「母乳育児を難しく感じさせる」社会的背景

「母乳育児で育てたい」と願うのは、ママのエゴでも身勝手でもなく「哺乳類の本能」であり、当たり前の欲求です。粉ミルクが使われるようになってから、たかだか70年程度。70年以上前までは、粉ミルク自体が存在しなかったため、「母乳育児にしたいか」と問われることすらありませんでした。

妊娠中の女性に「母乳育児で育てたいですか?」と質問すると、「はい!母乳で育てたいです!」という意見は少数派なのが現状です。ほとんどの方は「できれば母乳で育てたいけれど、出なかったらミルクでいい」「無理ならミルクでもいいです」「別に母乳にこだわっているわけではないので」という、消極的な発言をされます。きっと、「母乳が出ない人がいる」「母乳は誰でも出るわけではない」という情報がいきわたり、「母乳で育てたいと思っているけれど、もし出なかったときに傷つきたくない」と考える方がいらっしゃるからなのだろうと思います。

このような気持ちになる背景のひとつとして、現在出産しているママたちの母親世代(つまり赤ちゃんの祖母世代)は、日本の母乳率が最も低い時代に育児をしている、ということも関係しています。祖母世代は、日本史史上で母乳育児の経験者が最も少ないのです。そのため、出産直後のママたちは「私も出なかったから、あなたもきっと出ないわよ」「いずれ母乳では足りなくなるわよ」といった、母乳育児に自信を持てなくなるメッセージを母親から受け取っている可能性もあります。

さらに、育児情報誌や店頭で粉ミルクの宣伝を見かけることはあっても、母乳育児は購入の必要性がないので宣伝されません。ミルク会社の宣伝効果により、ママたちは「いずれ母乳が足りなくなった時のために」「粉ミルクも飲めるようにしておかないと不安」と考えて粉ミルクを購入したくなることもあるようです。

そして、外出先で見かけるのもほとんどが粉ミルク育児。エレガントにミルクを飲ませているママを見かけることはあっても、エレガントに母乳を飲ませるママを街中で見かけることはありません。

このような理由などから、「母乳育児は難しい」と感じてしまう社会的背景があるのです。「母乳が無理ならミルクでもいいです」「別に母乳にこだわっているわけではないので」と思うとき、その「母乳育児は難しいというイメージを持った理由はなんだろう」…と考えてみると、根拠のない理由が多いと気づくかもしれません。

冒頭部分をもう一度繰り返します。

「母乳育児で育てたい」と願うのは、ママのエゴでも身勝手でもなく「哺乳類の本能」であり、当たり前の欲求なのです。

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