妊婦健診の血液検査で病気がわかる?項目や費用など詳しく解説

妊娠すると1~4週間に1度、妊婦健診があります。
それは、正常な妊娠経過を送り安全に出産するため、異常が見つかった場合は早期に対処するため、そして何よりもお腹の中で育つ赤ちゃんのために行われます。
妊婦健診ではエコー血液検査細菌検査など…様々な検査を受けなければなりません。
今回は、その中でも血液検査について徹底解説します。

血液検査っていつするの?

血液検査は一般的に妊娠初期(8~12週頃)、妊娠中期(24~28週頃)、妊娠後期(35~37週頃)の3回行われます。
1回にまとめられないの?と思われるかもしれませんが、妊娠各期において正常な妊娠経過を辿っているのか、適切な時期かつ定期的に確認していく目的があるからです。
妊娠初期と中期は血糖値の検査がありますので、検査の2時間前からは食事糖分の入った飲み物などを控えるようにします。

結果に緊急性がなければ、次回の健診時に結果が説明されます。
緊急性がある場合は、電話連絡がある場合もあります。

血液検査の項目は?結果で何がわかる?

血液検査の項目は、主に母体の健康状態を見る検査、感染症を確認する検査、合併症のリスクを確認する検査の3種類です。
細かい項目について説明していきたいと思います。

血算(一般的な血液検査)

血算とは毎回行われる血液検査で、母体の健康状態を確認しています。
主に貧血の検査です。

血液は、赤血球や白血球などの成分と水分から成り立っています。
妊娠すると、胎盤からたくさんの栄養と酸素を赤ちゃんに送り届けるために、母体は血液の量を増やします。
しかし、血液の中の成分を作る力には限界があるため、水分が多い血液(血が薄い状態)になり易くなります。それが、妊娠性の貧血です。

その他、妊娠高血圧症候群HELLP症候群に移行する可能性がないか確認をしています。

血液型検査・不規則抗体検査

血液型検査はその名の通り、ママの血液型を調べる検査です。
妊娠初期に行われます。
血液型にはABO式の他にRh式があります。
このRh型+と-の2種類です。
Rh(+)が一般的ですが、稀にRh(-)の方がいます。

輸血のための準備

妊娠は病気ではありませんが、一人の命を育んでいるため、常に危険とは隣り合わせです。
万が一、緊急の手術が必要になった時やお産で大出血を起こした時等に輸血をする可能性がないとは言えません。

そのようなな時に血液型がわかっているとすぐに輸血の準備ができます。
不規則抗体を調べる理由は、輸血をしたときに副作用が強く出る可能性があるかのリスクを把握しておくためです。

血液型不適合妊娠の確認

血液型不適合妊娠がないかも確認します。
Rh(-)のママがRh(+)の赤ちゃんを妊娠した場合や不規則抗体陽性の場合は、血液型不適合妊娠ということになり、赤ちゃんの黄疸や貧血のリスクがあがります。
早期に異常を発見・対処できるようにこれらのことを調べておきます。

HBs抗原検査

HBs抗原を持っているかを検査します。
妊娠初期に行われます。
陽性と判定された場合、B型肝炎ウイルス感染していることが多く、肝機能の検査を行うなどの健康管理の必要性があります。

また、B型肝炎ウイルスは母子感染の予防が必要です。
赤ちゃんは出生直後から適宜ワクチンの接種と抗体ができているか検査を行い、およそ生後6か月まで小児科で継続的にフォローします。

HCV(C型肝炎ウイルス)抗体検査

妊娠初期に検査します。
C型肝炎は肝炎の中で最も肝硬変肝癌になるリスクが高いと言われているため、陽性の場合は肝機能検査を行って健康管理の必要性があります。
そして更に詳細な検査を行ってC型肝炎ウイルスのキャリアであるかを検査していきます。

HCVキャリアと診断された場合

HCVキャリアである場合は、内科でのフォローを行います。
また、母子感染の可能性があるため、HCVを感染させるリスクが低い帝王切開が選択されることが多くなります。
ですが、HCVの母子感染を100%防ぐ方法は確立されていないため、母子ともに長期の経過観察が必要になります。
赤ちゃんにHCV感染が確認された場合は、インターフェロンによる治療が行われる場合もあります。

HIV抗体検査

HIV感染の早期発見・治療と、母子感染予防の観点から妊娠初期に検査されています。
ルーチン検査法として用いられる検査は偽陽性(本当は感染していないが、検査結果が陽性と出てしまう事)が多いのが欠点です。
例えルーチン検査で陽性でも90%以上の場合が感染していないため、更なる確認の検査を行います。

トキソプラズマ抗体検査

トキソプラズマ抗体は妊娠初期に検査します。
トキソプラズマ抗体の陽性率が近年低下傾向にあるため、希望された方のみ行っている施設と、ルーチン検査として行っている施設があります。
しかし、妊娠中に初めて感染することで、10%程度の赤ちゃんが先天性トキソプラズマ症という重篤な感染症を起こす可能性があります。
トキソプラズマに感染した生肉を食べることによって感染すると言われているため、妊娠中は生肉を避けるようにしましょう。

梅毒スクリーニング

梅毒感染症の有無を検査します。
検査結果項目としてはRPR・TP性・TPHA等と記載されます。流産や早産になる可能性が高くなってしまいます。
また、梅毒は胎盤を通して胎児に感染し、出生後に先天性梅毒という重篤な感染症を引き起こします。
早期に発見して治療をした場合、赤ちゃんへの感染率は低くなるため、妊娠初期に検査を行います。

風疹抗体検査

風疹の抗体(風疹抗体価)が充分にあるか、検査をします。
妊娠初期に風疹に感染すると、胎盤を通して赤ちゃんに感染し、先天性風疹症候群という重篤な感染症を引き起こしてしまうため、初期に検査を行います。

風疹に対する抗体が少ない場合、妊娠中に風疹ワクチンを接種することはできないため、外出する際はマスクを着ける、同居している家族が風疹を持ち込むことがないようにワクチンを接種してもらう等の充分な予防策が必要です。
逆に、風疹抗体が多い場合、感染の有無を確認するための追加検査が必要になります。

胎児への感染予防策がないため、ママが風疹にかからないことが何よりも大切です。

HTLV-1抗体検査

HTLV-1とは、成人T細胞白血病という重篤な病気の原因ウイルスです。
キャリアであっても発症するのはごく一部ですが、母子感染したキャリアが発症する例が大多数なため、母子感染予防がとても重要です。
妊娠中期に検査します。
検査結果が陽性だった場合は、偽陽性の可能性もあるため、更に詳しい検査を行います。

HTLV-1抗体が陽性の場合

HTLV-1は、母乳を介して感染することがほとんどであるため、検査結果で陽性だった場合は赤ちゃんに母乳を与えるかどうかを考えていく必要があります。
母乳を与えず、人工栄養(ミルク)にすることで、95%感染を防ぐことができると言われています。

しかし、母乳を与えない場合でも、感染を完全に防ぐことができるわけではないため、医師・助産師・家族と充分な相談を行いながら、方針を決めていきましょう。
現在は母乳を与えないというのが、産婦人科学会では推奨されています。

血糖値検査

血糖値の検査は妊娠初期と中期に検査します。
妊娠中に血糖値が高くなると、胎児の高血糖や巨大児(胎児が大きくなり過ぎてしまうこと)等、高血糖に伴う様々な合併症のリスクが上がります。
母体や赤ちゃんの将来の糖尿病発症予防の観点からも検査が必要とされています。

血糖値の検査がある健診の日は、2時間前から食事や糖分の摂取を控えて検査を受けます。
検査で高血糖と判定された場合、75gOGTTという検査を行います。

【75gOGTTの方法】

  1. 10時間以上絶食した空腹のまま採血
  2. 75gのブドウ糖が入った水を飲む
  3. 1時間後に採血
  4. 2時間後に採血

このように3回の採血を行い、血糖値がどのように推移するかを確認します。

妊娠糖尿病と判断された場合、血糖値の自己測定を行いながら、食事療法を行うことになります。
食事療法のみではコントロールできない場合は、インスリンの自己注射になる場合もあります。

血液検査にかかる費用は?

検査にかかる費用については、選ぶ病院・住んでいる自治体によって異なるので、人それぞれです。
上記に検査項目を挙げましたが、病院の方針によっては、その他の追加項目をルーチンで検査している場合もあります。

また住んでいる自治体によって、公費負担金が変わってきます。
妊婦健診のみの補助の場合もあれば、健診にかかる検査も補助してくれる自治体もあります。
詳しくは、お住まいの地域のホームページや助成券などを確認してください。

基本的には妊娠は病気ではないため、検査も自費診療になります。特に初期の採血については項目が多いため、自治体の補助の額によっては、5000円程度から多い場合には1万円以上の負担となる可能性もあります。
心配な場合は、受診される病院に確認してから受診したほうが良いでしょう。

血液検査の疑問点は担当医に質問しましょう

全ての妊婦さんが無事に出産を終えられるように、全ての赤ちゃんが元気に産まれてこられるように、妊婦健診は存在します。
そのために、何かあった時の対策を考えておくことも大切です。
血液検査は、万が一の時の安全のために行われているものなので、不安や疑問があれば、医師や助産師に質問しましょう。
妊娠中はわからないことだらけで不安も付き物ですが、今お腹の中にいる赤ちゃんと過ごせるマタニティライフは一生で一度きりですので、その時間を充分に楽しんでいただけたら、と思います。

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