混合栄養のミルク追加量【後編】

混合栄養のミルク追加量【後編】

飲ませ方

混合栄養のミルク追加量前編では、「母乳育児をしたいけれどミルクを追加するようになった」理由として考えられることを書きました。

母乳育児は哺乳動物の本能。わが子を「母乳で育てたい」と考えるのも本能的な願いです。そして、母乳生産量を増やすためには「たくさんおっぱいを吸わせることが不可欠。しかし「母乳で育てるのは難しそう」「私は母乳で育てられない気がする」と考えて、自信を持てないままおっぱいを吸わせる回数が減ってしまうと、本当に母乳生産量が減ってしまうという不本意な結果になってしまいます。母乳だとどれだけ飲んでいるかわからず不安だから、目盛りが見えるミルクの方が安心だと考えるママも多いようです。

混合栄養でミルク追加量をどのくらいにするとよいかを考える前に、「本当に母乳の量が少ないのか」「本当に混合栄養にする必要があるのか」について、改めて立ち止まって考えてほしい。もし、「入院中は母乳が出ていたけれど、退院したらストレスと疲れで出なくなってしまった気がするからミルクを追加し始めた…と考えているとしたら、入院中に出ていた母乳量が、退院後に急に減少することはまず考えられないと、自信を持ってもらいたい。さらに、赤ちゃんが泣く理由はおなかがすいた時だけではありません。ママが不安になると赤ちゃんも泣きます。もしかしたら、退院して慣れない育児に不安を抱えているママの気持ちを察して一緒に泣いているだけかもしれません(赤ちゃんはママが大好きだから心が通じているのです)。

また、「授乳間隔が短くてすぐに泣くのはおっぱいが足りないから」「おっぱいの張りがなくなってきたのは母乳分泌量が減ってきたから」「おっぱいを吸っているときに30分以上離さないのは母乳不足だから」…実は、これらはいずれも不適切な情報です。これらは、母乳育児がうまくいっているときにもおこります。

でも、赤ちゃんに泣かれて「おなかがすいていたらかわいそう」と不安に感じて、混合栄養のミルク量を増やそうか迷ったときにまず確認してほしいこと。それは、「おしっこの回数と量。」1日に6~7回以上、ずっしりとした透明のおしっこが出ていれば、哺乳量が足りていると考えて大丈夫です。

そして、混合栄養で母乳分泌量を低下させないために必ず守ってほしいこと。それは「母乳を飲ませる回数>ミルクの回数」にするということ。具体的には、ミルクとミルクの間隔は必ず4時間以上空けるけれど、母乳の間隔は短くするという方法です。母乳は何回飲ませてもOK。授乳間隔が30分しか空いていなくても飲ませていいのです。たとえば、ミルクを飲ませて泣いたらまた母乳。泣いたらまた母乳。ミルクの間隔が4時間たっていたらようやくミルクの追加。イメージとしては「ミルク+母乳+母乳+母乳+ミルク+母乳+母乳・・・」のように。そのようにして母乳の回数を増やしつつ、ミルクの回数を制限することで母乳分泌量を維持できます。

もしも、「母乳+ミルク」を飲ませてから3時間以上たっても赤ちゃんが寝たままで母乳を飲もうとしない時があれば「追加したミルクの量が多かった可能性が高い」と考えてほしいサインです。たとえば「母乳+ミルク60ml飲ませて3時間以上寝ているとしたら、次からは「母乳+ミルク40ml」にする…というように、母乳の回数を多くしてミルク追加量を減らしていく工夫をお勧めします。

「本当に母乳不足なのか」「本当にミルクの追加は必要なのか」を考えつつ、上記のような方法で授乳を続けると、母乳をたくさん飲ませながら混合栄養で育てるときの「必要最小限のミルク量」が見えてくるのではないでしょうか。

直井亜紀 先生

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