【陣痛とは】始まりは?間隔や時間の測り方は?経産婦で痛みは変わる?

この記事の監修医師
久保田産婦人科病院・副院長
久保田一郎先生
http://www.kubota-hosp.jp/

「奉仕の精神」「地域医療としての責任」をモットーに、妊婦さんが安心できる診療をおこなっています。 親しみやすい人柄で、なんでも相談しやすい頼れる産婦人科医です。

陣痛は出産前の兆候のひとつで、妊婦さんであれば誰もが通る道です。
陣痛は痛みが続くわけではなく波があり、その間隔が出産までの時間を測る手がかりになるのです。
陣痛が始まる前に起こる兆候もいくつかあり、それを知っていることで出産に対する準備を行えます。

出産を控えている方は、初産婦、経産婦問わず陣痛の仕組みや兆候時間の測り方などを把握して、できるだけ安心して出産にのぞめるようにしておきましょう。

陣痛とは?

陣痛とは赤ちゃんが「子宮」から「子宮頚部」、そして「産道(腟)」を通って外の世界へ出る際に起こる子宮の収縮やそれにともなう痛みのことです。

ひとことで陣痛といっても細かい段階があります。
大きく分けると第1期第2期第3期に分けることができます。

分娩第1期(開口期)

上記で説明したように陣痛には第1期~第3期までの段階があり、第1期は「潜伏期」と「活動期」という状態があります。

分娩第1期の潜伏期

陣痛が徐々に強くなります。
潜伏期は初産の場合だと平均約8~10時間続きますが、個人差があり、2~3時間かかることもあれば1日かかるケースもあります。

潜伏期は子宮口を広げるために子宮頚部が薄くなっていきます。
子宮の収縮にともなう痛みを感じますが、痛みは動けないほどの痛みではないので、歩き回れます。
そのため、前駆陣痛だと勘違いするママもいるのです。

陣痛の間隔

  • 5~10分(個人差はありますが、我慢できる痛みで、会話や食事も可能な痛みです)

痛みを感じる時間

  • 30~40秒

子宮口開大

  • ~4cm

分娩第1期の活動期

子宮が4cm~10cmに広がります。陣痛の時間も徐々に長くなり、赤ちゃんが産道のほうへ下降し始めます。
痛みは子宮口開大・子宮下部への圧迫・伸展による下腹痛と腰痛が主です。

陣痛の波が3~5分間隔で、1分ほど続きます。多くの方は活動期に破水します。

陣痛の間隔

  • 3~5分
    (個人差はありますが、激しい痛みを感じ、いきみたい感覚になりますが、息を吐くようにして我慢しましょう。陣痛がない時は会話や歩くこともできます)

1回の陣痛の持続時間

  • 1分程度

子宮口開大

  • 4~10cm(全開)

分娩第2期(娩出期)

分娩第2期では、子宮口が全開(通常径10㎝)になり、赤ちゃんが産道を下って娩出されます。

この時、陣痛間隔が1~2分で1回の陣痛が60~90秒になり、子宮内圧も高くなっていきます。
さらに赤ちゃんの頭が下がってくることで圧迫感があり、産痛といわれる下腹部や腰痛などの疼痛も加わり、痛みがより一層増すのです。
ママは痛みだけでなく、顔面の紅潮や発汗、頻脈などを経験するでしょう。

分娩第2期の平均所要時間は1~2時間で、赤ちゃんの心拍数が減少したり、ママの出血が多かったりするため注意を必要とします。

助産師さんの指示でいきみ始めます。
出産の過程でもっとも体力を要し、ママはかなり大変な思いをしますが、赤ちゃんと対面できるまであと1歩のところで、妊娠・出産のクライマックスともいえるでしょう。

陣痛の間隔

  • 1~2分

1回の陣痛の持続時間

  • 60~90秒

子宮口開大

  • 10cm(全開)

分娩第3期(後産期)

分娩第3期(後産期)は赤ちゃんが出てきてから胎盤を取り除くまでを指します。
分娩第3期(後産期)は15~30分ほどの時間を要しますが、経産婦であればこれより時間が短い傾向にあります。

赤ちゃんが出てきたら陣痛は終わりと思う方も多いでしょう。
しかし、陣痛は赤ちゃんが出てきてからおよそ15分後に再び始まります。
これは後期陣痛と呼ばれ、胎盤を摘出する際に必要な痛みなのです。

後期陣痛は出産後2~3日間続き、長いと治まるのに1週間かかる場合もあります。

陣痛の原因は?いつ始まる?


陣痛が起こる原因はいまだ明確にされていませんが、ひとつの有力な説があります。
陣痛が起こり得るタイミングについて、みてみましょう。

陣痛の原因

出産にはなぜ陣痛がともなうのでしょうか?

出産が近づくと、赤ちゃんを押し出すために黄体ホルモンが減少し、その影響で子宮が収縮します。
この子宮収縮が陣痛につながるのですが、子宮口が開いたり赤ちゃんが産道を通る際の痛みもあり、陣痛は激しい痛みをともないます。

陣痛は赤ちゃんが無事に出てくるために必要な痛みなのです。

陣痛が始まるタイミング

妊娠すると出産予定日が算出されますが、実際に出産予定日に生まれてくるのは20人に1人といわれています。

妊娠37週から41週までの間は正期産と呼ばれ、赤ちゃんがいつ生まれてもおかしくない期間です。
陣痛は通常この正期産の間に起こりますが、早産や過産期(妊娠42週以降)の場合はこの時期の前後に陣痛が起きます。

42週を過ぎても陣痛がこない場合は、促進剤で陣痛を誘発することがあります。

陣痛が始まる時間帯やジンクス

新潟県立看護大学が行った研究結果によると、陣痛がいちばん多く始まったのは午前1時~3時の間、その次に多かったのが午前3時~5時の間だったそうです。

理由として、自律神経は「交感神経」と「副交感神経」がありますが、リラックスしている状態で働く副交感神経が陣痛を引き起こすといわれています。
夜はリラックスしていることが多いため、副交感神経が働いて陣痛が起こりやすくなるのでしょう。

また、台風が来ると陣痛が引き起こされるというジンクスもありますが、これは「低気圧」が自律神経に影響を与えるためだそうです。

他にも満月の夜は陣痛が起こりやすい、焼き肉やカレーを食べると陣痛が起こりやすいなど、さまざまなジンクスがありますが、これらは医学的には証明されていません。

前駆陣痛と本陣痛


陣痛は「前駆陣痛」と「本陣痛」の2種類があります。
前駆陣痛は弱かったり強かったりと痛みの度合いが不安定で、間隔も不規則です。

それに対して本陣痛はお産が近づくにつれて痛みが増し、規則的に波がきます。

前駆陣痛と本陣痛を見分けるポイント

  • 前駆陣痛は不規則で時間が経過しても一定の間隔にならないのですが、本陣痛は時間が経つにつれて規則的になっていきます。
  • 前駆陣痛は陣痛の強さが増したり時間が長くなったり、回数が多くなったりしませんが、本陣痛は徐々に強さが増し、時間も長くなり回数も増えます。
  • 前駆陣痛はお腹の前や下腹部に痛みを感じますが、本陣痛は下腹部からの痛みが徐々に腰全体に広がります。
  • 前駆陣痛の痛みは生理痛に似ていると感じる方が多く、陣痛だと気付かないママも沢山いるようです。
pz-linkcard: Incorrect URL specification.(url=
http://www.babys-room.net/1115.html)

前駆陣痛から本陣痛に変わるのはいつ?

前駆陣痛が起こると、しばらくして本陣痛に変わりますが、前駆陣痛から本陣痛にシフトするまでの期間は2週間~1ヶ月といわれています。
しかし中には前駆陣痛と思ってのんびりしていると、あっという間に陣痛の間隔が短くなり動けないほどの痛みにさいなまれたという方もいます。

前駆陣痛のようなものが始まっても、基本的に慌てて病院を受診する必要はありません。
病院に行ったとしても本陣痛ではないと判断され、帰宅されることがほとんどです。
本陣痛かもしれないと思ったら、まずは時間を置いて規則的な痛みがくるのか、痛みが増しているかなどで見極めるようにしましょう。

陣痛の兆候にはどんなものがある?


陣痛はいつ起こるかわかりませんが、陣痛の前兆と思われる症状があらわれる場合があり、陣痛がいつ始まるのかの手がかりになります。

おりものの量が増える

出産が近づくと、おりものの量が増えてゼリー状の塊のようなものに変わります。
これはエストロゲンの分泌量が増えていることで起き、赤ちゃんがスムーズに下りてこれるようにするためです。

色は卵白のような透明なものから茶色、黄色までありますが、かゆみをともなう場合はカンジダ腟炎などの感染症にかかっていることがあるため、かかりつけの産婦人科に診てもらうことをおすすめします。

おしるし

お産が近づくと、子宮口が開き卵膜がはがれることで少量の出血が起こることがあります。
おしるしでは真っ赤な鮮血が出る方もいれば、茶色っぽい血が出る方もいます。
出血の量にも個人差があるため、中にはおしるしだと気づかない方もいるのです。

頻尿になる

子宮が大きくなるにつれ、子宮が膀胱を圧迫することで頻尿を訴えるママがいます。
臨月ではすでにお腹が大きいため、その前から頻尿ぎみになっているママも多いでしょう。

夜中に何度も目が覚めてトイレに行くことが増え、用を足した後も残尿感が残っていることもあります。

お腹が下がってくる

臨月が近づくと、お腹がさらに大きくなるにつれてお腹のふくらみの位置が下がってきます
これは胎児の頭部が骨盤に入り込むためです。

お腹が下がると同時に、胃の圧迫感が少なくなってきて胃もたれなどの胃の不快感が軽減されます。
今まで胎動が激しくて胃が圧迫されることで食べることが億劫になっていたママも、この時期は楽に感じるでしょう。

足の付け根が痛くなる

赤ちゃんの頭部が骨盤に入り込むことで、骨盤の神経が圧迫され足の付け根に痛みを覚えるようになります。
たまに電流が流れたときのような痛みや歩けないほどの痛みが走ることもあります。

また、妊娠後期に大量に分泌される「リラキシン」というホルモンが骨盤まわりの靭帯や筋肉を柔らかくすることで、骨盤が不安定になり足の付け根に痛みを覚えることもあるようです。

いずれにせよ、赤ちゃんが出てくる準備が着々と進んでいるというサインなので、あまり痛みに対して神経質になる必要はありません。

もし痛みがひどく歩行が困難なときは、サラシや骨盤ベルトなどで骨盤を支えてみてください。
ただし巻き方を間違えると骨盤のゆがみにつながるので注意が必要です。
半身浴で下半身を温めて血行をよくすることも、痛みの軽減に効果的です。

陣痛の計測方法


本陣痛が始まると規則的な痛みを感じ、間隔がどんどん短くなっていきます。
病院から10分間隔になったら来るように言われた方がいるかと思います。
しっかり陣痛の計測をして、適切なタイミングで病院に行くことが大切です。

1.陣痛の回数を数える

始めの陣痛は規則正しく来るとは限りません。
陣痛と思われる痛みがきた際には、1時間に何回波が来るかを数えます
1時間に6回波が来た場合は、陣痛が10分おきになっている証拠です。

2.陣痛の間隔を測る

陣痛が定期的にくるようになったら、次は陣痛の間隔を測ります。

例えば9:00に陣痛がきてその次の陣痛が9:10であれば10分間隔できていることになります。
陣痛が起こるたびに起こった時刻をメモしておきましょう。

10分おきに陣痛がくるようになれば、病院に連絡して指示を仰ぎます。

3.陣痛の間隔が広いうちにすること

陣痛が10分おきになれば病院から来るように指示があるかもしれません。

慌てて家を出るはめにならないよう、陣痛の間隔が広いうちに病院に行く準備をしましょう
陣痛が30分おきであれば、シャワーを浴びたり食事をする余裕があります。

また、家族や身近な人に連絡しておくことも大切です。
特に家にひとりでいて移動手段がないというときに、事前に連絡して病院まで送迎してもらうためにも早めに連絡しておきましょう。

家を出る際には入院グッズなど必要なものがあれば、陣痛の間隔が広いうちに玄関先に用意しておくと便利です。
入院したらしばらく自宅に戻ってくることはできませんので、戸締りや火の元には気をつけましょう。

無料の陣痛計測アプリ4選


最近ではスマホで陣痛の間隔が測れるアプリがあるのをご存知でしょうか。
紙に書くのもいいですが、アプリならデータ上に残りますし、時計をチェックする必要もありません。
病院に電話する際も手にしているスマホで済むので便利です。

陣痛計測のアプリは複数あり、そのほとんどが無料でインストール可能なのでぜひ活用してみてください。

臨月になるといつ陣痛が起こってもおかしくありません。
早めにインストールしておくことをおすすめします。

陣痛きたかも – 今スグ使える陣痛計測アプリ -(Plusr Inc.)

陣痛時計 – 出産準備に妊婦さん必携の無料陣痛アプリ – (Simple Beep)

ペンじゃみん陣痛時計 (Compath Me Inc.)

たまひよの胎動 – 陣痛カウンター 【たまカウンタ】 (Benesse Corporation)

陣痛の乗り切り方


陣痛は激しい痛みを感じるため、不安や恐怖でパニックを起こす妊婦さんが少なくないでしょう。
特に初産婦は今までに経験したことのない痛みで落ち着きを失うかもしれません。

万全な状態でお産にのぞむためにも、陣痛が起こる前や陣痛の最中に次のことを試してみてください。

陣痛から出産の流れを把握しておく

病院では陣痛の進み具合によって適切な処置や指示をしてくれますが、自分自身がその流れを知っているのと知っていないのでは不安や恐怖の感じ方も異なります。
妊娠中に陣痛から出産の流れを理解して把握していることで、少しでもリラックスした状態でお産に臨めるでしょう。

周りの人と会話する

陣痛や出産のことばかりを考えていると不安や恐怖が大きくなってしまいます。
気を紛らわすために、近くにいる人と積極的に会話してみましょう。

水分補給

陣痛が起こっている最中は汗を大量にかきます。
身体の水分が減少すると体力も落ちてしまいますので、陣痛のあいまに水分をこまめに補給しましょう

水だけでは物足りない場合は、ゼリーなど水分が多い食品を口にすることもいいでしょう。
しかし、病院によっては出産が終了するまで食べることを禁止しているところもありますので、必ずスタッフに確認してください。

マッサージ

腰まわりをマッサージすると痛みが和らぐことがあります。
ご家族に腰まわりをさすってもらい、痛みが強くなったら圧迫してもらうといいでしょう。

自分でマッサージする際には、テニスボールやゴルフボールなどを使用すると効果的です。
このとき、腎兪(じんゆ)と呼ばれるへその高さで背中側、腰に手を置いて親指が届くところにあるツボを刺激すると痛みがより一層和らぎます。

陣痛を和らげるツボ・早めるツボの効果は?つらい痛みを乗り切る方法

「出産は鼻からスイカが出てくるほど痛い!」という話を耳にすることがありますが、出産を体験していない人にとっては

初産婦と経産婦で陣痛の度合いは変わる?


陣痛は基本的に個人差はありますが、初産婦だから、経産婦だからという根拠はないようです。
経産婦では「1人目を産むときはあまり痛くなかったのに、2人目は痛みが激しかった」という方もいれば逆のケースもあります。

経産婦の方が痛みが小さいという話もききますが、経産婦はすでにお産を経験していることから、初産婦よりも痛みに対する不安や恐怖が小さいため、気持ちに余裕があり痛みが小さく感じるのかもしれません。

陣痛を乗り越えればいよいよ赤ちゃんの誕生!


陣痛は赤ちゃんが外界に出てくるために必要な痛みです。
しかし誰だって激しい痛みは経験したくないものです。

今回ご紹介したことを把握しておくと、いざ陣痛がきても痛みを和らげたり、焦らずに対処できるでしょう

陣痛を乗り越えた先にあるものは、待望の赤ちゃんとの対面です。
赤ちゃんの誕生を楽しみに待つためにも、陣痛のことをしっかり理解しておきたいものです。

注目記事

【おすすめしたい葉酸サプリランキング】効果・成分・値段で徹底比較!

葉酸の含有量や一緒にとれる栄養成分など、あらゆる角度から調べ、本当におすすめしたい葉酸サプリメント3つを選びました!

      

【2017年版!妊娠線予防クリームランキング】効果トップ3はどれ?選び方のポイントは?

妊娠線クリーム選びで大事にしたいポイントと、先輩ママから支持された評判の妊娠線クリームをランキングでご紹介します。

気に入ったらシェア

 

この記事の監修医師・専門家

スポンサーリンク

スポンサーリンク