小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種と副反応(副作用)について

小児用肺炎球菌ワクチン

小児用肺炎球菌ワクチンの導入は、2010年と欧米からは10年遅れての開始となりました。ワクチンを導入前は、肺炎球菌が原因で年間約200人の乳幼児が「細菌性髄膜炎」に感染していました。ですが、最も症例が多かったのが「菌血症」です。血液中にいるはずのない菌が増殖してしまう事をいいますが、菌血症が引き金となり、細菌性髄膜炎になってしまう子も多くいました。ちなみに、ワクチン導入前の日本では菌血症に感染してしまう子が年間約18,000人もいたそうです。

2013年から、ようやく定期接種の仲間入りを果たした小児用肺炎球菌ワクチン。お子さんの大切な命を守るためにも、早いうちに予防対策をとりましょう!小児用肺炎球菌ワクチンは、生後2ヵ月齢以上9歳以下のお子さんに接種することができるワクチンです。

肺炎球菌感染症って何?

小さなお子さんを命を奪う、または重い後遺症を残してしまうかもしれない、危険な感染症の一つです。肺炎球菌感染症に感染してしまう事で、様々な感染症を引き起こしてしまいます。

どういう風に感染するの?

口や鼻から肺炎球菌が入ってくることで感染してしまい発症します。2歳以下のお子さんには殆ど免疫がなく、特に保育園や幼稚園に通園している子が感染率が高くなると言われています。

症状は?

肺炎球菌に感染することで、発症する可能性のある感染症は以下。

などがあげられます。早期の症状は、不機嫌と発熱です。血液検査をしても、早期では風邪と区別がでない事が多くあります。お医者さんでも見分けることが難しい感染症の一つです。ただの風邪だと考え、自宅で安静にさせるママも多くいるかもしれません。

その後、痙攣や意識がない、ぐったりするなどの症状が現れますが、抗菌薬の効かない耐性菌が多く、治療が難しく重症化してしまうケースが多くなります。

重症化した場合とは?

重症化した場合は、上記の感染症の症状が重く出ます。例えば、細菌性髄膜炎を発症し重症化してしまった場合は、後遺症として、発達・知能・運動障害、難聴(聴力障害)がおこることがあります。肺炎球菌感染症に感染した場合の死亡率などは以下の通りです。

感染者に対し・・・

  • 約7~10%の割合で死亡
  • 約30~40%の割合で後遺症が残る

という割合になっており、ヒブに感染した場合の倍の死亡率となります。ヒブに関する詳しい記事はコチラから

細菌性髄膜炎に感染した際に、後遺症が全く残らなかった場合、稀に中学生頃になって軽い知的障害の症状が現れることがあります。中学生を過ぎる頃まで、お子さんに下記のような症状が現れていないかなど、行動に目を向ける必要があります。

※軽い知的障害とは・・・症状には個人差があります。環境適応能力(他人とのコミュニケーション力)・理解力・判断力・記憶する力が弱くなる、運動能力や学習能力に遅れが見られるなど。

かかりやすい年齢は?

2歳以下のお子さんには、肺炎球菌の免疫は殆どない為、感染しやすい状態にあります。特に、保育園や幼稚園で集団生活を送っているお子さんは、保育園に通っていないお子さんに比べて2~3倍感染しやすいといわれています。2歳以下で感染すると、重症化しやすい傾向にあると言われています。2歳以下だけでなく高齢者も感染する可能性がある、免疫力が低い方が感染する病気です。

肺炎球菌の予防法

日本では、2010年2月に欧米から10年遅れて、小児用肺炎球菌ワクチンが販売になり、2013年度から定期接種として受けられるようになりました。肺炎球菌による髄膜炎の起こりやすいと言われている時期が生後6か月と言われています。感染してからでは、治療がとても難しい為、感染しないよう先手を打っておくことが大切です。「ヒブワクチン」と「肺炎球菌ワクチン」は重要な予防接種とされていますので、なるべくは生後6か月までに、3回の接種を済ませておきましょう。

※2011年に「ヒブワクチン」と「小児用肺炎球菌ワクチン」の同時接種による乳幼児の死亡例が多発しました。詳細はこちら

小児用肺炎球菌ワクチンの接種スケジュール

初回接種として生後2ヵ月齢以上7ヵ月未満で接種をスタートし、27日間以上の間隔で3回の接種します。その後、生後12~15カ月で追加免疫を1回接種します。合計4回の接種となります。

※3回目の接種は生後12ヶ月未満に接種を終わらせ、4回目の接種は3回目の接種後60日以上の間隔で接種します。上記のスケジュールに間に合わなかった方は以下スケジュールで接種を進めましょう。

生後7ヵ月以上12ヵ月未満で接種開始の場合
初回接種を27日間以上の間隔で2回接種し、12ヵ月齢を過ぎてから追加免疫を1回の計3回接種します。
生後12ヵ月以上24ヵ月齢未満の場合
60日間以上の間隔で計2回、24ヵ月齢以上の場合では1回接種します。

※ヒブと小児用肺炎球菌の同時接種による死亡事故が過去にありました。詳細はこちら

小児用肺炎球菌ワクチンの副反応(副作用)

よくみられる症状としては、注射部位の赤み、硬結、腫れ、痛や、発熱37.5℃以上などです。非常に稀ですが、重い副反応としてはショック、アナフィラキシー様症状(じんましん、呼吸困難)、けいれんなどがおこる事があります。予防接種を受けた後30分間は、医療機関でお子様の様子を観察するか、医師とすぐに連絡を取れる状態にしておきましょう。急な副反応が30分の間に起こることがあります。又、接種後、4週間は副反応の出現に注意するようにしましょう。

小児用肺炎球菌ワクチンの接種を受ける事が出来ない方

  • 発熱している場合(通常、37.5度を超える熱)
  • 重い急性疾患にかかっている方
  • 小児用肺炎球菌ワクチンの成分またはジフテリアトキソイドによってアナフィラキシー(通常接種後 30 分以内に出現する呼吸困難や全身性のじんましんなどを伴う重いアレルギー反応のこと)をおこしたことがある方
  • その他、かかりつけの医師に予防接種を受けないほうがよいといわれた方

ワクチンの種類がプレベナー7からプレベナー13に一斉切り替え

平成25年11月1日より、ワクチンの種類がプレベナー(沈降7価肺炎球菌結合型ワクチン)からプレベナー13(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)へ一斉に切りました。プレベナー7とプレベナー13の大きな違いは新たに6種類の抗原が加わり、侵襲性肺炎球菌感染症をより広範に予防できるようになりました。レベナー13についての詳細は厚生労働省のページをご覧下さい(外部サイト)

予防接種のスケジュール

1歳未満の予防接種スケジュール

※1歳以降のスケジュールは作成中です。

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