繰り返し起こる流産。習慣性流産と反復流産について知っておこう!

「妊娠をしたら出産できる」と考えている方は多いようです。

しかし、妊娠した方の15%は流産になるといわれているのをご存じですか。
残念なことですが、約7人に1人は流産をしてしまう可能性があるのです。

さらに、流産をしてしまう人のなかには流産を繰り返してしまう人がいます。
流産を繰り返してしまうのには、なにか原因があるのでしょうか?

今回は、流産を繰り返してしまう原因について紹介していきます。

繰り返す流産は不育症?

不育症とは、妊娠をしても子宮で赤ちゃんが育たたなくて、流産や死産を繰り返してしまうことをいいます。

原因の多くは、ママの身体に流産を引き起こす可能性のある病気や、子宮などの異常を持っているためといわれています。

連続で流産を繰り返すことは、不育症の反復流産や習慣性流産である可能性が高いようです。

流産が続いたり、身体に異変を感じたら必ず病院で診てもらうようにしましょう。

2回連続の流産は反復流産

自然流産が2回連続して起きることを「反復流産」といいます。
反復流産を起きててしまうと、次に流産する確率は23%だといわれています。

ただし、流産を2回したからといって、ママの身体に原因がある不育症とは限りません。
胎児の染色体異常など、母体とは関係ないことがあります。

染色体異常が原因で、赤ちゃんが胎内の環境に適応できず、流産が繰り返されたということは十分にあり得ます。

3回以上連続の流産は習慣性流産

流産が3回以上連続して起きることを「習慣性流産」といいます。

習慣性流産があった後、次に流産する確率は32%に上がり、反復流産よりも高い確率になります。

習慣性流産と反復流産の違い

習慣性流産は、反復流産に比べて不育症の可能性が高いといわれています。

もちろん、習慣性流産も反復流産と同じように、母体と関係がなく起きてしまうことがあるので、不育症と一概にはいえません。

しかし、次の流産を防ぐためにも3回以上連続で流産してしまう場合は、病院で診てもらうようにしましょう。

繰り返す流産の原因は検査でわかる?

繰り返す流産のなかには、胎児の染色体異常など、母体とは関係のない流産が偶然が重なったということがあります。

いっぽうで、パパとママどちらかの身体に繰り返し流産をおこす「原因」があるケースも考えられます。

繰り返し起こる流産の原因は、検査で調べればわかるものなのでしょうか。

50%以上は原因が特定できない

実は、反復流産や習慣性流産のように、繰り返す流産のはっきりした原因は、まだハッキリと特定されていません。

100%流産を引き起こす因子は特定されていないため、検査をしても50%の人は原因がわからないのです。

特定できないなら検査する意味はない?

50%以上の人が原因を特定できないのなら、検査をする意味はないのでしょうか。

結論からいうと、検査をする意味はあります。
妊娠前に検査をして、身体に異常があれば、治療や適当な方法で妊娠が継続しやすい状態を整られる場合があるのです。

習慣性流産の原因として考えられるものは?

では、習慣性流産の原因としてどのようなものが考えられるでしょうか。
ひとつずつみていきましょう。

染色体異常

染色体とは、人間がもっている遺伝子情報です。
基本的に、男女とも同じ形の染色体(DNA)をもっています。
しかし、なんらかの原因で、染色体の一部に異常がみられることがあります。

パパとママのどちらかの染色体に異常があった場合は、習慣性流産の原因になる可能性があります。

パパとママの染色体に異常がなくても、赤ちゃんの染色体に異常がでることもあります。
この場合も習慣性流産の原因になるケースがあります。

しかしながら、3回以上連続で流産になってしまった場合は、赤ちゃんだけの異常ではない可能性があります。

国家公務員共済組合連合会虎の門病院によると、習慣性流産のように3回以上流産を繰り返すカップルのうち、約7%に染色体異常がみつかっているようです。

子宮形態異常

子宮の形に異常があると、胎児に栄養をうまく供給できないため、流産しやすくなるようです。

ただし、子宮奇形があっても通常通りに妊娠・出産が可能なケースはあるといわれています。

内分泌異常

ホルモンが直接、血液中やリンパに分泌されることを「内分泌」といいます。
ホルモンの分泌が異常に行われることで、高プロラクチン血症、黄体機能不全、甲状腺機能低下症の症状がでることがあります。
これらは流産の要因になる可能性があります。

黄体機能不全

卵巣にいる卵子は、「卵胞」と呼ばれる袋のようなものに入って育ちます。

排卵を迎え、卵巣から「卵胞」が排出されると、「卵胞」は「黄体」に変化し、子宮内膜を厚くして、妊娠しやすい状態を整えます。

その後、子宮内で精子と結びつき、受精卵になり、子宮内膜に着床して「妊娠」したときには、妊娠状態を継続させるためにホルモンを分泌させます。

黄体機能不全で、受精卵を包んでいる黄体がうまく働かないと、胎盤を形成できずに、妊娠状態を継続させられないため、流産に至ってしまうことがあります。

基礎体温の高温期が安定しない場合は、黄体機能不全の可能性があります。

高プロラクチン血症

プロラクチンと呼ばれるホルモンは、母乳をつくるときに多く分泌されるホルモンのひとつです。

授乳中に妊娠を抑え、身体に負担をかけないようにする働きもあります。
しかし、妊娠前の身体で多くプロラクチンが分泌されてしまうと、流産を起こすケースがあります。

年に数回しか生理がこない、母乳が出るなどの症状がみられる方は高プロラクチン血症の可能性があります。

甲状腺機能低下症

甲状腺は、のどのあたりにある器官で、甲状腺ホルモンを分泌します。
甲状腺ホルモンの働きは、新陳代謝を促したり、体温の調節、心臓や胃腸の働きを活性化などがあげられます。

甲状腺の機能が低下すると、甲状腺ホルモンの分泌が適度に行われないため、新陳代謝が悪くなったり、体温調節がうまくいかなくなり、「甲状腺機能低下症」を発症します。

甲状腺機能低下症の症状はさまざまですが、体温や脈拍の変化によって赤ちゃんが育ちにくくなってしまうことから流産の原因のひとつといわれています。

症状がなくなっても気を付けて

現在、甲状腺の病気を患っていなくても、過去にかかったことのある方は、甲状腺ホルモンが不足している可能性があり、習慣性流産の原因のひとつになると考えられます。

凝固因子異常

血液中には、血液を固めて血を止める働きをする「凝固因子」があります。

凝固因子に異常があると、胎盤内で血栓ができて血が詰まりやすくなり、血液の流れが悪くなります。
そうなると胎児に栄養がいかず、流産や死産になる可能性があるといわれています。

精子の異常

「造成機能障害」といって精子をつくる機能に異常があるケースもあります。
精子の異常にはさまざまな種類があり、不妊や流産の原因になる場合があります。

また、染色体異常の項目でもお話ししたように、男性側の染色体に欠損があって「造成機能障害」の原因になることがあります。

糖尿病

通常はすい臓から分泌される「インスリン」というホルモンが、血液中のブドウ糖と結びつきエネルギーとして利用したり、脂肪として体内に蓄える働きをもっています。
しかし、糖尿病は「インスリン」の働きに異常がおこり、体内にとりこまれたブドウ糖がエネルギーとして消費されないために血糖値が上がってしまう病気です。

症状としては、尿が多くなったり、のどが渇きやすくなる、体重が減る、疲れやすくなるなど全身にさまざまな支障をきたします。

血糖値が高いと、妊娠中は胎児の細胞分裂、代謝過程に異常をきたす可能性があります。

そのため糖尿病の女性は、妊娠前から血糖コントロールを行う必要があり、糖尿病がよくなった状態で妊娠を目指す必要があります。

感染症

妊娠中は抵抗力が弱くなるため、ウイルスの感染が流産の原因になる可能性があります。

ウイルスが身体に残っていることによって、習慣性流産を引き起こす原因のひとつとして考えられるようです。

現在感染しているかだけでなく、過去に感染していたかも関わってくるといわれているので、感染症についての検査を受けましょう。

自己免疫疾患

自己免疫疾患は、ウィルスなどに抵抗するために本来もっている力が、通常は攻撃対象にならない自分自身の組織を異物と判断して、攻撃してしまう疾患です。
そのため、妊娠したときに胎児を異物と認識してしまい、攻撃する可能性があります。

抗リン脂質抗体症候群

抗リン脂質抗体症候群は、全身に起こる自己免疫疾患です。

抗リン脂質抗体に関連して起こる動静脈血栓症あるいは習慣性流産・子宮内胎児死亡などの妊娠合併症を主症状とする全身性自己免疫疾患で、後天性血栓症疾患のなかでもっとも頻度が高い疾患である。

引用:順天堂大学医学部附属順天堂医院膠原病リウマチ内科「抗リン脂質抗体症候群

さきほどの自己免疫疾患は、自分の体内に入ってきたものを異物として認識してしまい、自分の組織を攻撃してしまいます。
抗リン脂質抗体症候群は、同じように異物として認識しますが、このときに自分を守るための「自己抗体」を血液中に作ります。

自己抗体を血液中に作ることによって、胎盤にある血管のなかで血栓を起こし、血管を詰まらせててしまいます。
そのため血流が悪くなり、胎児への酸素が運ばれなくなることで、流産に至ります。

抗リン脂質抗体症候群が治らずに、血栓を繰り返し起こしてしまうと習慣性流産につながる可能性があります。

慶応義塾大学病院が運営する医療・健康情報サイトによると、習慣性流産を経験した方のなかに、抗リン脂質抗体が陽性だった方は7~22%いるといわれています。

膠原病

膠原病は原因不明の発熱や関節の痛みなどがおきる、全身の皮ふや関節などに炎症がみられる病気のことです。
さまざまな種類があり、皮膚や関節、腎臓や肺などに障がいを起こすことがあります。

膠原病も、抗リン脂質抗体症候群と同じように自己抗体を作り、胎盤のなかで血栓を起こしてしまうため、血流を悪くする症状があります。

その結果、胎児への酸素が運ばれなくなり、流産に至ります。

ストレス

精神的なストレスは、体調の変化に強い影響を与えます。
ストレスは緊張状態や筋肉に血流を集める交感神経に作用します。
交感神経が優位にたつことで、血管が収縮し、血流を悪くします。

その結果、ホルモンの分泌や免疫組織に影響をあたえ、流産を起こす可能性があります。

ストレスを溜めないよう、日頃の生活では気を付けてください。

出産経験は関係ない

出産経験があったとしても、習慣性流産になる可能性はあります

過去に出産した際には、ママやパパ、胎児になんらかの異常がまったくなかったことで出産できたということが考えられるからです。
偶然、染色体異常のある胎児を妊娠すると、流産が続いてしまう可能性が十分に考えられます。

原因不明

現状では、繰り返す流産の因子はまだハッキリと解明されていません

身体の異常がみつかったからといって、必ずしも習慣性流産の原因だとはいい切れないのです。
そのため、病院で検査を受けても習慣性流産の原因がわからないことがあることを、理解しておいてください。

まずは病院に!検査で習慣性流産の原因になりうる異常を調べましょう

習慣性流産の原因として、考えられる症状を紹介してきました。

残念ながら、検査で必ずしも習慣性流産の原因がわかるとは限りません。
しかし、検査をしておくと、身体の異常をみつけて、妊娠が継続しやすい状態を目指せる可能性はあります

また、検査をすることは予防医療にあたります。
保険適用外の場合もあるので、気になる方は近くの病院やクリニックで調べてみてください。

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