数億年前・・・母乳の始まりは「愛の汗」だった?

数億年前・・・母乳の始まりは「愛の汗」だった?

遥か昔・・・生命が始まったのはいつのことでしょうか。カンブリア紀・・・ジュラ紀、白亜紀・・・。気が遠くなりそうな長い歴史の流れで、私たちの生命がつながっています。

生命が始まったのは4億年前・・・。そのころのすべての生き物は、卵を産めばそれきりでした。そして、哺乳類のもととなる動物が生まれたのは3億年前ごろ・・・(諸説あります)。では、母乳を飲ませるようになったのはいつごろだったのでしょうか・・・?

遥か昔に「母乳」を飲ませるようになったのはDNAの変質により起こりました。そして、それまでは卵を産みっぱなしだったことに対して、母乳が始まったことで「母から子への愛情深い子育てが始まった」という興味深いストーリーがあるのです。それはこんなストーリー。

3億年前・・・。私たちの祖先(恐竜が生まれるずっと前の動物です)は、いのちをつなぐために「薄くやわらかい膜につつまれた」卵を産んでいたそうです。卵に雑菌が入ると赤ちゃんは死んでしまうため、薄く柔らかい膜が殻となり卵を守っていました。

そして母親は、卵を産むときに損傷させないように、体から出る汗のようなもので卵を濡らして産んでいたのだそうです。この液体は細菌物質(リゾチーム)を含んでいたため、赤ちゃんの体を感染症から守る働きをしていました。

そして、この母親の体からにじみ出る汗のような殺菌物質が、時間の流れを経て「母乳のもととなるたんぱく質(ラクトアルブミン)」に変質してきた・・・といわれているのです。

このころの動物には、まだおっぱいも乳首もありません。卵から生まれた赤ちゃんたちは、母親の体からにじみ出る甘い汗をなめていたのが「母乳育児」の始まりなのです!

赤ちゃんが、母親のおなかの中で胎盤から栄養をもらって育つようになったのは、まだまだ1億年も先のこと・・・。「卵」から生まれた赤ちゃんに「母乳」を飲ませていた・・・。そしてその母乳は乳首から出たのではなく、母親の体からにじみ出た甘い汗だった・・・。

すべてはわが子が感染症で死んでしまわないように・・・。そして、この母乳育児のはじまりが、「(卵を)産みっぱなし」の母親から、「わが子を献身的に育てる」流れに変わってきたと言われているのです。

気が遠くなるようなずっとずっと昔のご先祖。卵を損傷や感染症から守るために「しっとり濡らす」という体の仕組みが母乳の始まり・・・。「子孫を守りたい」という偉大なる生命の力を感じませんか?

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