繰り返し起こる流産。習慣性流産と反復流産について知っておこう!

繰り返し起こる流産は何か原因があるの?

習慣性流産と反復流産

妊娠=出産と考えている方は多くいらっしゃるかと思います。ですが、とても残念ながら出産にいたることができず、流産してしまうということがあります。流産というのはとてもまれなことに思えますが、実は流産が起こる確率というのは妊婦さんのうち15%だと言われています。約7人に1人の人が流産してしまう可能性があるということですね。意外と多くて驚く方も多いのではないでしょうか。

そんな流産ですが、実は繰り返し起こってしまうということがあります。とても残念で、とても悲しいことではありますが、自然流産が続くということは珍しいことではなくなってきているんです。この繰り返す流産について、その原因と対策を見ていきましょう。

習慣性流産と反復流産ってどう違うの?

流産と言っても、実は「反復流産」や「習慣性流産」など、呼び方が違ってくることがあります。さまざまな流産についてはこちら

では、この反復流産と習慣性流産について詳しく見ていきましょう。

反復流産(反復性流産)

自然流産が2回連続して続くことを、反復流産といいます。先ほども言いましたが、自然流産が起こってしまう確率は妊婦さんのうち約15%、そのうち2回目の妊娠でもまた再び自然流産が起こってしまうのが反復流産です。妊娠してから22週までに妊娠を終了することを流産、22週以降だと早産といいます。

習慣性流産(習慣流産)

自然流産が3回以上連続して続くことを、習慣性流産といいます。流産が起こる確率を考えると、とてもとても小さな確率で何度も流産していることになりますから、何らかの原因があると考えられます。

反復流産も習慣流産も同じように、流産が続くということは病院で検査をすることをすすめられます。なにも対策や治療を受けないままでいると流産2回目以降の妊娠では次の流産する確率は23%、3回目以降の妊娠では流産する確率はなんと32%にもなると言われています。連続して流産してしまうということは、かなりの確率です。何らかの原因があるのではと思ったら、すぐに病院を受診するようにしてくださいね。

繰り返し起こる、習慣性流産の原因

3回以上続く流産を習慣性流産と言うことを述べましたが、何度も流産を繰り返してしまうというのはどんな原因があるのでしょうか?

習慣性流産の原因

  • 免疫の異常
  • 内分泌の異常(ホルモンの異常)
  • 子宮の異常
  • 染色体の異常
  • 原因不明

免疫の異常とは?

流産の多くの原因に「抗リン脂質抗体症候群」というものがあります。赤ちゃんとお母さんをつないでいる へその緒の根元である胎盤は、お母さんの血液から酸素や栄養を受け取る役割をしています。この胎盤の表面には、リン脂質という脂質が存在しています。リン脂質は細胞のつなぎ目となる細胞膜の成分であったり、細胞同士が情報を伝え合うために役立つ脂質でもあります。

さらに、胎盤にお母さんと赤ちゃんの栄養交換の場所である絨毛(じゅうもう)という部分がありますが、リン脂質は絨毛に流れ込むお母さん側の血液が固まらないようにする働きがあります。これにより、お母さんの血液から絨毛へ、絨毛から赤ちゃんの血液へ酸素や栄養が運ばれるということなんですね。

しかし、お母さん側にこのリン脂質の抗体ができてしまっていると、リン脂質の働きを邪魔してしまうためにお母さん側の血液が固まりやすくなってしまいます。これを「抗リン脂質抗体症候群」といいます。

リン脂質の抗体があることで、リン脂質の働きが邪魔されるためにお母さん側の血液が固まりやすくなってしまいます。そうすると、絨毛部分の血液が固まり、お母さんから赤ちゃんに栄養を渡していくことができないため、胎児発育遅延となったり、最悪の場合は子宮内でいつの間にか赤ちゃんが亡くなっている(流産)という状態になります。胎児発育不全(子宮内胎児発育遅延)についてはこちら

また、妊娠10週より前で抗リン脂質抗体症候群が起こってしまうと、胎盤ができる前なので絨毛の組織ができるのを邪魔するために赤ちゃんが育つことができなくなり、流産となってしまいます。習慣性流産のうち、約15%がこの抗リン脂質抗体症候群が原因だと言われています。治療としては、低用量のアスピリン(消炎鎮痛剤)や、血栓塞栓症の治療などに使われる抗凝固薬・ヘパリンの両方を使っていきます。

内分泌の異常

内分泌というのはホルモンのことをいいます。生理を起こすために欠かせない女性ホルモンや、身長を伸ばす働きのある男性ホルモン、ストレスに反応して心拍数や血圧を上げるアドレナリンなど、たくさんのホルモンがありますよね。とても多くの種類のホルモンが私たちの体の中を流れていますが、流産や不妊・不育などの原因になってしまうこともあります。

まず「甲状腺機能異常」という症状を挙げていきます。甲状腺というのは私たちののどのあたりにある器官で、甲状腺ホルモンを分泌する働きをしています。甲状腺ホルモンは、新陳代謝を活発にする・脳の活性化・体温調節・心臓や胃腸の働きを活性化するなど、さまざまな働きをもっています。

ですが、何らかの原因で甲状腺ホルモンがうまく分泌されなくなってしまうと、新陳代謝がうまくいかないため全身がエネルギーを消費できなくなってしまいます。これを「甲状腺機能低下症」といいます。

症状としては強いだるさ(倦怠感)、肌の乾燥、便秘、声のかすれ、力が入らない、むくみ、体重が増えるなどさまざま。そして、体温が保てなかったり脈がゆっくりになることで、赤ちゃんが育ちにくくなることで流産しやすいと言われています。さらに、甲状腺ホルモンが不足してしまうと卵子を育てる「卵胞」が成長しないため、排卵が起こりにくくなったり、受精卵の異常が起こりやすくなります。逆に、甲状腺ホルモンが必要以上に分泌されてしまう「甲状腺機能亢進症」でも、流産の確立が上がりやすいということがわかっています。治療としては、ホルモンの数値が安定するように薬を使っていったり、さらに甲状腺の一部を取り除くという方法があります。そのほかにも糖尿病が習慣性流産に関わっていることがあります。妊娠糖尿病についてはこちらから

お母さんが糖尿病で高血糖状態が続いていると、血管障害が起こって赤ちゃんに栄養をうまく送ることができず、流産が早産が起こりやすくなります。また、妊娠のごくごく初期の場合、赤ちゃんの血糖値も高くなることで細胞分裂に悪影響を及ぼすことで先天性奇形が起こりやすくなり、赤ちゃんがうまく育たず流産となることも。

子宮の異常

30代以上の女性であれば、なんと20~30%の人が持っていると言われている「子宮筋腫」。子宮筋腫は良性の腫瘍の一種で、ほとんどは子宮の中(体部)、頸部(子宮と膣の間)にできるのですが、まれに子宮膣部にもできることがあります。子宮筋腫は女性ホルモンの働きでどんどん大きくなっていきますから、妊娠中にどっと分泌される女性ホルモンのせいで筋腫も大きくなります。そうすると、赤ちゃんが育つスペースが小さくなってしまったり、子宮がうまく機能しなくなるため、流産しやすくなるということなんです。

また、まれに子宮の形が通常とは違う「子宮奇形」の方がいます。中隔子宮・双角子宮・単角子宮・重複子宮という奇形の場合、子宮筋腫と同じように赤ちゃんが安定して育つことのできるスペースが小さいため流産しやすく、また赤ちゃんが育っても出産時に微弱陣痛や胎位異常が起こりやすくなります。

このほかにも、子宮頚管無力症などが流産の原因として挙げられます。子宮頚管無力症についての詳しい記事はこちら

染色体の異常

習慣性流産のうち、約5%がお父さん・お母さんどちらかの染色体の異常によっておこると言われています。赤ちゃん側が原因の染色体異常もありますが、これは原因不明としていまだ詳しいことはよくわかっていません。

ママやパパの染色体異常ですが、その中でももっとも多いのが「相互転座」と呼ばれるものです。相互転座というのは、染色体の一部がほかの部分と入れ替わってしまっている状態をいい、400~500人に1人程度の割合で起こると言われています。たとえ染色体が入れ替わっていても、バランスが取れているものを「均衡型」といい、染色体が入れ替わってガタガタになっていたりバランスが崩れているものを「不均衡型」といいます。

均衡型の場合は、特に問題なく赤ちゃんも育っていくことがほとんどなのですが、不均衡型の場合は精子や卵子のバランスが悪くなるため、たとえ受精して妊娠しても赤ちゃんがうまく育ちにくいため流産してしまいます。相互転座がある場合、流産の回数が多いほど次の妊娠時にもまた流産となってしまう確率がどんどん高くなるということです。染色体異常が疑われる場合、染色体検査(出生前診断)を行います。出生前診断についての詳しい記事はこちら

習慣性流産と不育症

このように、流産の中でも特に繰り返す流産はさまざまな原因が考えられています。流産が2回連続する反復流産は、特に異常がなければ自然流産の確率を考えると多くの方に起こるものです。しかし、習慣性流産のように3回以上流産してしまうという場合は、やはり何らかの原因があるものと考えられますので、検査をしてみることをオススメします。

そして、習慣性流産は「不育症」をともなっています。不育症というのはよく習慣性流産と同じように扱われますが、「習慣性流産は3回以上自然流産を繰り返す」というのに対して、不育症は「妊娠はするが最後まで妊娠することができず、流産・早産・死産などで健康な赤ちゃんを産むことができない状態」をいいます。一度の流産はとても多くの方が経験することですが、流産を繰り返して「もしかしたら…?」と感じたときには、病院で相談してみてくださいね。子宮筋腫など、思わぬところで自分の病気や何らかの症状が発覚するということもありますから、先に治療をして赤ちゃんを授かることもできるでしょう。

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