低出生体重児で生まれる原因について

低出生体重児で生まれる原因について

低出生体重児

日本では10人に1人の割合で低出生体重の赤ちゃんが生まれていると言われています。低出生体重児と一言で言っても、原因は様々です。低出生体重児で生まれると、どのような治療を受けるのか・・・低出生体重児にはどのような病気にかかるリスクがあるのかをお話していきたいと思います。

低出生体重児って何?

低出生体重児とは、WHOの定義で「出生体重が2500g未満の赤ちゃん」と定められています。また、出生体重1000g以上1500g未満の赤ちゃんを「極低出生体重児」。1000g未満を「超低出生体重児」といいます。

低体重といっても、予定日よりも早くに生まれたために発育が十分でない場合と、週数は順調に進んで出産したものの、赤ちゃんの体が小さく生まれる場合があります。

同じ2400gの体重の赤ちゃんでも、予定日前後に生まれた赤ちゃんと、予定日よりも1か月早く生まれた赤ちゃんとでは、からだの機能の発育・体力が違います。これが発育真っ只中の時期だと、大きな差になります。

低出生体重児の赤ちゃんは、体温の調節や呼吸機能、母親からの免疫抗体などが十分でないため、しばらくの間は、保育器の中で育てられることになります。保育器の中の赤ちゃんをママが抱っこできるかどうかは、赤ちゃんの状態によって違います。病院の許可を得て抱っこが可能なら、積極的に抱っこしてあげるようにしましょう。保育器に入っている期間は、状態によりますが、一般的に予定日よりも早く生まれた日数分だけ保育器の中で育てるというのが目安です。

低出生体重児になる原因って何?

赤ちゃんが低出生体重児で生まれてくる原因は以下の通りです。

妊娠中の喫煙

ママが喫煙や飲酒をすると母体の血管が収縮して赤ちゃんに十分な血液が送られなくなり、赤ちゃんは栄養不足になってしまい、発育が遅れてしまいます。ママがタバコを吸っていない場合でも、隣でパパが吸っているという場合は同じことが言えます。妊娠中の喫煙に関する記事はこちら

妊娠中の飲酒

アルコールは胎盤を通じて胎児へと移行します。大人はアルコールを肝臓で分解する機能がありますが、胎児は肝臓機能が発達していないために、アルコールの影響をじかに受けることになります。妊娠中の飲酒についての記事はこちら

妊娠中のダイエットによる栄養不足

最近は妊娠中の体重増加を嫌がるママが多く、体重が増えないように食事制限し、ダイエットをする方もいます。ママにとっても赤ちゃんにとっても栄養不足になってしまい、発育が遅れてしまいます。妊娠中のダイエットについての記事はこちら

歯周病

歯周病菌が歯と歯茎の間の溝から体内に侵入して血中に入ると、血管を通して全身を回り、胎盤を通して赤ちゃんにも歯周病菌が送られてしまい、成長を妨げてしまうといわれています。

妊娠高血圧症候群

胎盤の血管に圧力がかかり、赤ちゃんに十分な栄養が送れなくなるため、赤ちゃんの成長が妨げられることがあります。妊娠高血圧症候群に関する詳しい記事はこちら

高齢出産

40歳以上では、低出生体重児の原因となる早産の確立が高くなりますので、注意が必要です。高齢出産に関する詳しい記事はこちら

上記の条件に当てはまっていない場合でも、早産によって低出生体重児で出産してしまうことがあります。赤ちゃんにとっては、1日でも長くママのお腹の中で育ててあげる事が理想なので、「妊娠中は無理をしない」「生活面で改善すべき点があれば改善する」という事を心がけるようにしましょう。

低出生体重児はどのような医療処置を受けるの?

1500g未満の「極小出生体重児」や1000g未満の「超出生体重児」の場合、体がまだまだ未発達のため、ふつうの保育器では十分な処置ができません。その為、小児科医の管理の下、新生児特定集中治療室(NICU)や未熟児室(GCU)を備えている施設で、サポートを受けます。

低出生体重児は呼吸運動が弱いほか、体温調節がうまくできません。育てられる保育器の中は、温度や酸素を調節し、ママの子宮の中と同じような環境に保たれています。

NICUには呼吸を助ける人工呼吸器、体の状態を細かく観察するモニター類などさまざまな医療機器を備え、専任スタッフが24時間体制で赤ちゃんを見守っています。

NICUでの新生児医療の進歩によって、20年から30年前までは、死亡率の高かった小さい赤ちゃんの治療成績はよくなってきました。ただ、治療が難しいケースも多くあり、未熟である事によりさまざまな合併症が起こりやすくなります。NICUでの治療が必要と判断された赤ちゃんは、設備のない産院では救急車で搬送されます。

NICUとは
早産児や低体重児や何らかの疾患を持って生まれてきた新生児を集中的に治療・ケアするお部屋です。
GCUとは
「Growing Care Unit」の略で、「継続保育室」「回復治療室」「発育支援室」など、さまざまな訳語が当てられています。NICUで治療を受けて、低体重を抜け出した赤ちゃんが、引き続きケアを受けるお部屋です。NICUには入らず、始めからGUCに入る赤ちゃんもいます。

低出生体重児の子は、NICUやGCUで以下のような医療処置を受けます。

  • 体温調節ができるようになる2000gに体重が増えるまでは保育器に入ります
  • ミルクを飲む力が弱いため、乳量が少ない間はブドウ糖や食塩水を点滴します
  • 無呼吸発作を起こす事があります。酸素吸入や、重症だと人工呼吸器を使って管理します

低出生体重児がかかりやすい病気について知っておこう

低出生体重児は、以下のような病気にかかりやすいといわれています。

未熟児網膜症
通常、胎内で発達する網膜が、低出生体重児の場合は出生後に発達します。胎内とは違う環境で発達するため、網膜の血管が異常に発育する事があり、ときには網膜剥離などになる場合があり、重症化することもあります。
無呼吸発作
生後順調に始まった呼吸が、突然一時的に止まってしまうもので、放っておくとチアノーゼを起こします。呼吸を助ける、酸素濃度をあげるなどの処置をします。チアノーゼ・・・血液中の酸素が不足してしまい皮膚や粘膜が紫藍色になることをいいます。
呼吸窮迫症候群
肺胞の内側をおおっている表面活性物質が十分に作られないため、自力で呼吸できず、酸素不足になることがあります。酸素吸入や、人工的に作った表面活性物質を補充して治療します。
未熟児貧血
低出生体重児は、血液をつくる機能も十分でないため貧血を起こしやすくなります。輸血などにより治療します。
壊死性腸炎
腸管の壁に炎症が起き、症状が重くなると、腹膜炎、敗血症を起こすといった危険があります。無呼吸発作、吐くなどの症状が見られることもあります。手術が必要になります。

早産を防ぎ、妊娠中の生活に気をつけていても、赤ちゃんが低出生体重児でうまれてくるケースはあります。近年は低出生体重児医療がかなり進歩しているので、出産時のリスクも成長面での問題も以前よりは少なくなってきましたが、さまざまな合併症が起こりうるリスクがあります。小さく生まれた赤ちゃんはの成長は、他の赤ちゃんと比べてしまいがちですが、どんな赤ちゃんでも成長には個人差があるので、焦らずに、じっくりと見守っていきましょう!

妊娠中・育児に役立つコラム

  • 妊娠中に役立つ赤ちゃんの部屋コラム
  • 育児中に役立つ赤ちゃんの部屋コラム
  • パパになったらパパスタ!Papa Study
  • 母乳育児コラム
  • イヤイヤ期コラム
  • ベビーサインコラム
  • マタニティ整体と産後整体コラム
  • 産後のエクササイズコラム
  • ベビーマッサージコラム
  • 絵本の読み聞かせコラム
  • 小児歯科医が教えるマイナス1歳(妊娠中)からの虫歯予防コラム
  • 子どもとのコミュニケーションや発達障がいのお子さんとの関わり方コラム
  • 臨床心理士
  • ~幸せのレシピ~人間関係トレーナー高島大のコラム
  • 楽な抱っこやおんぶの仕方コラム
  • 言葉を覚えるのが遅い子どものコミュニケーションや発音を育てるトレーニング
  • 子どもごはん専門家

妊娠中に役立つ赤ちゃんの部屋コラム

マタスタ
全てのマタスタを読む

育児中に役立つ赤ちゃんの部屋コラム

ママスタ
全てのママスタを読む


注目ページ!

新着記事

世界の子育て事情や体験談、話題の動画を配信赤ちゃんの部屋エンターテイメント 赤ちゃんの部屋エンタメ(エンターテイメント)のすべての記事 妊娠したらマタスタ マタスタのすべての記事
出産したらママスタ ママスタのすべての記事 パパになったらパパスタ パパスタのすべての記事
妊娠・出産・育児コラム
赤ちゃんの部屋コラム

赤ちゃんの部屋コラム

妊娠、出産、育児にはいろいろな悩みや疑問、発見や不思議、喜びや驚きなど今まで知る事のなかった世界があります。目からウロコが出るような妊娠・出産・育児に関するコラムをお届けしていきます♪

赤ちゃんの部屋コラム
母乳育児コラム

母乳育児コラム

あき助産師と助産院ばぶばぶ院長の小林ひさこ先生による母乳育児コラム。母乳育児を始める頃から卒乳までに役立つ様々な情報満載で、母乳育児の疑問や悩みを解決してくれます。

母乳育児コラム
イヤイヤ期コラム

イヤイヤ期コラム

NLP心理学を学び、一時保育所で働きながら100人以上のイヤイヤ期の子供の行動パターンや心理状態を日々観察することで、イヤイヤ期の対応法を体系化したイヤイヤ期専門家の西村先生によるコラム。

イヤイヤ期コラム
ベビーサインコラム

ベビーサインコラム

一般社団法人日本ベビーサイン協会代表理事の吉中みちる先生によるベビーサインコラム。手や指を使ったベビーサインのコミュニケーション手段を覚えて赤ちゃんとコミュニケーションをとりましょう!

ベビーサインコラム
マタニティ整体と産後の整体コラム

マタニティ整体と産後の整体コラム

マタニティ整体と産後の整体について助産師・看護師・ママズケア認定ベビーマッサージ講師・アラウンドバースセラピスト・受胎調節実施指導など様々な分野で活躍する佐藤先生が詳しく解説するコラム。

マタニティ整体と産後の整体コラム
産後の骨盤調整・尿漏れ・便秘・ダイエットに効くエクササイズ

産後のエクササイズコラム

Beauty Space代表、日本マタニティフィットネス協会ママフィット認定インストラクターの荻野則子先生による産後の骨盤調整・尿漏れ・便秘・ダイエットに効くエクササイズを動画でわかり易く解説。

産後のエクササイズコラム
ベルタ葉酸サプリ ベルタ妊娠線 ベルタ酵素
ベビーマッサージコラム

ベビーマッサージコラム

ははこぐさ治療室院長の奥山麻理先生と助産師・保健師・看護師の石坂晶先生によるコラム。お2人が紹介するベビーマッサージはママズケアのメソッドで、1日1回30秒から始められるベビーマッサージ。

ベビーマッサージコラム
ベビーマッサージコラム

ベビーマッサージコラム

RTA指定スクールでぃんぷる代表の関本涼子先生とRTA指定スクールPoco a Poco代表の吉野陽子先生によるコラム。生まれたての赤ちゃんと最初の意思疎通、それは肌と肌を通じて行うタッチケア。

ベビーマッサージコラム
絵本の読み聞かせコラム

絵本の読み聞かせコラム

愛着形成に大変効果的とされる絵本。絵本の選び方や絵本の読み聞かせの効果、読み聞かせ方のコツやオススメの絵本などを絵本の読み聞かせ専門家の平松祐美子先生が紹介。

絵本の読み聞かせコラム
小児歯科医が教えるマイナス1歳(妊娠中)からの虫歯予防

小児歯科医が教えるマイナス1歳(妊娠中)からの虫歯予防

「ムシ歯ゼロで元気なお口」を育むために、マタニティや0歳の赤ちゃんの頃からできることを、小児歯科の専門家としてお伝えするコラム。

虫歯予防コラム
子どもとのコミュニケーションや発達障がい

子どもとのコミュニケーションや発達障がいのお子さんとの関わり方

コミュニケーションや発達障がいのお子さんとの関わり方について臨床発達心理士の斑目雅美先生が子育て実践例を交えて解説。

臨床発達心理士コラム
お腹の中の赤ちゃんと絆作りコラム

お腹の中の赤ちゃんと絆作り

臨床心理士の飯島ゆみこ先生によるお腹の中の赤ちゃんと絆作りコラム。おなかの赤ちゃんとママとの絆を深め、子育ても楽しめるようになるヒントを臨床心理士の視点からお伝えしていきます。

臨床心理士コラム
~幸せのレシピ~人間関係トレーナー高島大のコラム

人間関係トレーナー高島大のコラム

人間関係トレーナー高島大による身近で大切な人との幸せな関係を築く情報コラム。大切な人と幸せな関係を築ける『考え方』と『心の習慣』を『言葉』にして贈らせて頂きます。

幸せのレシピコラム
抱っこの専門家が伝える楽な抱っことおんぶのお話

楽な抱っこやおんぶの仕方

抱っこの専門家が楽な抱っこやおんぶの仕方から腱鞘炎・腰痛などの問題まで詳しく解説!乳幼児期の抱っことおんぶを、より快適に、気持ちよく、自由に楽しめるポイントを学びましょう。

楽な抱っこやおんぶの仕方
言葉を覚えるのが遅い子どものコミュニケーションや発音を育てるトレーニング

言葉を覚えるのが遅い子どものコミュニケーションや発音を育てるトレーニング

「周りの子に比べてことばが少し遅い」「コミュニケーションがうまくいかない」そんな悩みを解決するコミュニケーションや発音を育てるトレーニングコラムです。

言語聴覚士コラム
子どもごはん

偏食・食べないを乗り切るご飯作り

偏食の子も食べない子も悩まないごはん作りを子どもごはんの専門家、美紀ピア先生が教えます。子どもごはんをサポートする食セッションで食の大切さを学びましょう。

子どもごはんコラム