パパに母乳育児の相談をすると…

母乳育児で育てたいのは理屈ではなく哺乳類の本能です。母乳育児にこだわっているわけでも、母乳信者だからでもなく(この言葉、私は嫌いです)、おっぱいを吸わせたい気持ちになるのは当たり前の感情です。

しかし、母乳育児を頑張ろうとしているママの口から「ある言葉」がでると、母乳育児をあきらめていく傾向があるような気がしています。その言葉とは…「主人に相談して決めます」という言葉。

もちろん、育児について夫婦で相談するのは大切なことで、支えあいながら育児していくことは素晴らしいこと。しかし、母乳育児はパパが体験することはできません。そして「母乳育児」とは、理論で考えたらうまくいくものではなく「体の感覚」をつかんでいく体験です。

母乳育児がうまくいっていないと感じているときは、つい理論で考えようとしてしまいがち。このとき、ママは母乳を吸われる「感覚」も体験しますが、パパは「現象」だけに直面するため理論でしか解決することができません。そして解決したいがために、ママに向かって 「こんなに泣いて本当に大丈夫なのか」「栄養が足りていなくて何かあったらどうする」「無理してまで母乳を飲ませなくてもいい」「ミルクを飲むと満足している」…と、次第に母乳育児から遠ざかっていくケースが多いのが残念な現状です。

では、ママが母乳育児に不安を感じているときに、パパはどのようにかかわればよいのでしょうか。私は、パパは理論ではなく「頑張っているママをそのまままるごと」受け止めて支えてあげてほしいと思います。

たとえば「母乳が足りないのかしら」と心配するママに対して、「〇〇だから足りない可能性がある」「ネットにはこう書いてある」という理論ではなく、「泣き声もかわいい子だな~」「俺の子だからたくさん飲むんだろうな~ハハハ」「おいしいものをたくさん食べろよ。そうしたら母乳がたくさん出ると思うよ~」「助産師さんが大丈夫って言っているんだから大丈夫だよ~」…こんな言葉でママを励ましてあげてほしい。

時には、「いつもありがとうね。スペシャルマッサージしようか?」「俺が入れたお茶はうまいぞ~、まあいっぱい飲もうよ」…と、ママを緩めてあげてほしい。

しかし、パパが上記のようにかかわったときに、「わからないくせに気楽なことを言わないで!」とママが怒り出す可能性もあります。それは、産後や授乳中は不安を感じやすく、それだけ赤ちゃんに一生懸命に向き合っているから…。もしそんな反応が返ってきたときにも、「ごめんごめん」「まあ、焦らずのんびりいこうよ」と、大きく包み込んで見守ってあげてほしい。

愛する妻の不安も緊張もイライラも怒りも、まるごと受け止めてあげてほしい。

そうすることでママが安心し、結果として母乳育児がうまくいくことのほうが圧倒的に多いのです。そして、上記のような関りをしてもらったママは、不安のピークが過ぎてから「あの時のパパの言葉で、なんとかなると思えた」「パパが支えてくれていたから、安心していられた」…と、ますますパパが大好きになっているケースが多い。

ママが母乳育児の不安を感じているとき、パパは理論で解決するのではなく、ママを励まし、不安を共感し、緩ませてあげてくださいね。ママにとってパパはとっても大切な存在。だからこそ、なんです。

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