用します。

精子不動化抗体は不妊に大きく影響してくるため、血液検査で抗体の有無を調べることが重要になります。

病院によってはフーナーテストが不良だった場合に、この検査を実施するところも。

過去の病気による炎症、事故による外傷、避妊目的のパイプカットなどが原因で、まれにですが、男性にもこの抗体を持ってしまう場合があります。

この抗体が男性自身にあると、射精されたときにすでに精子の運動能力が低下していたり、女性の体内に入ると精子が死んでしまうことがあります。

男性側の検査内容

男性側の不妊検査では、以下の項目が一般的です。

  • 精液検査
  • ホルモン検査
  • 精巣生検
  • 染色体検査など

精液検査

できるだけ鮮度のよい状態の精液を、自宅か病院で採取して検査をします。

精液の中にある精子の状態、血液や膿が混ざっていないか、量や濃度、精子の生存率や運動率、奇形率をチェックするのです。

ホルモン検査

ホルモン検査は精液検査で異常がみられた場合、採血後に以下のホルモン数値をチェックする検査です。

  • 卵胞刺激ホルモン
  • 黄体化ホルモン
  • プロラクチン・乳汁分泌ホルモン
  • テストステロンなど

このうち1か2の数値が低値でも高値でも、精子形成障害が疑われる可能性もあります。

不妊外来のほか、泌尿器科でもホルモン検査を受けられます。

精巣生検

この検査も精液検査で異常が見つかった場合におこなう検査です。

麻酔をした陰嚢に1cm弱の穴を開け、小さな組織を少量採取し、この組織内に精子が確認できるかどうかをみます。

確認がとれたのならば、精子はきちんと作られているということがわかります。

染色体検査

血液中のリンパ球の染色体を調べて、染色体に異常がないかどうかなどをチェックします。

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不妊検査の期間


大体が早くて1ヶ月〜数ヶ月、遅くて半年ほど検査に時間がかかります。

一度に全ての検査をおこなう訳ではありません。
生理中や排卵前後、排卵期、高温期におこなう検査など、身体の状態によって細かく検査も分かれてきますので、継続しての通院が必要です。

検査のスケジュールが決まってくると、仕事をしている人は病院にいく時期に合わせて仕事の調整等が必要になるケースが多くみられます。

検査してすぐに結果がわかるというものではないため、長い検査期間に気持ちがくじけそうになる方もいるかもしれません。

しかし、検査中に治療すべきところが見つかったのなら、検査と同時進行で治療する場合もあり、それは妊娠への道につながります。

焦らずじっくり向き合って取り組む気持ちが大事です。

不妊検査にかかる費用


不妊検査の費用は病院によって金額が異なるため、一概にこの金額とはいえません。

しかし保険が適用できるものもありますので、受診する病院に事前に確認しておくとよいでしょう。

また自治体によって、不妊検査の費用や治療費を助成する制度を設けています。
対象者や申請方法なども含め、お住いの自治体に問い合わせてみることがおすすめです。

一般的に以下のような金額が目安となっています。

検査内容 金額の目安
問診、内診、超音波検査、血液検査、クラミジア検査など 4,000〜10,000円程度
精液検査 2000〜10,000円程度
フーナーテスト 1,000円程度
子宮卵管造影検査 5,000〜15,000円程度

※X腺を使用した子宮卵管造影検査は一般に健康保険の適用になるので、自己負担。4,000円程度で受けることが可能です。

腹腔鏡検査 50,000〜200,000円程度

※高額医医療費の対象になります。

精巣生検 100,000〜300,000円程度

不妊検査をうけるタイミング


産婦人科などは月経期(生理中)ではないときに受診をすることが一般的ですが、不妊の検査は月経周期に合わせて検査をおこなうことが多いようです。

というのも排卵しているかどうか、基礎体温の正常化などをチェックするからです。

初めて病院を受診する時は、生理が終わってから行くと、次の周期までの間の受診スケジュールを組み立てやすくなります。

生理周期の5〜10日間と生理終わり頃から排卵予定日前までの受診が一般的なので、受診する予定の病院に事前に問い合わせておくとよいでしょう。

先にもお伝えしたとおり、妊娠を望んでいて性交をしているのに1年たっても妊娠しないケース、そうでなくても35歳以上である場合、女性疾患(生理不順なども)がある場合などは、早めの段階で検査を受けることがすすめられています。

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どこで不妊検査を受ければいい?


不妊原因が見つかった場合、治療をすぐ始められることを考えると、不妊専門がある病院を選んだほうがよいでしょう。

産婦人科や産科がある病院だと、妊婦さんや赤ちゃんと一緒に診察室で待っている状態がつらい気持ちになる方もいます。

そういう意味では、不妊専門の病院・クリニックのほうがストレス軽減になります。

担当医も専門ですので、患者の気持ちをよく汲み取ってくれて初診でもスムーズにいくことが多いようです。

また、数ヶ月かかるかもしれない検査へ定期的に通うには、通いやすさも選ぶポイントとなります。

自分にあったところを調べて、まずはひとまず受診してみるのが一步を踏み出すことになります。

受診してみたけど担当医とどうしても合わない場合は、別の病院に変えてもよいでしょう。

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不妊検査で注意することは?


初診時には基礎体温表がなくてもよいですが、次の検査までの間に基礎体温表をつけてきましょうと言われるケースが多くあります。

事前に基礎体温を表としてつけておくとよいでしょう。
用意する場合は、少なくとも3ヶ月ほどのデータがあるとよいでしょう。

病院によっては、基礎体温をつけること自体がストレスになってしまい、心身ともによくないという理由で基礎体温を計ることを無理にすすめない病院もあります。

また、経膣超音波検査などを含め、内診を受けるときは緊張で身体が硬くなりがちです。
身体に余計な力が入ると器具を挿入する時に痛みを感じることがあります。

なるべくリラックスして、身体の力を抜いて臨むと痛みも軽減します。

病院の方針によって検査の進め方もさまざまです。
どんどん検査をしていき、治療もどんどんステップアップする病院もあれば、患者の気持ちや身体を考慮し、ひとつひとつの検査をゆっくりとおこなう病院もあります。

ちょっと自分とは合わないと思ったのなら、勇気をもって転院することも大事です。

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不妊検査は夫婦でよく話し合おう


不妊の検査を受けることは男女ともに勇気がいるかもしれません。

しかし、思い悩んだまま何も行動しないより、勇気を出してまずは受診してみると新たな一步を踏み出せます。

妊娠はひとりではできません。
夫婦がお互いによく話し合い、ふたりで一緒に受診することが望ましいです。

ふたりで歩む将来はどのような形を望んでいるのか、そのために必要な検査なのかなど、納得いくまで話し合いましょう。

自分自身にも相手にも正直に向き合って、前向きな気持ちでこれらの検査に臨めますように。

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