妊婦さんの葉酸不足・取りすぎにならないための「葉酸摂取方法」まとめ

妊活中や妊娠中の「葉酸」はどのくらいの量が必要なのでしょうか。
葉酸不足は赤ちゃんに影響するのか、葉酸のとりすぎはどうなるのか、気になる方もいるでしょう。

葉酸の必要性や多く含む食品、葉酸サプリメントを飲むタイミングなど、葉酸を効率的に摂取する方法をまとめました。

葉酸は赤ちゃんの身体を作るために必要

赤ちゃんが成長するにつれて、体のさまざまな組織が形成されていきます。
葉酸は、赤血球や脂肪が作り出されるときに、合成をサポートします。

細胞分裂や臓器の形成、貧血・胎盤早期剥離、流産の防止の働きもあります。
二分脊柱(神経管閉鎖障害)を防ぐことでも知られています。

葉酸不足は、貧血、脊椎異常、動脈硬化の原因になり得ます。

また、過剰摂取になると、ビタミンB12欠乏症の診断を困難にすることもあります。

妊婦さんに必須の葉酸とは?なぜ必要?妊娠中に摂取すべき理由5つ

妊婦さんに必須の栄養素といえば「葉酸」。
大事大事というけれど、具体的にどうして必要で、一日にどれくらいを摂ればいいのでしょうか。

葉酸はいつからいつまで?量は?

妊活中から葉酸を摂り始めましょう。
なぜなら、妊娠するとママの身体で、赤ちゃんのためにの多くの葉酸が使用されます。
特に妊娠初期は赤ちゃんの体が形作られていくため、通常の1.5~2倍の量が必要になります。

妊娠初期というのは本人でも気が付きにくいものですので、妊娠計画中から葉酸を摂りましょう。

また、妊娠中期から妊娠後期は流産や貧血の防止になります。

産後に髪の毛が抜けたり産後うつになるのを予防することも期待できます。
よい血液をつくるのでママの疲労回復につながり、母乳の出にも効果があるといわれています。

妊活中・妊娠中の葉酸の量

1日に摂りたい葉酸の量を見てみましょう。

時期 1日の摂取量
妊活中・妊娠中 480μg
出産後・授乳期 340μg

また、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」によると、妊娠計画中または妊娠の可能性がある女性は、400µgの葉酸をサプリメントから摂取することを推奨しています。

葉酸の時期と量については、こちらで詳しく説明しています。

食べ物とサプリメントで葉酸不足を防止

葉酸は胎児の体をつくり、つわりを軽減するなど、赤ちゃんにもお母さんにも大切です。
必要な量を毎日摂るためには、食べ物だけで十分ではないのでしょうか。
葉酸が不足するとどうなるのか、見ていきましょう。

葉酸不足は先天性異常のリスクを高める

妊娠初期に葉酸サプリメントを摂取することで、胎児の二分脊椎症の発生リスクを低下させることがわかっています。

二分脊椎症とは、神経管閉鎖障害という先天性疾患の一つです。
脊椎骨の形成不全により、神経管中の神経が外に出てこぶのようなものができます。

また、妊娠1ヶ月前から妊娠初期の葉酸の摂取で、言葉の遅れ(言語発達遅滞)のリスクを低下させた研究結果もあります。
これはノルウェーの研究機関による発表です。
言葉の遅れが2歳~3歳なってもある場合、自閉症や知的障害が疑われます。
(個人の成長差があります)

食事とサプリメントから葉酸を摂取

食事で葉酸を摂る場合、葉酸が多く含まれたものを食べます。
ほうれん草やモロヘイヤ、レバーなどに多く含まれています。

なぜ食事とサプリメントの両方から葉酸を摂取するのでしょうか。

それは、食事から摂れる葉酸とサプリメントとでは、体内での利用される割合に違いがあるからです。

食べ物は消化吸収を経て、体内で有効に利用されるのは50%です。
食事から摂れる葉酸は、プテロイルポリグルタミン酸と呼ばれます。

サプリメントの生体利用率は85%です。
プテロイルモノグルタミン酸と呼ばれます。

サプリメントは効率よく葉酸を摂ることができるので、食事に加えてサプリメントを活用しましょう。

葉酸の上限量を守る

葉酸が足りていると赤ちゃんのリスクを低減できます。
葉酸不足にならないためには、食べ物からの摂取とサプリメントで効率のよい摂取をすることです。

しかし、葉酸の摂りすぎにも注意が必要なのです。
上限量を超えると、ビタミンB12欠乏症の診断を遅延したり、副作用がでることがあります。

摂取の上限量

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」によると、葉酸の上限量は以下になります。

【1日の上限量】
18歳~29歳…900μg
30際~49歳…1,000μg

一度に大量に摂りすぎないように、サプリメントの目安量を参考にして上限量に気をつけましょう。

摂りすぎはビタミンB12欠乏症診断に影響

葉酸を過剰摂取すると、ビタミンB12欠乏症の診断が難しくなります。
ビタミンB12は、葉酸と同じく赤血球の合成を助け、神経系統や睡眠をスムーズにします。

欠乏すると悪性貧血(巨赤芽球性貧血)や神経系統に障害が起き、疲れやすくなります。
大量の葉酸を摂取すると悪性貧血は改善しますが、神経障害はそのままになってしまいます。

ビタミンB12は、ホモシステインがメチオニンに変換することを助けます。
メチオニンは血中コレステロール値を低下させますが、ホモシステインは動脈硬化の原因となります。

過剰摂取の副作用

他にも葉酸の過剰摂取による副作用が報告されています。
サプリメントは食事より体への吸収率がよいので、気をつけましょう。

  • じんましんやかゆみが発生する
  • 発熱や呼吸障害が起こる
  • 妊娠後期の過剰摂取は、胎児が喘息になるリスクが高まる

てんかんなど持病は注意

抗てんかん薬は葉酸を減らす原因になります。
服用している方は、主治医に妊娠について話しておきましょう。

この場合、フォリアミンという葉酸製剤4~5mgが処方されることが多いです。
葉酸を食事やサプリメントで摂取すべきか、医師にご相談ください。

食べ物の葉酸量と注意ポイント2つ

葉酸は1940年代に見つけられ、ほうれん草から発見されました。
野菜やフルーツ、のり、レバーなど、葉酸を含む食品を量別にご紹介します。

葉酸を含む食品

葉酸が含まれた食品と葉酸量の目安です。
食材100gあたりの葉酸量になります。

1~100μgの葉酸を含む食品
プルーン(3μg)、グレープフルーツ(15μg)、
グリーンキウイ(31μg)、煮干し(74μg)、きくらげ(87μg)、
水菜(京菜)(90μg)、イチゴ(90μg)
101~200μgの葉酸を含む食品
ブロッコリー(120μg)、納豆(120μg)、日本茶(玉露(150μg)、
アスパラガス(180μg)、菜の花(190μg)
201~300μgの葉酸を含む食品
ほうれん草(210μg)、芽キャベツ(220μg)、パセリ(220μg)、
モロヘイヤ(250μg)、からし菜(250μg)、枝豆(260μg)
301~999μgの葉酸を含む食品
ウニ(360μg)、うなぎの肝(380μg)
1,000μg以上の葉酸を含む食品
牛のレバー(1,000μg)、抹茶(1,200μg)、
鶏のレバー(1,300μg ※必ず加熱調理のうえ召し上がってください)、
焼きのり(1,900μg)

注意ポイント【1】調理方法

葉酸は水溶性のビタミンです。
水溶性は水に溶けだしやすく、加熱や水洗いを長くすると成分が流れ出します。

茹でる場合は、なるべく短時間にしましょう。
蒸し料理や、無水調理ができる鍋を使うことも、溶け出しにくい調理方法です。
搾りたてのジュースやスムージーにするのもよいです。

野菜スープや具をたっぷり入れた味噌汁にすると、汁ごといただけます。
スープなどの汁物は、体を温めることもできます。

注意ポイント【2】控えたい成分を含む食べ物

食べ物には複数の成分が含まれています。
妊婦さんは摂取を控えたい成分もありますので、気をつけましょう。

  • 脂溶性ビタミン…体内に蓄積される成分です。
    吐き気や頭痛の原因になります。
    大量に摂取すると胎児が口蓋裂、口唇裂、水頭症を発生するリスクが上がることがあります。
    (含む食品:レバー、うなぎの肝、きくらげ、魚)
  • リステリア菌…一般の人より、高齢者や妊婦さんの感染は重症化を招きます。
    流産の危険性が高まります。
    (含む食品:スモークサーモン、チーズ、魚介類)
  • カフェイン…妊婦さんが摂ったカフェインは赤ちゃんに運ばれます。
    妊娠中の摂取は、赤ちゃんの発育に影響を与える恐れがあります。
    多量に摂ると自然流産に至るというデータもあります。
    (含む食品:抹茶、日本茶、紅茶、コーヒー)

お菓子や青汁で葉酸を摂る

食材を調理して葉酸を摂る方法をご紹介しました。
他に、市販されているお菓子や青汁に葉酸が含まれているものもあります。
以下の2つは、どちらも栄養機能食品(葉酸)です。

ソイジョイ オレンジ葉酸プラス(大塚製薬)

葉酸200μgの他に、タンパク質、脂質、糖質、食物繊維、ナトリウム、ビタミンB6、ビタミンB12を含みます。
さわやかなオレンジの香りです。

美力青汁

葉酸200μgを含み、4種のオリゴ糖と乳酸菌、鉄分が配合されています。
カフェインゼロの青汁です。

サプリメントは摂取効率がいい

食品からの摂取と比較すると、サプリメントでの葉酸摂取は利用率が高いです。
サプリメントの生体利用効率は85%なので、効率よく葉酸を摂ることができます。

飲むタイミングは食後に分けて

葉酸は水に溶けやす性質です。
サプリメントは一度にたくさん飲むよりも、1日の中で分散させて飲みましょう。
食後に少しづつ飲むのがおすすめです。

どんなサプリメントを選んだらいいの?

葉酸サプリメントは、葉酸の量、その他の成分、味や臭いに気をつけて選びましょう。

1日に摂る量の葉酸が入っている

例えば、妊活中または妊娠初期でしたら、サプリメントは400μg摂れるようにしましょう。
また、飲むときには、過剰摂取にならないために含まれている量を確認しましょう。

妊活中や妊娠中に摂りたい成分も

葉酸の働きをサポートしてくれるビタミンB12、ビタミンCなど、一緒に摂れる成分をチェックします。
※ビタミンAの過剰摂取は、胎児の奇形リスクを高くする可能性があるので配慮しましょう。

においや味が飲みやすい

妊娠初期などつわりが辛いときもあります。
飲みやすい小さめの形で臭いも少ないとよいです。

葉酸が摂れるサプリメント

はぐくみ葉酸 はぐくみプラス

【葉酸の量】500μg(1日の目安:3粒中)
鉄(10mg)、カルシウム(200mg)、ビタミンB6(1.2mg)、ビタミンB12(2.2μg)、ビタミンC(40mg)、国産の野菜22種からの栄養を配合。
脂溶性ビタミンをほとんど含みません。

≫はぐくみ葉酸公式サイトを見てみる

ベルタ(BELTA)葉酸サプリ

【葉酸の量】400μg(1日の目安:4粒中)
ビタミン・ミネラル(ビタミンB6、ビオチンなど27種類※)、カルシウム232mg、鉄分16mg、野菜、アミノ酸、美容成分を配合した酵母葉酸です。
※ビタミンA、ビタミンEの摂りすぎに配慮した配合です。

≫ベルタ葉酸サプリ公式サイトを見てみる

ララリパブリック(Lara Republic) 葉酸サプリメント

【葉酸の量】400μg(1日の目安:4粒中)
国産野菜8種のミックスパウダー、最終加工地を明確にした栄養成分(鉄10mg、カルシウム210mg、ビタミンB6、ビタミンCなど)を配合しています。

≫ララリパブリック葉酸サプリメント公式サイトを見てみる

エーエフシー(AFC)葉酸サプリ

【葉酸の量】400μg(1日の目安:4粒中)
カルシウム(200mg)、鉄(10mg)、ビタミンC(100mg)、ビタミンB6(1.4mg)、ビタミンB12(2μg)など8種のビタミン、4種のミネラルを配合しています。

≫エーエフシー葉酸サプリ公式サイトを見てみる

もっと葉酸サプリメントを知りたい人はこちらの記事がおすすめです。

葉酸と一緒に摂りたい成分

葉酸の働きを助けるビタミンB12、ビタミンB6を、一緒に摂りましょう。
鉄分やカルシウムも、妊婦さんと赤ちゃんに欠かせない大切な成分です。

ビタミンB12

葉酸と共に細胞分裂を促します。
足りなくなると悪性貧血を起こす原因になります。

ビタミンB6

代謝に関係する働きをサポートします。
胎児の脳の発達、免疫にも影響します。
アメリカでは、つわりを軽くする研究結果が報告されています。

鉄分

胎児の血液を作るため通常の2倍の鉄分が必要とされます。
不足は鉄欠乏性貧血になりやすく、妊娠中は早産や低出生体重児のリスクが高くなります。

カルシウム

通常時でも不足しがちな成分ですので、妊娠中の女性は意識して摂取するとよいでしょう。

これらの成分を葉酸と合わせて摂取できるといいのですが、つわりがつらくてなかなか食べられない…という方もいます。
つわりに苦しむ方でも食べやすい食事を、こちらでご紹介しています。

葉酸の摂取方法は、時期ごとの量を食事とサプリから!

葉酸をどのくらい取るかは、3つの時期ごとに必要量があります。
特に妊娠初期は、葉酸が足りないと赤ちゃんの先天性異常の可能性や発育への影響が懸念されます。

取りすぎるとじんましんや発熱、胎児の喘息リスクなどの副作用が心配です。
上限値を超えて過剰摂取にならないように、気をつけてください。

葉酸は食べ物からと、サプリメントで摂取しましょう。
葉物野菜やうなぎの肝、レバー、焼きのりなどの含有量が多いです。
野菜は蒸すなど調理方法を工夫して食べてください。

サプリメントは生体利用率が高いので、効率的に補えます。
においや味は、妊婦さんでも飲みやすいものがよいです。

葉酸の含有量と、一緒に摂れる成分をチェックしましょう。

葉酸をサポートしてくれる成分が一緒に含まれていると、より効果的です。
ビタミンB6、ビタミンB12、鉄分、カルシウムを一緒に摂取するのがおすすめです。

葉酸は適切な量で摂取して、妊活ライフや妊娠期間に役立てましょう。

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