アレルギーの赤ちゃんに母乳はよくないの?

赤ちゃんに湿疹が出ると心配になります。生まれて数カ月の赤ちゃんが、湿疹の部分を布団にこすりつけたり、手を湿疹の部分に持っていき掻くようなしぐさをしていると、なんとか痒みから解放してあげたくります。

湿疹が心配で、離乳食を始める前からアレルギー検査を希望する保護者さんも増えています。中には、すべてのアレルギー検査を終えないと離乳食を始められない方や、アレルギー検査をするまで犬や猫には触れさせないように徹底するなど、過剰に心配している方もいます。

基本的に、離乳食を始める前のアレルギー検査は、特別な場合を除いて一般的ではありません。特別な場合というのは、赤ちゃんの湿疹が異常に悪化しているとき、両親のどちらかに重度のアレルギーがあるとき、母親が特定の食べ物を食べた後に赤ちゃんに激しい湿疹が出るとき…、そのようなエピソードがあるときのことを指します。「少し湿疹が出たか出ないか」という程度の時には、検査をしないことがほとんどです。

そして時に、赤ちゃんの湿疹がひどいと、「母乳をやめてアレルギー用のミルクにするように」と、アドバイスを受けることもあるようです。しかし、このことについては疑問が残ります。それは、母乳には「免疫や母子関係その他において有形無形のさまざまな効果」があるからです。それは、目に見える範囲だけではなくて、数十年先までの長期的な影響があるものも含まれます。それらの効果はまだまだ研究途中のものもあり、長期的にどれほどの利点があるのかは未知数なのですから。

もちろん、湿疹がひどくても母乳を飲ませるだけで何もしなくていいということではありません。ママが卵を食べたあとに、繰り返し湿疹が悪化する時には、ママが卵の摂取を控えたり、離乳食から卵を除去するなどの対策が必要なこともあります。これは、乳製品や大豆、小麦などのアレルギーが起きやすい食品も同様です。

ただ、母乳そのものを控える必要はあるのでしょうか。母乳をやめてアレルギー用のミルクにしたことでアレルギーが完治したという証明はどこにもありません。そして、乳児期の食物アレルギーの多くは、2歳を過ぎると軽くなる、もしくはなくなることが多いともいわれています。つまり、アトピー等の湿疹がひどいとしても、湿疹の治療をしながら母乳育児を続けることは問題ないのです。もし湿疹がひどくて、小児科医から母乳育児をやめるように言われたら、「母乳育児を続けながら湿疹の治療を受けたい」と伝え、相談しながら湿疹を治していくことをお勧めしたいと思います。

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