【小児歯科医が教える】スポーツ中のケガから子どもの歯を守ろう

「スポーツにケガはつきもの」と言われますが、ボールを使ったり、選手同士が激しくぶつかったりする競技では、歯や口にケガをすることがとても多いです。

子どものころの歯のケガは、その後長期間にわたり治療が必要になることがあります。

また、子どもは成長期のため、ケガで前歯が抜けてしまったりしても、すぐに大人のようにインプラントやブリッジによる治療をすることができません。

成長が止まるまでの間は仮の入れ歯などで過ごすことになり、生活にも苦労してしまうことになります。

スポーツをがんばる子どもたちがケガで悲しい思いをすることがないように、スポーツ中はしっかり歯や口を守りましょう。

どんな時にケガがおこっているの?


2014年の日本スポーツ歯科医学会での上野俊明先生(東京医科歯科大学准教授)らの報告によると、ジュニアやユニバ世代の選手で特に歯や口のケガが多いスポーツは、レスリング、ラグビー、バスケット、アイスホッケー、柔道、水球などで、これらのスポーツで歯や口のケガをしたことがある子は20%以上にのぼるとのことでした。

子どもたちに人気の野球やバスケットボールも、歯や口のケガが多いスポーツです。

野球ではイレギュラーバウンドしたボールが口に当たる、バスケットボールでは相手選手のひじが口に当たる、というケガが多いようです。

そのほか、キャッチボール中に別のグループの球が横から飛んできて口にぶつかった、水泳中に前を泳ぐ子に蹴られた、試合中に転んで床に歯をぶつけたなど、さまざまな場面でケガがおこっています。

どんなときにどんな場所でケガがおこりやすいのかを保護者や指導者、子どもたちみんなが情報共有し、リスクの高いポジションにいる子は積極的にケガの予防をすることが大切です。

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どんなケガが多い?

スポーツ中のケガで最も多い場所は上の前歯で、約80%を占めます。

参考文献:日本口腔科学会雑誌vol.58「スポーツ事故に起因した外傷歯の臨床的検討」

特に、口呼吸でいつも口が開いている子や、上の前歯が前に出ている、いわゆる「出っ歯」の子はケガをする割合が高くなります。

写真はケガをした子の前歯です。

上の前歯の1本は歯の根っこ、1本は歯の真ん中で折れてしまっています。
スポーツ中のケガ予防は、特に上の前歯を守ることが大切になります。

ケガをしてしまったら


スポーツ中に歯や口をケガしたときは、まずは頭を打っていないかを必ず確認をしましょう。
ふらふらする、吐き気があるなど、脳震盪の疑いがある場合は、先に病院に行ってください。
口の中だけのケガであれば、すぐに歯科医院に行きましょう。

「歯が折れたけれど練習を続けた」「歯が抜けたけれど試合続行」など、「根性があってかっこいい」かのように言われてしまうことがありますが、治療は早ければ早いほど治せる可能性が高くなりますので、なるべく早く歯科医院に行くことが大切です。

本人は「プレーを続けたい」とがんばってしまうことも多いのですが、治療が手遅れになると、その後の歯の一生に関わります。

歯が元通りになるか、抜かなくてはならなくなるかのわかれ道です。
周りの大人が適切な判断をしてあげてください。

歯をケガしたときの対応については、とっさのときに対処できるように、事前に知っておきましょう。
ケガの状況別の対応法はこちらをお読みください。

マウスガードを使用しましょう


スポーツ中の歯や口のケガを予防するには、マウスガードを使用することが効果的です。

すでにラグビーなど一部のスポーツでは試合中のマウスガード使用が義務付けられていますが、練習中までは義務になっていないため、練習中のケガは多いのが現状です。

マウスガードには、市販のものと歯科医院で作ってもらうものがあります。

子どもの口の中は成長とともにどんどん変化していきますので、半年から1年に1回は作り変える必要があります。

手軽な市販品を利用する人も多いと思いますが、口の形に合わないマウスガードを使用することで、かえって成長に悪影響を与えてしまうこともありますので、市販のマウスガードを使用する場合でも、かかりつけの歯医者さんに相談するようにしましょう。

また、試合中のマウスガードの色などに規定があるスポーツもありますので、作成するときはそのスポーツの指導者に事前に確認をしておくと安心です。

ケガ予防だけでなく、マウスガードをすることで野球選手の飛距離が伸びたなどの声も最近マスコミにとりあげられるようになりました。

子どもたちの大切な歯を守るために、スポーツをするときはなるべくマウスガードを使用するようにしましょう。

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