絵本を繰り返し読んでと言われたら

絵本を繰り返し読んでと言われたら

子どもは、絵本と絆を結ぶと言われています。繰り返し読むようにせがまれると、読み手としてはいささかぐったりしてしまうこともありますが、そこは堪えてぜひ要求に応えてみてください。このわかりきった展開の、何がそんなにおもしろいのだろう、と思ったとしても、気に入った絵本は、子ども達にとって良き友、良き理解者です。大好きなお友達と何度も遊びたいという感覚なのかもしれません。

東京医科歯科大学の泰羅雅登教授の研究によると、読み聞かせ中の子どもの脳の動きが脳の中の大脳辺縁系というところが働いていることが明らかになったそうです。大脳辺縁系とは、情緒や欲求、本能、喜怒哀楽を司る脳の部位の集合体で、つまり子ども達は、絵本を読んでもらっている間、学習というよりも、まさに絵本の世界を“体験”しているのです。楽しい体験は何度でも味わいたいものでしょう。わかりきったあらすじなのになぜ、とは大人の感覚です。子どもが延々ブランコをこいで遊びたがるように、絵本の中で遊びたい気持ちをぜひとも満たしてあげたいものですね。そう考えると、絵本の世界を“体験”できるなんて、心からうらやましいとも思います。

今回は、体験できたとしたら楽しいだろうな、と思える絵本をご紹介します。

きょだいなきょだいな

なんておもしろく不思議な設定なのでしょう。声に出して読むとまたさらにおもしろい。子どもにとっては100人の子どもの一人になったつもりになって楽しめると思います。

かいじゅうたちのいるところ

かいじゅうとのどきどきするような出会いややり取りがあり、そしてちゃんと最後に帰ってこられるという安心感を体験したら、何度でも冒険に出掛けたいと思えることでしょう。

できる限り、時間の限り、「読んで」の声に応えたい。そうは言っても切り上げなければならない時もあります。そんなときは、何度かの繰り返しには応えた上で、「じゃあもう寝る時間だから、次で最後ね」と終わりを示すなどの工夫によって、子どもも納得しやすいと思います。「続きは明日の『お楽しみ』にする?」と聞いてみるという方もいらっしゃいます。『お楽しみ』というわくわく感を未来に取っておけるような年齢になったら、とても有効な切り上げ方ですよね。自分で決められた、という満足感もあるでしょう。長い物語を読み聞かせられるようになったら、本人専用のしおりを準備して、大人がやっていることの真似をする楽しさを感じられるようにお話を中断する、という工夫も聞いたことがあります。

幼児教育や人材育成を専門にされている山本直美先生のお言葉で、「快動」というお話がありました。子ども達は心地よい動きをなんどもなんども繰り返したがる。そしてその気持ちを受け止めてもらい、何度でもその要求を満たしてもらうことによって、他者への基本的信頼と自己肯定感が育まれると。それは例えばブランコやすべり台のような身体を使った遊びかもしれないし、わらべうたを歌ってもらうことかもしれない。そしてまさに、気に入った絵本を繰り返し読んでもらうということも、その「快動」に他ならないと思うのです。絵本の読み聞かせは、もちろんその絵本が好きだから、ということもあるでしょうが、大好きなお母さんが家事やすべての動きを止めて、自分だけのために行ってくれることが嬉しいのです。お膝に座らせて読んであげれば、その温かいぬくもりや優しい声が身体いっぱいに伝わり、きっと深い幸せを感じることができるのでしょう。その時間を少しでも長く、なんども味わいたいと考えて「読んで」とせがんでいるとしたら、なんて健気なのだろうと、いとおしさでいっぱいになります。読んでと言ってくれるうちは、何歳になっても、たとえ一人で本が読めるようになったとしても、応えてあげてほしいと思います。

平松祐美子先生

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