Rh式血液型不適合妊娠について

Rh-のママが知っておくべき事

妊娠が確定した頃、最初の検査として「血液型検査」という検査があり、母子手帳にも記載項目が設けられています。母子手帳に関する内容はこちら

なぜ改めて血液型検査が必要なのかと、疑問に思った方も多いのではないでしょうか。ABO式の血液型の情報も必要ですが、一番病院側が知りたいのはRh式なのです。ABO式とは・・・みなさんがよく知っているA型・B型・O型・AB型で表す4種類の血液型のことです。Rh式とは・・・血液中に含まれるRh抗原を持っている(+)か、持っていない(-)かを表したものです。

血液型不適合妊娠は、「ABO式血液型不適合妊娠」と「Rh式血液型不適合妊娠」の2つに分けることが出来ます。「ABO式血液型不適合妊娠」の場合は、Rh式ほど深刻な問題ではありません。ABO式血液型不適合妊娠に関しての記事はこちら

今回は、Rh抗原を持たない「Rh-(マイナス)」のママに知っておいてもらいたい「血液型不適合妊娠」についてお話したいと思います。

血液型不適合妊娠って何?

血液型不適合妊娠とは、ママとパパのRh型が異なる場合に発生します。上でもお話したとおり、Rh型のマイナスとプラスは、Rh抗原を血中に保持しているか、いないかを表しているものです。

Rh-の血液型不適合妊娠

初めての妊娠(分娩)の際に、絨網が損傷してしまったり、胎盤が剥がれた傷口の部分から赤ちゃんの血液(Rh+)が、ママの血液へと混入する事があります。その際、ママの体では今まで無かった抗原が血液中に混ざり合う為、Rh抗原に対する抗体(免疫体)を生産してしまいます。母体が抗体を生産して初めて「血液型不適合妊娠」と呼びます。

二度目に妊娠するころには、ママの体はRh抗原の存在を認識している為、赤ちゃんがRh+である場合、すぐさま抗体の生産を始めます。ママの体で作られた抗体が、赤ちゃんに流れ込んでしまった場合、抗体が赤ちゃんの血液中にあるRh抗原を攻撃してしまうことで、「胎児新生児溶血性疾患」という疾患を招いてしまうことがあります。

初めての妊娠・分娩の際は、赤ちゃんに「胎児新生児溶血性疾患」の症状が表れることは殆どありません。注意すべきは2回目以降の妊娠・出産なのです。初めての妊娠の場合に胎児新生児溶血性疾患になる確立は1.7%だと言われています。その後は、2回目約3%、3回目約6%、4回目約17%、5回目約27%と徐々に可能性が高くなっていきます。「妊娠の回数」を重ねる毎に、確率が高まるということだけは覚えておいてほしいと思います。

上記のような状況は、初回の分娩だけに言えることではなく、流産、切迫早産、中絶などでも絨網が傷つき、母子の血液が混ざり合うことがあります。その為、初診の際に妊娠の回数や中絶の経験などの質問を受けることがあります。お医者様から質問を受けた際は、出産回数ではなく「今までに妊娠した回数」をしっかりと申告しましょう。

Rh-は少数派

日本人は、Rh抗原を持った「Rh+」の方が多くいる人種です。Rh抗原を持たない「Rh-」の方は、日本では0.5%ほどだと言われています。アメリカでは「Rh-」の方は、15%だと言われていますので、いかに日本では「Rh-」が少数派なのかが分かります。日本人に0.5%しかいない型だとすると、「Rh-」同士が結婚するという事は、あまりないケースだといえます。血液検査を行い、ママが「Rh-」だと分かった時点で、パパの血液型検査が必要になります。パパがRh-であれば、「血液型不適合妊娠」の心配はなしという事になり、パパがRh+である場合のみ、今後「血液型不適合妊娠」の可能性があるという事になります。

胎児新生児溶血性疾患とは?

2度目以降の妊娠の場合、ママの体はRh抗原に対する免疫が出来上がっている状態となります。胎児がRh+だった場合、ママの体内で抗体がすぐさま生産され、赤ちゃんの血液中へと入り込む事で、赤ちゃんの血中に含まれているRhの抗原を、ママの体で作った抗体が攻撃してしまいます。それにより、胎児の赤血球が破壊されてしまい、胎児が極度の貧血状態になってしまいます。貧血のほかにも、免疫性胎児水腫・黄疸などの症状が出る事があります。そのような症状を招くことを「胎児新生児溶血性疾患」と言います。

胎児新生児溶血性疾患の症状の一つである「免疫性胎児水腫」とは、母体と胎児のRh型が異なることで、胎児が極度の貧血状態になり、それにより引き起こされる水腫です。水腫とは、皮膚や胸、腹部など身体が浮腫んだ状態をいいます。心臓が浮腫んだ場合は、心不全などを引き起こし、亡くなることもあります。

赤血球がRhの抗体に壊されてしまうことで、赤血球からビリルビンという物質が流れ出します。そのビルビリンを分解出来るのは肝臓なのですが、胎児や新生児の肝臓は未熟な為、ビルビリンを処理しきれない状態になってしまいます。そのような状態で起こるのが「黄疸」です。稀に、黄疸を引き起こす要因となるビルビリンが、脳に付着し、神経細胞を破壊することがあります。それを「核黄疸」といいます。核黄疸が原因で、脳の一部が破壊され、脳性麻痺になることがあります。核黄疸の症状がひどく、脳性麻痺に発展しそうな恐れがある場合は、「交換輸血」が行われることがあります。「交換輸血」とは・・・血中の毒素を排出するため、血液を抜き取り、新しい血液を輸血し、入れ替えることをいいます。

どちらか一方が、Rh-だと血液型不適合妊娠になるの?

上でお話したことを踏まえたうえで考えていきたいと思います。

どちらか一方が、Rh-だと血液型不適合妊娠

パパ(Rh-)・ママ(Rh+)の場合・・・

このような組み合わせの場合、胎児が少数派である「Rh-」になる確率は約7パーセントだと言われています。殆どが、母子ともにRh+になるという事です。仮に、胎児がRh-であった場合、母体と胎児の型が異なるわけですが、ママ自身が既にRhの抗原を持っている(Rh+)為、Rhへの抗体(免疫)が作られることはないので問題ありません。

パパ(Rh+)・ママ(Rh-)の場合・・・

注意すべきは、こちらの組み合わせです。日本人のRh型の割合としては、Rh+が99.5%、Rh-が0.5%となっています。この状況で考えると、胎児はRh+になる可能性が高いという事になります。

必ず胎児新生児溶血性疾患になるの?

必ずという事ではありません。また、初回の妊娠の場合は、異常が起こらないことが殆どです。通常、胎児の血液とママの血液は、絨網膜で隔てられている為、混ざり合うことはありません。切迫早産や、分娩時に絨網が傷ついたり、胎盤が剥がれた傷口などから、赤ちゃんの血液が流れ込み、混ざり合うことがあります。それがきっかけで、ママの体にRh抗原が入り込み、ママの体でRh抗原に対する抗体が作られるのです。2回目以降は、徐々に発症の可能性が高まりますので、発症を防ぐ為の治療をしっかりと受けることが大切です。

2回目以降の妊娠は、検査をこまめに受けることが大切です

妊娠2度目以降のママ(Rh-)は、健診ごとに異常が無いか確認の為に検査を行います。妊婦健診がある4週間ごとに、赤ちゃんへRhの抗体が送られていないかを検査で確認します。

検査の結果、赤ちゃんに異常がなかった場合

4週間ごとに、赤ちゃんへ抗体が運ばれていないか検査を行います。母体でRhの抗体を作らないようにする為の薬剤を投与します。

検査の結果、赤ちゃんに異常が見つかった場合

2週間ごとに検査を行います。

検査結果で、状態の悪化が認められた場合には、以下のような処置を施すことがあります。

  • 赤ちゃんの貧血が、ひどい場合には胎児輸血を行う事があります
  • 水腫が進行している場合には、緊急分娩を行い、水腫の治療を行うことがあります
  • 脳性まひを引き起こす可能性がある場合には、交換輸血をする可能性があります

ママの血液が赤ちゃんに混ざる事はないの?

ママ(Rh-)&胎児(Rh+)のパターンのお話ばかりをしていますが、「もしも、ママが「Rh+」で、胎児が「Rh-」の場合、ママの血液が赤ちゃんの体へ混入し、赤ちゃんの体で抗体が作られてしまうという事はないの?」と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。稀に、ママの血液が赤ちゃんの体内に入るという事があります。ですが、胎児の体は自分で抗体を作ったり、免疫をつける力がまだまだ未熟な為、胎児に害が及ぶほどの抗体を作ることは難しいとされいます。抗体は、Rh+の赤血球と結びつき、赤血球を壊していきます。ですが、「Rh-」のお子さんの中にある、「Rh+」の赤血球は、ママから送られてきたホンの少ししか存在しません。

また、赤血球の寿命は、数十日程度で、寿命を終えると排泄されます。Rh+の赤血球が無くなると、抗体は作れない状態になってしまうので、胎児に影響を及ぼすほどの事は無いといえます。稀に、この状況で胎児の体内で作られた抗体がママへと送られてしまうことがあります。

ですが、胎児が作れる抗体は、ごくわずかなので、この事が原因で極度の貧血に陥るということはありません。赤ちゃんが「Rh-」だった場合のお話をしましたが、その場合の妊娠出産は母子ともに大きな問題になる事はありません。ですが、「Rh-」であるお子さんが女の子だった場合、ゆくゆくは結婚し子どもを授かることになると思います。その際に、こちらでお話している内容が当てはまる「Rh-ママ」になるということです。血液型について理解出来るようになった頃に、娘さんに「Rh-」であるという事を理解させる事が大切です。

血液型不適合妊娠だと診断されても、無事に元気な赤ちゃんを出産しているママは沢山います。ママのRh型を変えることは出来ませんので、Rhへの抗体を作らないようにする治療などをしっかりと受け、健診には欠かさず行くようにしましょう。何か少しでも異常や異変を感じたら、病院へ相談するようにしましょう!

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