妊娠中の葉酸はいつからいつまで飲むの?妊娠前も必要?

厚生労働省は、「葉酸を摂るよう心がけましょう」と母子手帳に書いています。
これは、ママが妊娠前~妊娠初期に葉酸を摂ることで、神経管閉鎖障害のリスクが70%程度減るとわかっているからです。

では、妊娠初期を過ぎたら、葉酸を摂取しなくてもよいのでしょうか?

葉酸は、妊活を始めるときから、産後の卒乳の時期まで摂ったほうがよいと、いわれています。
なかには、葉酸をとくに摂取してほしい期間があります。

すでに妊娠中の方でも、いまから葉酸を摂りはじめて遅いということはありません。

この記事では、具体的にいつからいつまで葉酸を飲めばいいのか、また時期ごとに必要な量など、理由も含めて詳しく説明していきます。

妊娠後期、葉酸サプリの過剰摂取で心配されている喘息(ぜんそく)についての話や、葉酸の上限なども合わせて紹介します。

妊婦さんにもおなかの赤ちゃんにも、欠かせない栄養素とされている葉酸を、正しく摂取できるようにしましょう。

葉酸はいつからいつまで飲むべき?

妊活をはじめた日から、卒乳の時期まで葉酸は必要です。
「ずっとじゃん!」と思うかもしれませんが、そうです、それほど葉酸は重要な栄養素なのです。

では、その理由を時系列でみていきましょう。

「(妊活中~)妊娠初期」とくに大事!妊娠前から妊娠初期に飲むべき理由

2000年、厚生労働省は母子手帳に「妊産婦の葉酸摂取に関する記載」をのせて、妊婦さんに葉酸を摂るよう呼びかけました。

赤ちゃんの発育にもっとも重要な期間は、妊娠前から妊娠3ヶ月までといわれています。
厚生労働省は、普段の食事に加えて、400㎍の葉酸サプリで補うことを推奨しています。

胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減

妊娠してから3ヶ月の間は、胎児の細胞分裂が活発に行われる時期です。

葉酸には、DNAを合成して細胞分裂をサポートする働きがあります。
そのため、赤ちゃんの脳や脊髄を作るのに葉酸は欠かせません。

神経管閉鎖障害は、脳や脊髄の異常を指し「二分脊椎症」や「ダウン症」のような障害があらわれる可能性が高い障害です。
この時期に葉酸を十分摂取しておくことは、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを低減させるために大切といえます。

妊婦の貧血予防

妊婦さんは、胎児の分まで血液が必要になるため、貧血に悩む方が多いようです。

葉酸には造血作用があるので、葉酸が不足すると赤血球の生産量は下がり「巨赤芽球性貧血」という貧血が起こります。

貧血になると、栄養や酸素をうまく運べないので、胎児の成長にも影響が出てきます。

貧血を予防するために、妊婦さんは葉酸を摂るようにしましょう。

「妊活中(~妊娠初期)」まだ妊娠していないのになぜ?妊娠前に葉酸が必要な理由

厚生労働省によると、葉酸は妊娠前から妊娠3ヶ月の間の摂取が重要といわれています。
なぜ、まだ妊娠していないのに、妊娠前から葉酸が必要になるのでしょうか?

着床率の向上のため

着床とは、精子が卵子と受精して「受精卵」になったものが、子宮内膜に根付くことをいいます。
葉酸は受精卵の細胞分裂を助け、子宮内膜を厚くして妊娠しやすい環境を整えるサポートをしてくれます。

妊娠に気づいたときには妊娠3ヶ月だった、なんてことも

生理が来なくなってから妊娠に気づくケースが多いようですが、その場合は、妊娠3ヶ月に突入していたなんてこともあるのです。

赤ちゃんは受精した瞬間から、活発な細胞分裂を行います。
着床するのは妊娠2~3週目なので、妊娠3ヶ月目に気付いたときには、すでに赤ちゃんは成長している最中になっているということです。

そのため、いつ妊娠してもいいように、体内で葉酸を準備しておくことが大切です。

妊娠前に葉酸を飲んでなかったけど大丈夫?

「妊娠前から葉酸が必要といわれたけど、飲んでいなかった…」と不安になる妊婦さんも多いようです。
妊娠前から飲むことは望ましいですが、妊娠がわかってから葉酸を飲みはじめても遅くはありません。

なぜなら、葉酸が不足したからといっても、必ず胎児が神経管閉鎖障害になるわけではないからです。
葉酸の摂取は、あくまでもリスクを減らす作用があるだけで、必ず予防できるというものではありません。

また葉酸は、野菜や納豆、イチゴや柑橘系のフルーツなどに含まれています。
普段の生活で、葉酸の摂取量が全くないということはないはずなので、不安を感じすぎなくても大丈夫です。

なにより葉酸は妊娠中、産後とずっと必要な栄養素なので、気づいたときから積極的に摂取しましょう。

「妊娠中期~後期」妊娠3ヶ月以降も葉酸を飲のんだほうがいい理由

葉酸を摂取する上で、とくに重要な期間は妊娠3ヶ月までとなっていますが、その後も葉酸は必要です。

妊娠3ヶ月以降も、胎児は成長を続けています。
葉酸は、DNAを合成し細胞分裂を促す働きがあるので、胎児の器官形成を手伝い成長をサポートをしてくれます。

同時に造血作用で貧血も予防してくれるので、胎児に血液と栄養がきちんとまわり、低体重で生まれてくる可能性を低くするといわれています。

続けて産後~卒乳後の葉酸の働きについて、みていきましょう!

「産後~卒乳後」産後も葉酸は必要?

産後は「もうおなかに赤ちゃんがいないから、葉酸は必要ないのでは?」と思う方も多いかもしれません。

しかし赤ちゃんとは、まだ母乳を通してつながっています。
母乳は赤ちゃんのご飯になるので、きちんと栄養を摂ることが求められます。

では卒乳後はどうなのでしょうか?
授乳中と、卒乳してからを合わせてみていきましょう。

授乳期・母乳のために

葉酸は、粉ミルクにも入っている栄養素です。
赤ちゃんが成長するために、細胞分裂を繰り返します。
そのサポートをできるのが、葉酸なのです。
このことからも、赤ちゃんにとって重要な栄養素だとわかるのではないでしょうか。

また、母乳は血液から作られています。
母乳が赤くないのは「赤血球」を抜いた成分のためです。
葉酸は血液を作る脊髄にも、大きく関わりがあります。
そのため、母乳と葉酸は深い関係があるといえるでしょう。

血液を作るだけでなく、血の流れもよくしてくれるので血行が促進されて母乳の出がよくなります。

しっかりと葉酸を摂って、母乳を赤ちゃんに届けましょう。

授乳期・子宮回復のために

授乳中に葉酸が必要なもうひとつの理由として「出産で傷ついた子宮の回復が早くなる」ことが挙げられます。

出産は母体に大きな負担をかけます。
葉酸には細胞分裂をサポートする働きがあるため、傷ついた子宮の回復を助けてくれます。

葉酸を積極的に摂取すると、細胞が生まれ変わるのをたすけるため、傷を治して元の子宮になるスピードを早めてくれるといわれています。

産後は、育児が大変な時期なので、つい自分のことは後回しにしてしまいがちですが、ママの身体もいたわることが大切です。

卒乳後

卒乳をすると、葉酸を頑張って摂取しなくても、バランスのいい食生活を行うことで成人ひとりに必要な葉酸は摂れるといわれています。

卒乳のタイミングで「さあ次の子どもを!」と考えて、続けて妊活を行う方は、継続して葉酸を積極的に摂取するとよいでしょう。

  • 葉酸の造血作用は、血行がよくなりお肌の調子をよくしてくれる
  • 葉酸の細胞分裂を促す働きは、毛細血管を活発にするので、髪がキレイになる

このように、葉酸をきちんと摂取すると女性にうれしい美容効果も期待できます!

妊婦は1日どれくらいの量の葉酸を摂ればいい?

期間ごとに、葉酸が必要な理由をみてきましたが、どれくらい葉酸を摂ればいいのでしょうか?

妊活から産後の卒乳期まで、細かくわけて1日に必要な葉酸の摂取量をみていきましょう。

食品から摂る葉酸と、サプリメントから摂る葉酸を、分けて紹介します。

期間別、食事とサプリから摂る葉酸の目安表

㎍=マイクログラム

期間 食事からの摂取 サプリメント
からの摂取
妊活中 400㎍ 400㎍
妊娠初期(0ヶ月~4ヶ月) 400㎍ 400㎍
妊娠中期(5ヶ月~7ヶ月) 400㎍ 240㎍
妊娠後期(8ヶ月~10ヶ月) 240㎍(成人男女に推進されている摂取量) 240㎍
授乳期 240㎍ 100㎍
卒乳期 240㎍ 次の妊娠を考えている方は妊活中に推奨されている量

 

葉酸から期待できる効果を時期別にみると、次のようになります。

妊活中

  • とくに重要
  • 着床率の向上で妊娠しやすいからだに

妊娠初期(0ヶ月~4ヶ月)

  • とくに重要
  • 神経管閉鎖障害のリスクを低減する
  • 貧血予防

妊娠中期(5ヶ月~7ヶ月)

  • 胎児の成長サポート(低体重出生を予防)
  • 貧血予防

妊娠後期(8ヶ月~10ヶ月)

  • 貧血予防
  • 授乳期
  • 母乳の出がよくなり、質も上がる
  • 子宮の回復を早める

卒乳期

  • 美容効果

葉酸を過剰摂取すると、どのような心配がふえるのでしょうか?

妊娠後期に葉酸サプリの飲みすぎ注意?子どもが喘息になるって本当?

きちんと葉酸を摂取することは大事ですが、なんでも飲みすぎはよくありません。

オーストラリアで「妊娠後期に葉酸サプリを摂取しすぎると、3~5歳にかけて子どもが喘息になるリスクが上昇する」という研究結果が発表されました。

しかし、この研究結果を「確実とはいえない」という研究者もおり、ハッキリと喘息のリスクがあるとはいえない状況です。

参照:小児喘息に対する妊娠中の補給葉酸の影響:予測出生コホート研究

子どもの喘息のリスクを避けるために、気をつけること

オーストラリアの研究機関による「妊娠後期に1日1,000μg以上の合成葉酸サプリメントを摂取し続けた母親を持つ子どものうち、約11.6~11.8%が小児喘息を発症した」という研究結果では、食事で摂取する葉酸は、まったく問題ないという数値が出ています。

葉酸のサプリメントには食品から抽出した「天然由来」のものと、化学合成から抽出した「合成」のものがあります。

つまり、サプリメントを飲むなら「合成葉酸」ではなく、食品から抽出した天然由来の「モノグルタミン酸の葉酸サプリ」を選ぶことをおすすめします。

喘息の心配が発生するのはあくまでも葉酸サプリを飲みすぎた「過剰摂取」の場合です。
身体にいいからと、飲みすぎは禁物です。

妊婦さんの葉酸サプリの推奨量は400㎍と厚生労働省によっていわれています。
また葉酸を摂取するときの上限は、食品、サプリを合わせて1,000㎍です。
1日の摂取量を守ることは、大切なことだと覚えておきましょう。


飲みすぎにならないために!葉酸の上限は?

葉酸の過剰摂取は喘息の心配だけでなく、ほかにも食欲不振、吐き気、不眠症、むくみなどの副作用を引き起こすかもしれません。

葉酸の摂取量上限は、1日1,000㎍とされていることを必ず知っておいてください。

葉酸の含有量が多い食品でも、体内に吸収される率は低く、食べた量の50%しか吸収されないといわれています。
そのため、サプリから摂取する量を400㎍を超えないように気をつければ、食品と合わせても上限を超えることはそうそうないといわれています。

妊娠前から卒乳時期まで葉酸は摂取したい!

葉酸は、妊娠前から卒乳時期まで、積極的に摂取したほうがよい栄養素だとお話ししてきました。

とくに妊娠前から妊娠3ヶ月までは、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らすために重要といわれています。
妊娠3ヶ月以降も、赤ちゃんが低体重にならないようにすることや、妊婦さんの貧血を予防するために、葉酸は必要です。

出産後も、母乳を作ったり、ママの子宮回復に葉酸は活躍します。
2人目、3人目の子どもを考えている方は、すぐに妊活にはいるため、引き続き葉酸を摂取し続けることをおすすめします。

妊娠前や妊娠直後に、葉酸を摂取していなかったことで不安になる妊婦さんは多いようです。
必ずしも飲んでいなかったことが原因で、元気な赤ちゃんを産めないというわけではありません。
心配しすぎずに、妊娠に気づいたときから、葉酸を摂取しはじめましょう。

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