「産む力」を引き出して自然分娩をサポート!育良クリニックの浦野晃義先生にインタビュー

出産は赤ちゃんを迎える楽しみがあるいっぽう、痛くてつらそう…というイメージがつきまとうもの。

とくに自然分娩を検討している方は、

痛みに耐えられるのか
体力がもつのか
自分で産めなかったらどうしよう

と心配になったこともあるのではないでしょうか。

病院やクリニックによって「自然分娩」の定義があいまいで、自分の望むお産ができるのか、不安な妊婦さんも多くいます。

東京都目黒区の中目黒駅近くにある育良クリニックでは、女性が自然分娩に前向きになれるようにサポートして、お産をおこなっています。

今回は、育良クリニックでおこなわれている「自然分娩」についてや、お産のサポート体制、医療介入はどうなるのか、などを浦野晃義院長に伺いました。

また、通院やお産を迎えるときにママが家族と一緒にいるための取り組み、婦人科検診についてのアドバイスもお聞きしました。


育良クリニック 浦野晃義先生

家族で一緒に迎えるお産の取り組み

育良クリニックの待合室は広々していて、ゆったり過ごせる空間です。
奥には子ども用のプレイルームもあります。

ーーープレイルームを導入したのはなぜですか。

当院では「家族で一緒に出産を迎える」ことに取り組んでいます。

最近は核家族や仕事をされているママが増えたこともあり、子どもを預けられない方も多くいます。
そういった方にも通院していただきやすいようにプレイルームを設置しました。

おもちゃ、本などを置いて、子どもが飽きずに過ごせる環境を作っています。
プレイルームの窓から電車が見えるので、電車好きの子どもにはとくに人気です。

ーーー「家族で一緒に出産を迎える」取り組みの一環として、ほかにおこなっていることを教えてください。

立ち会い出産に対応しており、子どもと一緒に過ごせる個室を用意しています。
塗り絵や迷路、DVDの貸し出しもあります。

また、付き添いされるご家族の食事や、子ども用のお弁当を注文できるサービスもおこなっています。
サービスを開始するまでは、近辺のお店で召し上がっていただくか、コンビニなどで食事を用意しなくてはならなかったので、不便だという声がありお食事サービスを導入しました。

ーーー浦野先生は子どもが大好きで、産婦人科と小児科を迷われたと病院のホームページに書いてありますね。小児科ではなく、産婦人科医を目指された決め手はなんだったのでしょうか。

決め手というほどのことはないのですが、元々麻酔科医だったので、帝王切開での麻酔処置や生まれてきた赤ちゃんが元気がないときの対応をしていました。
その経験から周産期医療に興味をもち、産婦人科医になろうと思いました。

産婦人科医である父の背中を見ていたことも、影響しているかもしれませんね。

育良クリニックで力を入れている「自然分娩」とは

育良クリニックで力を入れている自然分娩は、どのような分娩でしょうか。
自然分娩のために取り組まれていることも、聞いてみました。

ーーー育良クリニックでおこなう「自然分娩」についてお聞かせください。

育良クリニックでは、「不必要な医療介入をせず、妊婦さん・ご家族が満足できる分娩」を自然分娩として考えて、お産をおこなっています

自然分娩は「自分の力で産む」という、妊婦さん自身の気持ちが大切です。
そのため、妊婦さんが主体性を持って自然分娩をするための、サポートに取り組んでいます。

また、自然分娩は放置することとは違います。

妊婦さんや赤ちゃんにとって必要なときには医療介入をしますが、タイミングを見極めることが産婦人科のプロとして大切な仕事だと考えています。

そのため、妊婦さんがギリギリまで自然に任せた分娩に集中できるように、助産師と医師が協力して万全の体制でお産に臨みます。

医療介入とは…
お産に必要な医療行為のこと。
点滴や陣痛促進、会陰(えいん)切開、吸引・鉗子(かんし)分娩、帝王切開などがあり、病院や産院によって、おこなわれる基準が異なります。

ーーー自然分娩にあたって、妊婦さんが心配されることや多く寄せられる質問はどのようなものがありますか。

「産めるのかな」「体力がもつか心配」「高齢出産なので不安」といった声が寄せられます。

不安な気持ちになるのはもっともです。
しかし、悩んだからといって状態は変わりません。

食事や運動といった日々の体調管理に気をつけるなど、ポジティブな姿勢で出産を迎えてほしいと思います。

出産はゴールではなく、そこから始まる育児の準備期間です。

出産までに頑張った分が育児への自信につながると考えていますので、「自分の力で産む」ことに前向きになっていただくためのサポートをしています。

ーーー自然分娩のためのサポートを、具体的に教えてください。

病院側の都合で分娩時間をコントロールしないために、助産師やスタッフの在籍数を確保しています。

また、当院で出産される妊婦さんには、妊娠34~36週でバースプランを提出してもらい、妊婦さんが希望されるスタイルのお産をできるかどうか、助産師と相談します。

妊婦さんの状況によって難しい場合もありますが、なるべく希望に近くなるように、バースプランを作っていきます。

バースプランとは…
妊娠や出産、育児について自分の考えや希望を書き出して、それに向けてどう進めていくか決めていく計画書のようなもの。

バースプランの詳しい紹介はこちらの記事をご覧ください。

ーーーなかなかバースプランのイメージが浮かばない妊婦さんは、どうしたらいいでしょうか。

当院で分娩をされる方が参加される、「産むぞクラス」という教室があります。

お産のイメージをつかんでいただくために、出産までの様子をお芝居仕立てで説明しています。
教室に参加すると、お産の流れをシミュレーションしやすいようですね。

助産師や医師に個別で相談できる機会もありますので、お話しを伺ってバースプランのアドバイスをするケースもあります。

もちろん、ご自分で調べてきて、バースプランをびっしり書いてくださる妊婦さんもいますよ。

ーーー「産むぞクラス」に参加してイメージをつかむのですね。ほかにも開催している教室はありますか。

「産院選び基礎講座&病院説明会」をおこなっています。

さまざまな産院や医療機関をみてまわるのは大変ですから、お産に関する施設について総合的に知っていただける内容にしています。

妊活中の方や妊娠初期の方が参加され、パートナーや親御さんと一緒に来られる方もいます。

人気の分娩場所は和室

育良クリニックでは分娩台のほかに、分娩台ではないベッドや畳での出産、アクティブバース室などを選べます。

ーーーそれぞれの特徴やメリットを教えてください。

いずれの場所も、居心地がよいと感じる妊婦さんにとって、リラックスした状態でお産に臨めることが大きなメリットです。

畳での出産は和室でおこない、病院より家に近い雰囲気で妊婦さんが気負わず過ごせるため人気があります。
パートナーや上の子どもと、一緒に休める点も好評です。

和室は入院してから出産、退院までずっと同じ部屋で過ごせます。

LDR分娩はお産のときに陣痛室や分娩室へ移動せず、同じ部屋にいられるため落ち着いてお産を迎えられる方が多くいます。

アクティブバースはいわゆるフリースタイル分娩です。
うつむけやバランスボールを抱えた体勢、いきみ綱をつかむなどの体位でお産に挑めます。

仰向けは医療介入がしやすい体位なのですが、力が入りにくい場合もあります。

そのため、さまざまな体位が試せるフリースタイルは、いきみやすい体位を選べることもメリットのひとつです。

LDRとは…
LDRとは陣痛(Labor)、分娩(Delivery)、回復(Recovery)を同じ部屋でおこなう方法です。

育良クリニックでは和室と洋室のLDR分娩が選べます。

ーーー多くの分娩方法に対応するために、病院が心がけていることはありますか。

分娩の選択肢が広がることは、対応するための介助を医師や助産師も、習熟することが必要です。

バリエーションが多くなるのは大変ですが、設備を増やすだけでは妊婦さんが希望する分娩を達成できません。

教育や訓練を繰り返して介助できる人員を増やし、経験を積み重ねてきました。

妊婦さんが希望する分娩のために、努力をし続けることを心がけています。

助産師さんの高いスキルで会陰切開率は2割以下

育良クリニックのホームページでは、分娩様式や高齢出産の割合などの統計データを公表しています。

ーーーなぜ数値を公表しているのでしょうか。

数字を公表することで、自然分娩への真摯な姿勢があらわせたらと思っています。
じっさい、分娩様式では自然分娩の割合が78.3%です。

また、56.0%の方が高齢出産に数えられます。
こういった事実を知ることで、お産やご自分の状況を知るきっかけにしてもらえるといいですね。

ーーー会陰切開率が18.9%というのはかなり低いのではないでしょうか。

会陰切開率が低いのは、助産師さんが少しずつ赤ちゃんを出すように妊婦さんを手助けしているからです。

そのためにはお産に時間をかける必要があり、病院側の都合でお産の時間をコントロールしないことも影響しています。

ただし、会陰切開したほうがよいと判断した場合は処置をおこないます。

会陰(えいん)切開とは…
赤ちゃんが出やすいように、お産のときに会陰を切開する処置のこと。
会陰とは、膣口から肛門にかかる部分です。

会陰切開について、こちらの記事でも解説しています。

定期的な婦人科検診が大切

ここまでお話を伺い、自然分娩にこだわり、「自分の力で産む」ために頼もしいサポートを惜しまない姿勢が伝わってきました。

次に、妊娠前に受けておきたい婦人科検診について、お伺いします。

ーーー婦人科検診を受けるまでに時間がかかる女性もいると思いますが、どのタイミングで診療を受けるのがよいのでしょうか。

女性にとって婦人科で検診を受けることは、とても大切です。
なぜなら、婦人科の病気は早期に発見でき、早期の治療で効果を見込めるものが多いからです。

なかでも子宮頸がん検診と超音波検査で、かなり多くのことがわかります。
妊娠しにくいかの診断や、不妊症の原因となる病気の予防もできます。

早期に発見できれば、ホルモン剤での治療や小さな手術をして、大きな手術をする前にできる治療が選択できるのです。

早いタイミングで婦人科検診を受けて、ご自分の状態を知ることは、その後のライフプランを考えるきっかけにもなります。

婦人科の病気は自覚症状がないものも多いため、かかりつけ医をみつけて定期的に検診を受けてほしいと願っています。

むし歯になる前に、歯医者で検診を受ける方は多くいますよね。
同じように、婦人科も気軽に来てもらえればいいなと思います。

育良クリニックは「自分の力で産む」を全力サポート

ーーー今後、病院として取り組みたいことはありますか。

これからも自然分娩と家族一緒に迎えるお産に、注力していきたいと考えています。

自然分娩で医療介入をするかしないかという判断基準は、難しい面もありますが、常に振り返りをおこない、妊婦さんと赤ちゃんにとってベストな選択ができるように努力を続けていきます。

心配なことや悩んでいることがあったら、気軽に相談できる病院でありたいですね。
婦人科や産婦人科は入りづらいと思わずに、来院してほしいものです。

育良クリニックには女医の先生も在籍しており、婦人科は女医の指名ができますので、緊張しないで来ていただけたらうれしく思います。

育良クリニックの情報

 

  • 住所/東京都目黒区上目黒1-26-1中目黒アトラスタワー4F
  • 電話番号/03-3792-4103
  • アクセス/東急東横線・東京メトロ日比谷線「中目黒駅」より徒歩2分、駐車場あり(有料)
  • ホームページ/http://www.ikuryo.or.jp/index.html

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