母乳育児の国際事情「WHOコード」

粉ミルク

母乳育児の国際事情「ボトルベビー病」の中に出てきた「母乳代用品の販売流通に関する国際基準(通称WHOコード)」

このWHOコードは「母乳育児の保護および推進を通し、必要な場合には十分な情報と適切なマーケティングおよび流通によって母乳代用品を適切に使用し、赤ちゃんのための安全で十分な栄養の供給に寄与する」という目的で、1981年5月第34回世界保健総会にて採択された国際基準のことをさしています。

International Code of Marketing of Breast-milk Substitutes

膨大な内容が書いてあるWHOコードですが、まとめると以下のような内容です。

1.消費者一般に対して、母乳代用品の宣伝・広告をしてはいけない

2.母親に試供品を渡してはならない (粉ミルクだけではなく、哺乳瓶や乳首、おしゃぶりも含まれています)

3.保健施設や医療機関を通じて製品を売り込んではいけない

4.粉ミルク会社は調乳指導と称して母親にミルクの営業をしてはいけない

5.保健医療従事者に贈り物をしたり個人的に試供品を提供したりしてはならない。
 保健医療従事者は、母親に決して製品を手渡してはならない(「ミルク会社の営業担当者は、仕事上の立場で妊婦や乳幼児の母親に直接的にも間接的にも接触を試みてはいけない」とも書いてあります)

6.赤ちゃんの絵や写真を含めて粉ミルク製品のラベル(表示)には、理想化するような言葉あるいは絵や写真を使用してはならない(ミルク缶にかわいい赤ちゃんが書いてあると、「この製品で育てれば、こんなにかわいい元気そうな子になりますよ」というメッセージを潜在意識に植えつける、という理由で規制されています)
7.保健医療従事者の情報は科学的で事実に基づいたものであるべきである (医師・看護師・助産師など保健医療従事者は「母乳育児を推奨し保護しなければならない」と書いてあります)

8.粉ミルクなど人工栄養法に関する情報を提供するときは、必ず母乳育児の利点を説明し、マイナス面や有害性を説明しなければならない

9.乳児用食品として不適切な製品、例えば加糖練乳を乳児用として販売促進してはならない

10.母乳代用品の製造業者や流通業者は、その国が「国際規準」の国内法制を整備していないとしても「国際規準」を遵守した行動をとるべきである

これら①~⑩は、日本ではよく見かけることではないでしょうか。「産院でミルク会社の栄養士から調乳指導を受ける」「退院時にミルクや哺乳瓶のサンプルをもらう」「乳児健診の後にミルク会社の販売員から授乳指導を受ける」
多くの産婦人科や小児科で、当たり前のようにみられる光景です。
さらには、育児雑誌に掲載された粉ミルクの広告や、かわいい赤ちゃんのイラストが描かれたミルク缶…。
1981年に118国の承認で「母乳代用品の販売流通に関する国際基準(WHOコード)が採択された際、日本は棄権したまま現在に至っているため日本国内では決して珍しくないこれらの出来事ですが、イタリアでは以下のように扱われます。

母乳代用品の販売流通に関する国際基準違反。『母乳より粉ミルクを』イタリアの小児科医収賄容疑」(2014年11月 ローマ発 朝日新聞のニュースサイト)

「イタリア警察当局が、収賄容疑で公立病院の小児科医12人を自宅軟禁にした。新生児の母親に対し、母乳ではなく粉ミルクを飲ませるよう指示した疑い。粉ミルクメーカー3社の営業責任者たち計5人も贈賄容疑で自宅軟禁。小児科医たちはスマートフォンを贈られ、外国旅行などでもてなされていた」

驚くことに、WHOコードを遵守している国にとっては、小児科医が医学的根拠なく粉ミルクを勧めること自体が犯罪扱いされることもあるのです。
「母乳が出ない人もいるからミルクの宣伝も必要ではないか」と考える人もいるかもしれません。

しかし「WHOコードを遵守している国のひとつであるノルウェーでの母乳率はほぼ100%。そして「WHOコードを守っていない日本ではこの半分程度なのが現状です。

人種・気候・経済状況……そんなことは関係なく、どの国の赤ちゃんにも母乳を飲む権利がある。そして、ママのおっぱいを吸い、甘えたいという本能がある。
ひとりひとりのママと赤ちゃんの願いが実現し、少しずつでも母乳育児に優しい社会に変わっていってほしい、社会全体で母乳育児を大切に考えるようになっていってほしいと願ってやみません。

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