胃がんとつわりの症状の違いを知っておこう!

ひどいつわり、辛い症状がたくさん…

胃がんとつわりの症状の違い

妊娠といえば、多くの人についてまわるのが「つわり」の問題ですよね。つわりが怖いということで、妊娠をためらう人もいらっしゃるほど。

つわりと言えばよくテレビドラマで見るような、吐き気をもよおしてそのままトイレへ直行…というイメージがあるかと思います。確かにそうなのですが、つわりはそれだけでなく、常に食べていないと気持ち悪くなる「食べづわり」や、1日中強烈な眠気に襲われるという「眠りづわり」などさまざまな種類があります。中にはつわりがひどくて、まれに「妊娠悪阻(にんしんおそ)」といって重症化することもあります。つわりの種類についてはこちら妊娠悪阻についてはこちら

ひどすぎるつわりは胃がんの可能性!?

さて、そんなつわりなのですが、過去にはこんなパターンがあったと言われています。

ある妊婦さんは妊娠初期からずっとつわりがひどく、安定期を過ぎても一向におさまることはなく、臨月になっても激しい吐き気・おう吐がおさまりません。でも、中には臨月まで吐きつづける人もいるということがありますし、さらに初めての妊娠だったために「こんなものだ」と仕方なく我慢していたそうです。

しかし、なんと出産したのにまだ吐き気が。これはおかしいと思って病院へ行ったところわかったのは「胃がん」だったということです。

この胃がんは、昔は日本人がもっともかかりやすいがんでした。(現在は男性は肺がん、女性は大腸がんがもっとも多い)さまざまな症状があらわれ、腹痛や吐き気・おう吐・胸やけ・食欲がなくなる・おなかの張り・体重が減る・貧血などがあります。

…この症状、つわりとよく似ていますよね。

特に吐き気や嘔吐がひどければ食欲がなくなって体重が減るのも納得できますし、妊婦さんの多くは血流量が増えるのでそのぶん成分が薄くなるため、貧血になりやすくなります。さらに、おなかが大きくなって来れば多くの方が経験するのが「胸やけ」です。胃がんにあらわれるというどの症状も、つわりとさほど変わりないものばかりですよね…。では、胃がんとつわりはどのように区別すれば良いのでしょうか?

胃がんってどんなものなの?

先ほどのような症状があるとは言いましたが、胃がんは自覚症状によって早期発見するということは難しいと言われています。というのも、多くの胃がんは初期段階では無症状~で、さほど気にならない程度の症状だからです。そのため、症状があらわれたときには胃がんがかなり進行していたということも、少なくありません。

ただ、胃がんは発症率が高いものの、比較的治りやすいがんだとも言われています。見つかったときに大きな胃がんでも、転移などがなく胃の奥に根付いていなければ治りやすいのが特徴です。問題なのは、どんなに小さくても根の深いものであるという場合です。

胃の壁は3層構造になっていて、内側から粘膜層・粘膜下層・筋層となっています。この粘膜・粘膜下層までにとどまっている胃がんは、比較的治癒率も高い胃がんです。筋層にまでおよぶような胃がんは進行していると言えますし、中には「スキルス性胃がん」といって、胃の内側を這うように・染み渡るようにしてがんが進んでいくものもあります。スキルス性胃がんは進行するスピードが速く、さらに見つかりにくいというやっかいなものです。

そんな恐ろしい胃がんですが、症状がつわりと似ているために見落としてしまうということもあります。では、どうやって胃がんとつわりの区別をつければ良いのでしょうか?

胃がんとつわりとの違う症状

まず、あまりにもつわりが酷いときなど、医師の判断で胃カメラをすすめられることがあるといいます。また、ストレスをはじめつわりで頻繁に吐くことで胃に負担がかかり、胃が痛むということもありますよね。そういったときに胃痛をやわらげる薬を処方してもらうことができますが、薬を飲んでもまったく痛みが変わらないという場合には、なんらかの病気があると疑われます。先ほども述べたように、胃がんとつわりの症状としては似ているものがほとんど。ですが、違う症状ももちろんあります。

黒い便が出る

これは、がんによって胃から出血したものが便と一緒に出てきているということが考えらえます。もちろん、食べたものなどでも便の色は変化しますが、食べたものに心当たりがない、黒い便が続くという場合には出血していることを考えた方が良いでしょう。便に赤い血(鮮血)が付着しているという場合は、胃がんではなく痔の疑いが強いので、心当たりがあるという方はこちらも合わせてお読みください。妊娠中の痔について

腹水が溜まる

おなかの中に水が溜まってしまうことをいいます。どんな症状が起こるかは溜まった量によりますが、肺が圧迫されて息が苦しい、胃が圧迫されて食欲がないなどの症状があらわれます。たくさんの水が溜まっていれば、おなかを軽くたたくと鈍い音がするのが特徴だと言われています。

急に体重が減る

胃がんが胃のどの部分にできるかどうかで違うのですが、胃の入り口や出口付近にがんができると、もともと狭い部分がさらに狭くなってしまいます。そうすると、食べたものをうまく消化できない・腸に移動できないために吐いてしまったり、食欲がなくなって食べられなくなる、1食の量が減ってしまいます。そのため、2~3ヶ月で10キロ痩せたということも少なくありません。つわりでもひどい場合には何キロか体重が落ちてしまうことはありますが、このように持続的に体重が落ちていく場合には胃がんのように他の病気を疑った方が良いでしょう。

食後におなかが張る

特にスキルス性胃がんの場合に強く起こりやすいと言われています。胃がうまく機能しないため、胃の入り口が詰まってゲップも出せず、上下運動できないのでおなかがパンパンに張る感覚があるということです。

おかしいな?と感じたら…相談しよう!

あまりにも長く続くつわり、症状がひどくなる一方、上記のような症状があらわれる、出産後も症状が続くというときには迷わず医師に相談してみましょう。中にはつわりの症状を医師に相談することで、胃カメラ(または内視鏡)などの検査をすすめられる場合があると思います。(※胃カメラと内視鏡はまったくの別物で、以前は胃カメラを使用して検査を行っていましたが、現在検査で使われているのはほぼ内視鏡です。ですが患者さんに理解しやすく説明するため、多くの場合で「胃カメラ」と言われています。)

妊娠中に胃カメラ!?と驚くかもしれませんが、妊娠中でも胃カメラ検査をすることはできます。また、最近では鼻からのカメラ(経鼻鏡)がありますので以前よりも体への負担を小さくしながら検査することができます。経口での内視鏡検査の場合、麻酔薬を使いますよね。赤ちゃんに影響はあるのでは?と心配になりますが、確かに100%大丈夫!というわけではありません。

しかし、それでも検査をする・麻酔を使うという場合には、赤ちゃんへの影響よりも検査をすることが優先されるということです。妊娠初期など赤ちゃんの大切な臓器が作られる時期でなければ必要以上に不安にならないでくださいね。

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