帝王切開は痛い?術後の傷や二人目は?気になるお金のことまでまるわかり!

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帝王切開は分娩方法のひとつで、ママのお腹と子宮を切開して赤ちゃんを取り出します。

たまに「帝王切開は楽なお産だ」という声を聴きますが、普通分娩とは違いお腹を切るわけなので、普通分娩にはない痛みがあるのです。
また、帝王切開の場合の出産費用は手術をともなうため、高くついてしまいます。

今回は、帝王切開の痛みや術後の回復、帝王切開にかかるお金のことなどを解説していきます。

帝王切開とは?

帝王切開とは、ママの腹部と子宮を切開して赤ちゃんを取り出す分娩方法を指します。

太古の昔から帝王切開は行われており、記録に残る最初の帝王切開は15世紀前後とされています。
ヨーロッパでは19世紀頃まで帝王切開での死亡率が高かったようですが、20世紀に入ると手術が徹底的に管理され、死亡率は2~3%にまで下がったそうです。
日本では1852年に最初の帝王切開が行われたという記録が残っています。

今日では日本国内の出産で、帝王切開が行われるのは20%ほどと言われています。

帝王切開をおこなう理由

帝王切開が施される理由として、ママか胎児のどちらかに問題があり自然分娩が困難と判断されることと、出産のリスクを最小限に抑えるというふたつの点が挙げられます。

帝王切開には、逆子が直らないなどの理由で事前に帝王切開にすると決められた「予定帝王切開」と、自然分娩で出産するはずが途中でトラブルが起こったなどの理由でおこなう「緊急帝王切開」があります。

予定帝王切開のケース

予定帝王切開は、以下のような理由で決められます。

逆子や横位

逆子や横位など、赤ちゃんの位置や姿勢に異常がある場合です。
単なる逆子と言っても、赤ちゃんが片足を伸ばしていたりさまざまな体勢があります。
逆子や横位から正常な位置・姿勢に戻らない場合、帝王切開での出産をすすめられます。

臨月に入ってから逆子となってしまい、医師より「次の週までに戻らなかったら帝王切開」と言われるケースもあるようです。

巨大児(児頭骨盤不均衡)

お母さんの体が耐えられるサイズよりも、大きく育ってしまう赤ちゃんがなかにはいます。
そうなると、赤ちゃんの頭よりお母さんの骨盤が小さい場合に、出産のときに骨盤に引っかかって出てこれなくなるという恐れがあります。
これを「児頭骨盤不均衡」といい、多くの場合で予定帝王切開となります。

妊婦健診のときにエコーで赤ちゃんの頭の大きさを調べますが、このときにお母さんの骨盤とのバランスをチェックします
このままだとうまく出てこれなくなると判断された際には、帝王切開の予定日を決めていくことになります。

前回の出産が帝王切開だった

上の子の出産のときに帝王切開だった場合、二人目、三人目の出産も帝王切開にするというケースが多いものです。

中には自然分娩にチャレンジするということもありますが(VBACといいます)、子宮破裂などのリスクに備えて次も帝王切開にすることが多くなります

多胎児(双子や三つ子)

双子や三つ子といった多胎児の場合、それだけ多くのリスクがともなうことになります。
多胎児の妊娠に安定期はない!といわれるほど、何が起こるかわからないものです。

赤ちゃんとお母さんの無事を考えて、帝王切開で出産するケースが多いのが多胎児です。
お母さん・赤ちゃんともにとても状態がよく、さらに体勢にもまったく問題がないという場合には経膣分娩をおこなうことも可能です。

前置胎盤

母体と赤ちゃんをつなぐへその緒の根元である「胎盤」というのは、通常は子宮の上のほうにあるもので、出産で赤ちゃんが出ていくとその後を追うように出てくるものです。

しかし、この胎盤が赤ちゃんの出口である子宮口をふさいでいるというのが、前置胎盤です。

陣痛が起こっても赤ちゃんが出てこれませんし、さらに胎盤が剥がれて大出血ということも考えられます。
エコーですぐにわかることなので、もし前置胎盤だということであれば予定帝王切開となります。

ただ、妊娠して少しずつ週数が経っていくことで、胎盤の位置が変わってくることもあるので慎重に経過を見ていきます。
33週~35週までには前置胎盤だということが確定して、予定帝王切開の日にちを決めていくのが一般的です。

感染症

赤ちゃんが産まれる時、お母さんの子宮頸部や膣といった産道を通ることでお母さんの血液に触れます。
このとき、お母さんが赤ちゃんに重大な影響を与えかねないウイルスや細菌に感染してしまっていたら、どうでしょうか。
出産のときに赤ちゃんに感染してしまう恐れがありますし、これが原因で産後に亡くなってしまうということも考えられます。

さまざまな感染症がありますので、妊婦健診のときに検査をして何らかの問題があれば、予定帝王切開として赤ちゃんが産道に触れないようにしていきます。

高齢出産

これは個人差がかなりあるのですが、体力面や体調に合わせ、高齢出産の方は帝王切開での出産が多くなるという傾向があります。

持病がある方

もともと心疾患があるという方や、糖尿病など体に負担がかかると危険な状態になる方は、予定帝王切開の場合があります。

緊急帝王切開のケース

もともと自然分娩を予定していたのに、思わぬ事態で急きょ帝王切開になる場合があります。

回旋異常

赤ちゃんというのは、産まれてくるときに産道を通りやすくなるようにくるくると回りながら出て来ます。
しかし、この回転がうまくいかなくなってしまったときや、産道にひっかかってしまったときなど、なかなか出てこれなくなるということがあるのです。

このとき、あまり長時間この状態になると酸素がうまく届かなくなってしまったり、お母さん側にも大きな負担となってしまいます。
赤ちゃんとお母さんの両方を助けるため、緊急で帝王切開になることがあります。

胎児機能不全

出産を進めている途中に、何らかの原因で赤ちゃんに元気がなくなったり危険な状態になってしまうことをいいます。
たとえば、へその緒が首に巻き付いて酸素がうまく送られないなどの理由が挙げられます。

遷延(せんえん)分娩

陣痛が始まったのに子宮口が開かなかったり、大幅に時間がかかってしまっているお産のことを遷延(せんえん)分娩といいます。

赤ちゃんもお母さんも体力がなくなり、大きなストレスとなって危険な状態になってしまうこともあるので、状態を見ながら緊急帝王切開をおこなうことがあるのです。

帝王切開の手術の流れ

帝王切開で出産する場合、入院してから無事出産して退院するまでの流れはどのようになっているのでしょうか。

手術前

帝王切開での出産の予定日が決まると、2週間前を目安に手術前検査(血液検査や心電図など)をおこないます
手術の前日または当日に入院準備・手続きを済ませ、ママの血圧測定や尿検査、赤ちゃんの心拍の確認をします

手術が終わると数日間はシャワーや入浴ができないため、この間に身体を綺麗にして食事も済ませます。
手術の直前は飲食をすることができず、手術日の前日の夜9時以降は食事をしてはならないと指示されるかもしれません。

陰毛の一部を剃り、膀胱に管を通して手術着に着替えます。

手術中

帝王切開の手術は1時間前後の場合がほとんどです。

最初に手術中に痛みを感じないように麻酔を打ちます。
よく使用されている麻酔は脊髄くも膜下麻酔(脊椎麻酔、腰椎麻酔)ですが、中には全身麻酔をする病院もあるようです。

麻酔が十分に効いていることを確認したら、お腹の切開をおこないます
下腹部を縦か横に20センチ前後切り、子宮を開いて赤ちゃんを包んでいる卵膜を破ります。
赤ちゃんと胎盤を取り出し子宮の中を綺麗にした後、子宮とお腹を縫い合わせたら、手術の完了です。

なお、手術中の立ち合いは衛生面を考慮して禁止している病院がありますが、開腹部分を隠したうえで立ち合いを許可するところもあります。

赤ちゃんが生まれる瞬間を目の当たりにしたいという家族がいれば、事前に病院に立ち合いが可能か確認しておきましょう。

手術後

手術後は、しばらく麻酔の効果で身体がしびれます。
ママはベッドで安静にして、その間に医師や看護師が心電図を取ったり出血状態などを確認します。

2~3時間後に麻酔の効果が切れたら、傷口が痛んだり子宮収縮で後陣痛が起こって下半身に痛みを感じるでしょう。
痛みが強いようでしたら、早めに痛み止めをもらうことをおすすめします。

手術の翌日はまだ痛みがあり、悪露が多い状態であるため、1日中安静に過ごします。
2日後以降は血圧や出血量に問題がなければベッドから起きてトイレで排泄することが許可されます。

以前は手術直後に飲食を禁止することが多かったのですが、最近では身体に問題がなければ手術から2時間後に飲食してもよいとする病院が増えてきました。

母乳育児を目指す場合、病院によっては手術直後から母乳をあげることが可能です。

傷口の糸は手術から4日後あたりに抜糸されます。
最近では時間が経つと溶ける糸が使用されることが増え、気づいたら糸がなくなっていたということがあります。

産後ダイエットを始めようと思っている方は、帝王切開から間が空いていない時期にダイエットをすると、傷跡に影響が出る可能性があります。
帝王切開後の産後ダイエットは、手術から2~3ヶ月後に始める方が多いですが、始める際には主治医に確認すると安心です。

帝王切開の場合の入院期間

帝王切開で出産した場合、入院期間は7日~10日程度です。
病院によって入院期間が異なり、また産後の回復がよければ早めに退院、浮腫などの症状が治まるのに時間がかかれば入院が長引きます。

帝王切開の痛みはどのくらい?


帝王切開では麻酔をかけるため手術中は痛みはありませんが、麻酔が切れたあとは傷口や後陣痛の痛みで大変な思いをするかもしれません。

傷口の痛み

傷口の痛みには個人差がありますが、麻酔が切れてから傷が癒えるまでシクシクとした痛みを感じます。
術後の数日間は寝返りが打てず、ベッドで仰向けの状態で過ごす方もいるようです。
ベッドから起き上がって歩行ができるようになっても、歩くときの振動で傷口が痛むこともあるのです。

出産直後は身体の回復が早まるように、なるべく痛みを我慢しないで痛み止めの点滴をしてもらった方がいいでしょう。

傷口の痛みは産後2週間あたりから治まるのがほとんどですが、中には出産後、数ヶ月を経過しても軽い痛みがあるという方もいるようです。
また、痛くなくても縫ったところがかゆかったり、天気が悪い日にピリッと痛むことがあるようです。

後陣痛の痛み

産後は子宮が急激に収縮することで下腹部に疼痛をともないますが、これを後陣痛と呼びます。
子宮が妊娠前の状態に戻ろうとしているので望ましい経過ですが、痛みがひどいとママが精神的に苦痛を感じてしまうかもしれません。

傷口の痛みと同様、後陣痛が我慢できないほどの痛みであれば、医師や看護師に相談しましょう。

傷口の痛みも、後陣痛の痛みも、その度合いはさまざまですが、痛みに対して敏感になっていると、余計に痛く感じてしまうかもしれません。
術後は痛みを過剰に感じないために、なるべく精神的に余裕を持っておきましょう。

帝王切開の傷跡は残る?


帝王切開でできた傷跡は、残念ながらきれいに消えることはありません。
また、お腹の切り方で傷跡の目立ち方が異なり、縦に切った場合は横に切った場合より目立ちやすいのです。

ひどい場合ですと、傷跡の皮膚がケロイド状に赤く盛り上がってしまいます。
またメラニン色素が起因して黒い線になってしまうこともあるのです。

いずれにせよ、傷はなるべく目立たないようにしたいものです。
最近では傷を目立たないようにするテープやクリームが販売されているので、気になる方は試してみてはいかがでしょうか。
ただし、肌質によってはテープやクリームが合わなくてかえって悪化することもあり得るので注意が必要です。

帝王切開後、次の妊娠はいつまで待つ?


帝王切開で出産した場合、子宮を切ったことで子宮の壁が薄くなっています
子宮の壁が薄いままの状態で再度妊娠すると、子宮破裂の原因になってしまうのです。

次の妊娠で子宮が十分耐えられるように、少なくとも1年は空けるように医師から指示されるかもしれません。

もし1年を待たずに予期せぬ妊娠が判明して中絶となっても、帝王切開後の中絶手術は危険度が高まるといわれています。
ママ自身の身体を守るために、帝王切開後の妊娠計画はしっかりおこないましょう

帝王切開にかかる費用


地域によって差があるものの、帝王切開は手術をともなうため、自然分娩に比べて費用が高くなります。
土日祝日や年末年始、深夜など時期や時間帯によっては、費用がさらに高くなることも。

帝王切開は手術代が健康保険の適用対象となり、全国共通で22万2000円、32週未満の帝王切開であれば24万2000円です(2017年度時点)。

そのほか、分娩日や新生児保育料、検査料などがかかり、トータルで40万~100万円と幅があります

出産費用は健康保険から支給される出産一時金で一部まかなうことができますが、それでも残りの出産費用を一度で払うのは経済的な負担がかかります。

高額療養費制度を利用しよう

高額療養費とは、健康保険が適用される医療費のうち、患者が支払った額が自己負担限度額を超えた場合に支給されるものです。
帝王切開では手術代が健康保険の適用対象になるため、自己負担限度額を超えると高額療養費を受け取ることができます。

自己負担限度額は、所得に応じて決定されます。

所得区分 自己負担限度額(1ヶ月)
上位所得者
(月収53万円以上の方など)
150,000円+(医療費-500,000円)×1%
一般 80,100円+(医療費-267,000円)×1%
低所得者
(住民税非課税の方)
35,400円

予定帝王切開では事前に手術をするとわかっているので、入院前に高額療養費の申請をしておくことで、退院時に莫大な医療費を払わずに済みます

医療保険

医療保険の中には、女性特有の病気で入院した時に適用されるものがあります
帝王切開での入院では普通分娩と比較して費用がかかるため、あらかじめ医療保険に加入する女性が増えてきました。

女性特約の医療保険なら帝王切開だけでなく、切迫早産や重度のつわりなどでの入院でも利用できます。
最近では妊娠中から加入できる医療保険も見られます。

妊娠中は何が起こるかわからず、緊急で帝王切開になってお金の工面が大変だったという声も聴きます。
まだ医療保険に加入していない方は、検討してみてはいかがでしょうか。

帝王切開でも前向きに

帝王切開は普通の分娩とは違い手術をともなうため、不安や恐怖を感じることがあります。
しかし現代の医療では、帝王切開でもママと赤ちゃんが健康でいられる確率は圧倒的に高いのです。

初めて帝王切開を体験するママは、先輩ママや病院のスタッフなど、周りの人たちから体験談やアドバイスをもらうことで安心するでしょう。
また、今回ご紹介した手術の流れなどを把握しておくことで、不安を最小限に抑えることもできます。

帝王切開という大仕事を乗り越えれば、待望の赤ちゃんとの対面です。
どうか心に余裕を持って、出産に臨んでくださいね。

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