【羊水検査とは】 方法や行う時期について

晩婚化がすすむ現代は、高齢出産とよばれる35歳以上で初産の女性が増えています。
ただ、高齢出産の場合は、ダウン症などの障害を持つ赤ちゃんが生まれる確率が高くなるともいわれており、不安をかかえる妊婦も多いようです。

そのため、赤ちゃんの染色体異常を事前に調べることのできる、羊水検査を受けるかどうか、考えるご夫婦も増えてきています。

そこで、今回は、羊水検査とはどういったものなのか、その方法や行う時期についてまとめてみました。

羊水検査とは


羊水検査とは、出生前診断のひとつです。

子宮に直接、針を刺して羊水を吸引し、胎児の染色体異常や遺伝子異常を調べます。
妊婦全員が受ける検診ではなく、希望者のみが受ける検査です。

わずかではありますが、検査をすることで、流産や合併症などのリスクがあります。

また、結果次第では、産むか産まないかという、厳しい決断を迫られることも考慮しなければなりません。

ですから、検査を受けるかどうかは、リスクも含め、産婦人科の先生から十分な説明をうけ、パートナーとよく相談してから決めることが必要です。

羊水検査でわかることは?

羊水検査をすることで、胎児の先天的な染色体異常、遺伝子異常がわかります。

染色体は、1組2本で、常染色体が22組44本、性染色体が1組で2本、合計46本あるのが普通です。

羊水検査では、染色体の数と構造に異常がないかを調べます。
その結果、1組2本あるべきところが、1本しかなかったり、3本もあったり、一部がきれているなどの、先天性の染色体異常が発見される場合があります。

例えば21番目の染色体が3本ある場合は、「21トリソミー」で、これがダウン症と呼ばれるものです。
また、18番目の染色体が3本ある場合は「18トリソミー」、13番目が3本ある場合は「
13トリソミー」と呼ばれます。

羊水検査で診断できる主な疾患

羊水検査で診断できる染色体異常の疾患には、おもに以下のようなものがあります。

ダウン症

21番目の染色体が3本ある「21トリソミー」で、正式名称はダウン症候群

個性的な顔つきや、体つきが特徴です。
半数以上は、先天性の心臓疾患や、先天性の白内障や緑内障といった眼障害ももっています。

成長するにしたがい、知能の発達や、運動機能の発達において、遅れがみられるようになります。

エドワーズ症候群

18番目の染色体が3本の「18トリソミー」です。

成長障害がおこるため、低体重で、口、顎、頭が小さい傾向にあり、重度の心疾患をおこすこともあります。

自然流産や死産となることが多く、出産できたとしても半数以上は1週間以内に死亡、1年後の生存確率は10%以下です。

パトー症候群

13番目の染色体が3本の「13トリソミー」で、外見的に口蓋裂、口唇裂、頭皮部分欠損などの外見的特徴をもちます。

脳奇形、重度の心血管系奇形が多くみられます。

エドワーズ症候群と同じように、自然流産や死産となることも多く、出産できたとしても半数以上は1週間以内に死亡、1年後の生存確率は10%以下です。

ターナー症候群

性染色体のうち、X染色体が部分的に欠けている、あるいはないためにおこる、女性特有の疾患です。

低身長や無月経などの症状がでます。

クラインフェルター症候群

性染色体のうち、X染色体が1本以上多くなることからおこる、男性特有の疾患です。

体つきが華奢になるなどの症状がでます。

上記以外にも、羊水のAFPというタンパク質の量を調べることで、二分脊椎や無能症といった開放性神経管奇形の可能性を診断できます。

羊水を調べると染色体異常がわかる理由は?

お腹の中にいる赤ちゃんは、羊水の中に浮いているような状態です。

この羊水には、胎児の粘膜や皮膚などの細胞が混じっています。

羊水検査では、採取した羊水から、赤ちゃんの細胞を培養して、その染色体を調べます。
赤ちゃんの細胞を直接調べるために、染色体や遺伝子の異常が発見できるというわけです。

羊水検査の限界

羊水検査は、染色体異常を調べるには、もっとも精度の高い方法です。
しかし、羊水検査も万能ではありません。

正常な細胞と異常な細胞の両方が混在している「染色体モザイク」のようなケースでは、検査をしても、異常がみつかりにくいのです。

また、双子や三つ子などの多胎の場合は、羊水中の細胞がどの胎児のものなのか、判断するのが困難となります。

羊水検査ではわからないこと

何かしらの異常をもってうまれてくる赤ちゃんは、出産全体の3〜5%といわれています。
そののうち染色体異常のケースは約10%にすぎません。

そのほかの90%の先天性常は、臓器の奇形や代謝の異常などさまざまですが、これらは羊水検査では診断できません。

羊水検査を受ける人が主に心配しているのは、染色体の異常によっておこるダウン症です。

ダウン症の有無を調べるものとして、羊水検査は、正確性が高い検査ですが、全ての先天性異常がわかるわけではないということは、あらかじめ理解する必要があります。

羊水検査は誰が受けるもの?

羊水検査は義務ではありません。
高齢妊娠のためダウン症を心配する女性や、以前に染色体異常の子どもを出産した経験のある女性、家族に遺伝子異常がある人などが多いようです。

希望者のみが受ける検査ですが、染色体異常の胎児の割合が増える35歳以上の高齢妊娠の女性は、病院によっては医師から「検査を受ける意志があるかどうか」を確認されることもあるかもしれません。

しかしあくまでも、自分の意志で決めるもので、医師が推奨するものでもなければ、強制されるものでもありません

医師の話も参考にし、パパともしっかりと話し合って、決める必要があります。

羊水検査を行う時期


妊娠初期では、羊水がまだ少なく、妊婦の体調が不安定なために、羊水検査には向きません。
検査を希望するのなら、安定期を待つことになります。

また万が一、染色体異常が発見された場合は、中絶を希望する方も多くいます。

中絶手術ができるのは、22週未満で、羊水検査の結果がわかるのに必要な期間が約2週間から3週間です。
そのため、妊娠16週から18週にかけての時期に行われることがほとんどです。

羊水検査の方法は?


羊水検査のためには、子宮に針を刺して、羊水を採取する必要があります。

痛みは、普通の筋肉注射程度のもので、だいたい20mlの羊水が採取されます。
病院によっては、局所麻酔を行うこともあります。

羊水の採取方法

羊水を摂取するときは、下記の手順で行われることが多いようです。

        1. ママが仰向けに寝た状態で、エコーをつかって、赤ちゃんの状態を確認します。
        2. 臍帯や、胎盤、胎児に触れないように、針を刺す場所を決めます。
        3. ママのお腹を消毒し、おへその下あたりから針を刺しこみます。
        4. 羊水を採取します(だいたい20秒くらいかかります)。
        5. 採取後は、15~30分ほど安静にして様子を見ます。

      特に異常が見られなければ終了です。

羊水検査後の注意点

検査後には、流産や感染症を防ぐために、子宮収縮を抑制する薬や抗生物質が処方されることがあります。

病院によっては、大事をとって、検査の日は入院措置をとるところもあるようです。

いずれにしても、検査後1週間くらいは、無理をしないでなるべく休むようにしましょう。
また、検査後に、破水の兆候や、出血、お腹の張りなどがある場合は、すぐに産婦人科に連絡してください。

羊水検査の分析方法

採取された羊水は、分析にまわされます。
分析方法は「FISH法」と「Gバンド法」の2種類があります。

FISH法は、細胞を培養しないので、約5日間で結果が出ます。
ただし、限られた染色体の数的な異常を見つけることしができません。

Gバンド法では、羊水から細胞を培養して、22番までの染色体と性染色体を含む全ての染色体についてを分析します。
そのため、幅広い診断が可能ですが、検査結果がでるのに2週間ほどかかります。

通常は、このふたつの検査を併用して、検査をすることが多いようです。

羊水検査以前に行う出生前診断


羊水検査は、染色体の異常があるかどうかの診断においては、かなり精度の高い方法です。

しかし、羊水検査は、子宮に直接針を刺すために、検査後に、破水や流産、感染症や合併症などをおこすなどのリスクも伴います。

そのため、羊水検査の前段階として、リスクの少ない「母体血清マーカーテスト」や、「新型出生前診断」などをおこなうケースも多くあります。
これらの検査で陽性の確率が高い場合は、確定診断としての羊水検査を受けることになります。

ただし、妊娠週数や、染色体異常児の出産経験の有無、家族歴や、妊婦の年齢から、その他の検査をおこなわずに、羊水検査を受けることもあります。

母体の血液採取から行う前段階の検査を最初におこなうのか、ダイレクトに羊水検査をおこなうかは、産婦人科の担当医と相談の上で決定します。

母体血清マーカーテスト

母体の血液を採取して、その血液を調べることで、胎児の染色体異常を調べるテストです。

血液中の3つの成分を調べるものを「トリプルマーカーテスト」4つの成分を調べるものを「クアトロテスト」といいます。

これらのテストによる流産のリスクはありませんが、検査の精度も低く、100分の1、300分の1という確率でしか結果はあらわされません。

母体血清マーカーテストで高い確率が検出された場合は、羊水検査がすすめられます。

新型出生前診断(NIPT)

新型出生前診断も、母体の血液を採取して、胎児の染色体異常を調べるテストです。

母体血清マーカーよりも精度が高く、子宮に針を刺す必要もないため、安全性も高い診断方法です。

陰性的中率は99.9%ですが、陽性が出た場合は、陽性の確定診断として、羊水検査が必要となってきます。
だだし、検査できる病院が少なく、紹介状がないと検査できない病院もありますので、新型出生前診断を希望する場合は、早めに情報を集める必要があります。

羊水検査を受けるなら慎重に考えてから


羊水検査を受けるかどうかは、個人の判断によるものです。

この検査によって、あらかじめ、胎児の染色体異常の有無を知ることができますが、その結果次第では、産むか産まないかの選択を迫られることにもなります。

万が一、陽性という結果がでた場合は、どのように対処するのか、夫婦がお互いに、自分の気持ちや思いを十分に話あって、決めておく必要も出てくるでしょう。

しかも、羊水検査は、破水や流産などのリスクも伴います。
保険がきかず、費用も安くはありません。
また、染色体に異常があるという理由で、ひとつの命を中絶してしまってもいいのかどうかという、社会的な論争は、今もなくなってはいません。

上記のことを十分に理解した上で、なんのために検査を受けるのか、どのようなリスクがあるのか、結果をどう受け止めるのか、ママだけだなく、パパも納得した上で、決めることが大切です。

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