B型肝炎ワクチンの予防接種は必要??

B型肝炎ワクチンの予防接種は必要??

B型肝炎

B型肝炎のワクチン接種に関しては、ママ達は受けさせるか否か・・・悩みどころのようです。B型肝炎ワクチンの予防接種は、なぜ必要なのかを考えていきたいと思います。

肝臓ってどんな臓器なの??

B型肝炎を知る上で、「肝臓」とはどんな働きをしてくれている臓器なのかを知ることが最も大切です。

肝臓は“沈黙の臓器”と呼ばれている臓器です。肝臓は、ダメージを受けても残った正常な臓器が代わりに働いてくれる機能が備わっているうえ、痛みなどで伝える機能が備わっていません。その為、肝臓に異常があっても、痛みなどで伝えない為、気づいたときには病気の進行が、手遅れといっていいほど進行していたという例が多い臓器なのです。そんな肝臓は、下記のような働きをしてくれます

  • 食べ物などの栄養を分解・合成し、体が吸収しやすい形に変える役割があります。
  • アルコールの分解の90%が肝臓で行われます。分解が追いつかなかった分が蓄積し、二日酔いへと変わります。
  • 食べ物や飲み物などには、有毒なものが含まれている場合があります。それを腸から吸収し、肝臓へ集め、有毒だったものを無毒化して、体外へと排出していきます。
  • 食べ物などを消化する際に必要となる消化液「胆汁」を作り出しています。
  • 体内に侵入したウイルスを防御する役割。
  • 出血を止める為の、蛋白を作り出す。

ざっと挙げただけでも、肝臓は生きていくうえでとても重要な役割を果たしている事が分かります。肝臓が使えなくなり、機能しなくなった(肝不全)場合、他の臓器に悪影響を及ぼし、生命にかかわります。B型肝炎が原因で亡くなっている方は、世界中に多くいらっしゃいます。赤ちゃんの将来の為にも、B型肝炎ワクチンについて知っておきましょう!

B型肝炎って何??

B型肝炎ウイルスが原因で、肝炎を引き起こしてしまう事を「B型肝炎」と言います。B型肝炎は世界的に見ても、感染者がとても多い病気と言われており、患者数は3億5千万人、それに関わる病気で毎年60万人の方が亡くなられているそうです。日本でも感染者数は100万人以上にもなると言われており、100人に1人の割合で感染していると言われています。このウイルスが赤ちゃんの体内に入る事で、肝臓に住み着き、将来「肝硬変」や「肝臓がん」を引き起こすと言われています。肝硬変とは・・・肝細胞が死滅・減少し、肝臓が硬く変化し、肝機能が著しく減衰した状態を言います。

B型肝炎

昔は、妊婦さんに対する予防策がとられておらず、母親から赤ちゃんへB型肝炎ウイルスをうつしてしまう事(垂直感染または母子感染)が多くありました。1986年以降は、妊娠中の検査でママ自身がB型肝炎のウイルスを保持している“キャリア”と呼ばれる状態である場合、母子感染防止策として、生後2日以内に抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)を投与し、その後B型肝炎ワクチンを接種するという事が行われるようになりました。そのおかげで、母子感染は防げるようになったものの、現在では父子感染や感染経路不明で感染する赤ちゃんが増えています。その為、さまざまな医療機関などが世界中の子供達へのB型肝炎ワクチン接種を推奨しているのです。

どういう風に感染するの?

涙・汗・唾液・性交渉などから感染すると言われています。赤ちゃんのうちは、涙や汗、唾液、家族が噛み砕いた物を与えたりするところから感染すると言われていますが、もしワクチンを接種せず、B型肝炎の抗体を持たず大人になった場合は、性行為などでの感染率も高くなります。B型肝炎は、HIV(エイズ)やC型肝炎ウイルスよりも感染力が強いとされています。

感染後の症状とは?

肝炎に感染すると、赤ちゃんが疲れやすくなり、体には黄疸の症状が現れます。比較的症状が軽く済む子もいますが、稀に急性で発病した場合でも重症になる場合があり、命にかかわる事があります。また、子どもでも肝硬変、肝臓がんへと変わる事もありますので、B型肝炎を甘く見てはいけません。

稀にウイルスに感染しても、体がウイルスを異物と認識せず、感染の症状が出ない人(子)もいます。ウイルスを体内に保有したまま、生活している方の事を「キャリア」といいます。キャリアの方は、将来「肝硬変」「肝臓がん」になる可能性が高いうえ、更に性交渉などで他人に感染させてしまう可能性があります。

B型肝炎の予防法は?

任意の予防接種「B型肝炎ワクチン」で予防します。B型肝炎のワクチンは、任意接種なので有料になります。有料という事と、B型肝炎の事をあまり知らない事もあり、日本では接種率がとても少ない状態です。世界では当たり前のように予防接種を受けているB型肝炎のワクチン。肝臓がんを予防という事で世界で初めての「がん予防」ワクチンでもあるのです。

妊娠中の検査で、ママがB型肝炎のウイルスを保有している“キャリア”である事が分かった場合は、健康保険の適用により無料で母子感染防止策の予防接種が受けることが出来ます。生後48時間以内に1回目の接種を受けることになります。

ウイルスを保有していないママの場合、任意接種になってしまいますが、生まれて1週間以内(産院を退院するまでの間)に、B型肝炎ワクチンの1回目の接種を受けさせることが可能です。ですが、生後2か月目になってからのヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチンなどと、一緒に接種する事が一番望ましいとされています。

B型肝炎ワクチンの副反応

まれに体のダルさや、頭痛、注射を打った傷口の腫れや赤みなどが現れます。気になる症状がある場合は受診しましょう。

WHOもB型肝炎ワクチンを推奨しています

1992年からWHO(世界保健機関)は、子どもが生まれたら、すぐにこのワクチンを接種するよう呼びかけています。これは、ユニバーサルワクチネーションといい、赤ちゃんのうちに起こる母子感染や父子感染、または感染経路不明による感染、赤ちゃんが成人した後、性行為などによる感染を減らし、B型肝炎(肝硬変や肝臓がん)などによる死亡率を減らし、B型肝炎ウイルスを撲滅しようという試みです。

残念ながら日本では、母子感染予防接種のみ健康保険での接種が認められているだけで、それ以外のB型肝炎ワクチンは有料となっている為に接種率は極めて低いのが現状です。その理由としては、B型肝炎の感染者が日本には少ないと思われていたため、政府の予防策がしっかりと練られていなかったのです。最近の調査では、B型肝炎に感染している人は毎年2万人ペースで増えていることが分かってきました。

日本ではあまり接種を受けさせていないB型肝炎ワクチンですが、世界では定期接種が常識となっています。一日も早く、世界の常識が日本の常識になり、任意接種ではなく、受診券(無料)で予防接種を受けさせてあげられる日が来ることを願っています。

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※1歳以降のスケジュールは作成中です。

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