妊娠初期に伴う吐き気や下痢は脱水症状を招く事があります

妊娠初期に伴う吐き気や下痢は脱水症状を招く事があります

吐き気や下痢は脱水症状

妊娠がわかって、お母さんの体はどんどんめまぐるしく変化していきます。多くの方に起こる「つわり」ですが、これは本当に個人差が大きく、まったくなんともないという方もいれば入院しなくてはならない方も。特に心配なのが、妊娠初期に起こる吐き気や下痢といった症状です。

つわりは一般的に妊娠6週ころから始まり、多くは安定期を迎える15週前後におさまってくると言われています。ですが、それ以前、妊娠検査薬での陽性反応が出る直前から一気にひどいつわりが始まってしまう…という方も、中にはいらっしゃいます。

このように、ごくごく初期の妊娠であるにもかかわらずひどいつわりが起こってくると、食べ物はもちろん水分補給も満足にできない状態になってしまい、危険が伴うこともあるんです。

つわりのときにはあまり他のことを気にせずに、食べたいものを食べられるだけ食べるという対策をとることが多いと思います。しかし、食べたいものがないということや、水分すら受け付けなくなるというひどい状態のつわりも。そういったときに最も怖いのが、脱水症状になることです。

脱水になると血液が濃く、いわゆるドロドロ血になりやすくなります。そのため、血液が全身に行きわたりにくくなるなどの障害が起きて、そこから肝臓や腎臓の機能障害が起こってしまうことも。

そうすると、ビタミンB1不足によって神経に異常が起きて、最終的に「ウェルニッケ脳症」という病気が起こってしまいます。ウェルニッケ脳症は、神経系の異常なので意識障害や歩くときにふらつく、目の動きがおかしいなどの症状があらわれます。一度発症してしまうとほとんどの確率でなんらかの後遺症が残ると言われている、とても恐ろしい症状です。

妊娠がきっかけで下痢が起こりやすくなる

妊娠するとつわりが起こるだけでなく、いろいろな変化が起こりますよね。そのひとつに消化器官、つまり胃や腸といった器官の働きが低下してしまうということが挙げられます。

たとえば、今までは何の問題もなくお通じがあったのに、妊娠してから3日に一度になってしまったということや、逆に下痢が止まらない…ということも。

妊娠すると赤ちゃんにしっかりと栄養を届けるために、血液量が増えたり肺や心臓などの呼吸器がより活発にはたらきます。しかし、胃や腸といった消化器官のはたらきはそのぶん低下してしまい、下痢・便秘などの症状が起こります。

妊婦さんが妊娠中に便秘になることはよくあるのですが、下痢になってしまった、下痢が治まらないといった場合には注意が必要です。

先ほども述べましたが、妊娠初期に下痢やつわりなどのひどい症状がおこると、赤ちゃんはもちろんまず母体に危険がおよびます。何度も何度も下痢をしてしまうということや、それに併せて嘔吐してしまうなどの症状があると、やはり脱水になってしまいますから母体はもちろん赤ちゃんも危険がおよびます。

ときどき、下痢をするとおなかが収縮するので赤ちゃんにも良くない・流産の原因になる!と言われていました。ですが、これは流産してしまうこととは関係なく、下痢をしたからといって流産しやすいというデータもまったくありませんので、安心してくださいね。

妊娠悪阻で入院も!?無理せず病院へ

一般的に、妊娠初期から安定期ごろまで起こる体の不調を「つわり」と呼びますよね。

ただ、つわりの症状がどんどん悪化していき、脱水症状や食べられない(飢餓)状態になることで、これは赤ちゃんやお母さんの体が危ないと判断されたら「妊娠悪阻」と診断されます。

重度のつわりということで、妊娠悪阻の場合には入院することが多いようです。口から水分を摂ることがなかなかできないので、点滴によって水分・栄養補給していくという形になります。

また、先ほど登場したウェルニッケ脳症を防ぐために、ビタミンB1を併せて摂取していきます。あまりにもひどい場合には水分補給などの対処だけでなく、嘔吐を止めるための薬を投与していきます。ですが、この薬は妊娠初期の赤ちゃんにとって大切な時期にできるだけ使いたくないもの。最低限の量を処方して、赤ちゃんの成長に影響がないようにしていきます。

それでもやはり妊娠悪阻が悪化する・まったく良くならないという場合、さらに熱が出たりお母さんの体に黄疸が出るなど、重い症状があらわれたときには人工中絶も考えていきます。

ですから、つわりは赤ちゃんが育っている証拠!病気じゃない!と考えている方も多いのですが、お母さんにとってはとてもつらく、思っている以上に危険なことだということを知っておいてください。妊娠初期にこういった吐き気や下痢、ひどいつわり症状があらわれているというときには、重度の妊娠悪阻やウェルニッケ脳症を防ぐためにも、早めに病院へ行って対処しておきましょう。

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