大きくなって、読まなくなった絵本は

大きくなって、読まなくなった絵本は

大きくなって、読まなくなった絵本

大好きな絵本は、繰り返し繰り返し読んでもらいたがるというお話を以前のコラムでお伝えしました。では逆に、もう飽きてしまった絵本はどうしたら良いでしょうか。お聞きすると大抵の方は、お子さんが中学生にあがったくらいの頃に、どなたかに譲るか、売ってしまうか、処分してしまうことが多いようです。しかしながら、読み聞かせをするようになったお母さん達の中には、取っておけば良かった!とおっしゃる方も多いのです。私も講座などではぜひ取っておいてくださいとお伝えしています。それはなぜでしょうか。

子どもの頃、たくさんの絵本を読んでもらって育った方は、自分が子どもを授かったとき、自然と絵本を読んであげようと思うものです。

そして本屋さんへ行ってみると、懐かしい絵本にたくさん出会い、思い出すのです。たとえ大きくなるにつれて絵本から離れ、その内容をすっかり忘れて暮らしていたとしても、その絵本に出会うとそれだけで、あっという間にその頃の、読んでもらった声、部屋の様子、明るさ、においなどを思い出す事ができます。そして、昔読んでもらった懐かしい絵本が、今もなお変わらず読み継がれている事に、驚くことでしょう。そして、あぁこれも、これも、持っていたなぁ。こんなことなら、取っておけば良かった!となるのです。これは、再び絵本を必要とするまでにだいぶ時を経てしまう例なのですが、かなり良く聞くお話です。

また、中にはこのようなお話を聞いたこともあります。ある女の子が、中学生になりいじめに合うようになってしまいました。死んでしまえとまで言われ、本当に、死んでしまおうかと、考えるまでになっていたそうです。そんなある日、部屋の本棚の中から、繰り返し繰り返し読んでもらっていた絵本が出てきました。幼い頃、毎日飽きずに読んでもらっていたその絵本を目にすると、涙が急にあふれ、物語に出てくる動物達が、「まだ死んではいけない」と語りかけてくるのを感じたといいます。そして、思いとどまることができたというのです。この時、その女の子に何が起こったのでしょうか。この絵本の物語そのものに、希望を感じることが出来たことはもちろんあるでしょう。

しかしそれだけではなく、繰り返し読んでもらった体験が深く心の中にあったからこそ、絵本の語りかけもまた深く、心の底に届くことができたのではないかと思います。これは、絵本を読み聞かせてもらった経験がその子の生きる力となったひとつの例です。

 「ミンダナオ子ども図書館」を主宰される児童文学者の松居友さんは、子どもの頃10年間の読み聞かせをしてもらった体験を、「わたしの絵本体験」という本の中でこのように言われています。「幼いころに心をこめて語ってもらったお話は、その後も心から消え去ることはありません。それどころか人生の最も重要なときに、心の底でよみがえり、さまざまな考え方を指し示してくれるのです。いやそればかりか語ってくれた人の温かい心が思いだされ、少年の心を勇気づけてくれたりもしたのです。

わたしの絵本体験

お話を語るということは、人生の航海術を教え、灯台の灯を灯してあげることなのです。」まさに、読み聞かせの醍醐味が表現されていて感動します。先ほどの女の子の例では、きっとこのように、何度も読んでくれたお母さんの愛情を、そこで改めて感じられたのではないでしょうか。

また、時が経ち改めて絵本を読んでみると新しい発見もあるでしょう。例えば、「おでかけのまえに」という絵本ですが、これを読んでもらっている子ども達は主人公のあやこちゃんに共感し、ピクニック前のわくわくを何度も味わえる楽しい絵本ですが、大人の目線で見てみると、絵の中から別の感情を味わうことができます。大人になってから、懐かしくなって手に取ったとき、初めて気が付くお母さん達の目線に、新鮮な感動があるかもしれません。

おでかけのまえに

そんな風に、時を経てから知る想いや愛情が、絵本の読み聞かせの中には隠れているのです。絵本を取っておくということは、幼い頃にたくさん伝えられた愛情を思い出す、ひとつのきっかけを取っておくということです。それは、どんなタイミングで必要になるのかわかりません。ふと思い出したとき手に取ることができるように、本棚の片隅の小さなコーナーでも、すぐに取り出せるところではなかったとしても、手放さず取っておいてもらえたらと思います。

平松祐美子先生

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