もし前置胎盤だと診断されたら・・・。前置胎盤について知っておこう!

ハイリスク妊娠・前置胎盤って?

出産というのは、赤ちゃんもお母さんにとっても本当に命がけのこと。多くの女性が出産をして元気に子育てをしているため、出産経験のない方や男性から見ると「そんなに大変なの?」なんて言葉も出てしまうものですよね。

しかし、すべての妊娠・出産が何事もなくスムーズに終わるわけではありません。多くのお母さんが少なからず何らかのトラブルを抱えて出産に臨むでしょう。陣痛への恐怖、赤ちゃんに会えるという喜びなどたくさんの気持ちが入り乱れていると思いますが、その前に出産は「命がけである」ということを忘れないでください。

先ほども述べましたが、すべての出産がスムーズにいくというわけではなく、中には“ハイリスク妊娠”というものもあります。お母さんが妊娠高血圧症候群になってしまう、ひどい貧血や早産、赤ちゃんの染色体異常などなど…そしてもうひとつ「前置胎盤」があります。今回は、その「前置胎盤」についてお話していきたいと思います。

危険がいっぱい…前置胎盤の恐ろしさ

前置胎盤というのは、胎盤が赤ちゃんの出口である子宮口をふさいでしまっている状態のことをいいます。子宮口をどれくらいふさいでいるかによって呼び方が変わってくるのですが、それぞれ辺縁前置胎盤・部分前置胎盤・全前置胎盤・低置胎盤という種類になります。

前置胎盤

胎盤は本来ならば子宮の上の方にあって、そこから出ている臍帯(へその緒)を伝って赤ちゃんに栄養を送っています。ですが、何らかの原因によって、通常よりも下の位置に胎盤がある低置胎盤や前置胎盤が起こってしまいます。

前置胎盤になると出産や妊娠時にどのような影響があるのでしょうか?

前置胎盤は、赤ちゃんの出口である子宮口をふさいでしまっている状態をいいます。ですから、陣痛がきたとしても赤ちゃんは外に出られませんから、とても危険な状態になってしまうということなんです。

さらに、子宮口にかかっている胎盤は、おなかの張りやすい時期になるとはがれやすくなってしまいます。そこから大出血…ということもありますので、前置胎盤だと診断されたら安静にする・または早めに管理入院するなどの措置がとられます。

前置胎盤の診断時期はいつ頃?

経腟エコーなどで、前置胎盤かどうかを確認します。

前置胎盤かどうかを確認

妊娠初期から中期にかけて「前置胎盤」であると診断された場合でも、その後にどんどん子宮が大きくなり胎盤が上に上がっていって問題ではなくなる場合もあります。ですから、妊娠中期までは「前置胎盤の疑い」という呼び名になります。妊娠31週目頃から「前置胎盤」と断定されます。

前置胎盤になりやすい人ってどんな人?

前置胎盤になりやすいのは、どのような人なのか・・・発症メカニズムの詳細についてはまだ詳しくわかっていません。

ですが、流産で手術の経験がある方や、人工中絶などの経験がある方、喫煙者、高齢出産、帝王切開での出産経験者、多胎妊娠、すでに子どもを数人出産している方などがあげられます。近年では出産年齢が高齢化している事や、帝王切開で出産する方が多い事、不妊治療の普及などの影響で前置胎盤のママさん達が増加している傾向にあるんですよ。

前置胎盤と診断されたら・・・仕事はどうしたらいいの?

前置胎盤は、無理をして出血してしまうと大変なことになってしまいます。

世の中には様々な仕事があるので全ての職業をダメだとは言い切れませんが、激しく動く仕事や立ったり座ったりが激しい仕事であるならば、赤ちゃんとママ自身の事を考えて、会社の方と相談してお休みをいただくしかありません。出産前に退職を考えていた方であれば、少し予定よりは早くなってしまいますが、退職して家で安静にしているのが一番安全です。

前置胎盤はどのようなことで出血が起こるのか、誰にも予測がつきません。家で掃除機をかけていた時に出血してしまった方もいれば、パート先で仕事中にしゃがんでいた態勢から立った瞬間に出血された方、保育士をしており園児と遊んでいたときに出血してしまった方など様々です。前置胎盤だと診断されてしまった以上、普通の妊婦さんと同じような生活スタイルで生活するのはとても難しい事です。

職場で理解のない上司であれば、「○○さんは何ヶ月まで働けていたよ?」と他の方と比べてくることもあるかもしれません。ママと大切な赤ちゃんの命を守るためにも、「ハイリスク出産」である事をしっかりと伝え、無理のない生活を送るようにしましょう!

刺激は厳禁!ゆったりとした気持ちでいよう

前置胎盤はさまざまな妊娠の中でもとてもハイリスクで、まず出産時には大量に出血するということが予想されます。ですから、事前に自分の血液をとって輸血用に保存しておく…という対策がとられることも。また、出産時に出血がなかなか止まらず輸血しても間に合わないということも少なからずあると言われていて、この場合には子宮を摘出するという処置がされることもあります。

基本的には、前置胎盤の方は帝王切開での出産になります。赤ちゃんの出口である子宮口をふさいでいるのですから、どうしても帝王切開での出産になってしまうんですね。前置胎盤は出血しやすいのですが、特徴としては痛みなどはないということです。気が付いたときに大量出血していた…ということもありますから、遠出や運動は控えてできるだけ安静にし、刺激を与えないようにしておきましょう。刺激というのは、運動だけではなく産院での内診も含まれます。それほど慎重になる状態になっていますから、できるだけ出血させないよう・赤ちゃんをおなかに長くいさせるようにしていくことが目標です。

前置胎盤は改善される!?

ただ、「前置胎盤と診断された=危険な状態」とは、一概には言えません。というのも、実は前置胎盤・低置胎盤は赤ちゃんの成長とともに改善されることもあるんです。赤ちゃんが大きくなっていくにつれて子宮もどんどん大きくなっていきますが、このときに胎盤の位置がどんどん上に上がっていく…ということも。

そのおかげで、前置胎盤と診断されたのに帝王切開ではなく経膣分娩ができた!という方もいらっしゃるんですよ。確かにいつ出血するか…とヒヤヒヤするかもしれませんが、経膣分娩できる可能性もじゅうぶんにあります。赤ちゃんと母体のことを考えて、30週以降になると管理入院になることがよくありますが、もちろん入院せずそのまま出産という方もいらっしゃいます。前置胎盤の度合いや、そのほかにも切迫早産などになっていないか、さまざまなリスクを考えたうえでどんな処置をするか決めていきます。

そしてもうひとつ、前置胎盤になると「癒着胎盤」になりやすいということ。胎盤は、出産を終えるとその役目を果たしたということで、つるんと出てきます。赤ちゃんを出産して10分以内には出てくるのが一般的なのですが、癒着胎盤になっていると胎盤が子宮や周りの組織とがっちりくっついてしまっているので、出てくることができません。それどころか、たとえ一部でも無理やりはがれることによって大量出血してしまうこともありますから、前置胎盤だと診断された場合には癒着胎盤の可能性が高いということも知っておきましょう。癒着胎盤についての詳しい記事はこちらから

前置胎盤はいつ出血するかもわからないとても恐ろしい病気ですが、安静にしたり入院措置をとるなど、赤ちゃんをできるだけおなかの中で育てる対策もあります。緊張せず、できるだけゆったりとした気分でいることでおなかの張りも出にくくなりますよ。

妊娠中のママに役立つページ

  • 妊娠中の過ごし方-月別・週別
  • 妊娠中知っておきたい知識
  • 出産について
  • 仕事をしているママ
  • 妊娠中のトラブル
  • 妊娠関連情報ページ

妊娠中に知っておきたい基礎知識について

妊娠中の基礎知識


注目ページ!

新着記事

世界の子育て事情や体験談、話題の動画を配信赤ちゃんの部屋エンターテイメント 赤ちゃんの部屋エンタメ(エンターテイメント)のすべての記事 妊娠したらマタスタ マタスタのすべての記事
出産したらママスタ ママスタのすべての記事 パパになったらパパスタ パパスタのすべての記事
妊娠・出産・育児コラム
赤ちゃんの部屋コラム

赤ちゃんの部屋コラム

妊娠、出産、育児にはいろいろな悩みや疑問、発見や不思議、喜びや驚きなど今まで知る事のなかった世界があります。目からウロコが出るような妊娠・出産・育児に関するコラムをお届けしていきます♪

赤ちゃんの部屋コラム
母乳育児コラム

母乳育児コラム

あき助産師と助産院ばぶばぶ院長の小林ひさこ先生による母乳育児コラム。母乳育児を始める頃から卒乳までに役立つ様々な情報満載で、母乳育児の疑問や悩みを解決してくれます。

母乳育児コラム
イヤイヤ期コラム

イヤイヤ期コラム

NLP心理学を学び、一時保育所で働きながら100人以上のイヤイヤ期の子供の行動パターンや心理状態を日々観察することで、イヤイヤ期の対応法を体系化したイヤイヤ期専門家の西村先生によるコラム。

イヤイヤ期コラム
ベビーサインコラム

ベビーサインコラム

一般社団法人日本ベビーサイン協会代表理事の吉中みちる先生によるベビーサインコラム。手や指を使ったベビーサインのコミュニケーション手段を覚えて赤ちゃんとコミュニケーションをとりましょう!

ベビーサインコラム
マタニティ整体と産後の整体コラム

マタニティ整体と産後の整体コラム

マタニティ整体と産後の整体について助産師・看護師・ママズケア認定ベビーマッサージ講師・アラウンドバースセラピスト・受胎調節実施指導など様々な分野で活躍する佐藤先生が詳しく解説するコラム。

マタニティ整体と産後の整体コラム
産後の骨盤調整・尿漏れ・便秘・ダイエットに効くエクササイズ

産後のエクササイズコラム

Beauty Space代表、日本マタニティフィットネス協会ママフィット認定インストラクターの荻野則子先生による産後の骨盤調整・尿漏れ・便秘・ダイエットに効くエクササイズを動画でわかり易く解説。

産後のエクササイズコラム
ベルタ葉酸サプリ ベルタ妊娠線 ベルタ酵素
ベビーマッサージコラム

ベビーマッサージコラム

ははこぐさ治療室院長の奥山麻理先生と助産師・保健師・看護師の石坂晶先生によるコラム。お2人が紹介するベビーマッサージはママズケアのメソッドで、1日1回30秒から始められるベビーマッサージ。

ベビーマッサージコラム
ベビーマッサージコラム

ベビーマッサージコラム

RTA指定スクールでぃんぷる代表の関本涼子先生とRTA指定スクールPoco a Poco代表の吉野陽子先生によるコラム。生まれたての赤ちゃんと最初の意思疎通、それは肌と肌を通じて行うタッチケア。

ベビーマッサージコラム
絵本の読み聞かせコラム

絵本の読み聞かせコラム

愛着形成に大変効果的とされる絵本。絵本の選び方や絵本の読み聞かせの効果、読み聞かせ方のコツやオススメの絵本などを絵本の読み聞かせ専門家の平松祐美子先生が紹介。

絵本の読み聞かせコラム
小児歯科医が教えるマイナス1歳(妊娠中)からの虫歯予防

小児歯科医が教えるマイナス1歳(妊娠中)からの虫歯予防

「ムシ歯ゼロで元気なお口」を育むために、マタニティや0歳の赤ちゃんの頃からできることを、小児歯科の専門家としてお伝えするコラム。

虫歯予防コラム
子どもとのコミュニケーションや発達障がい

子どもとのコミュニケーションや発達障がいのお子さんとの関わり方

コミュニケーションや発達障がいのお子さんとの関わり方について臨床発達心理士の斑目雅美先生が子育て実践例を交えて解説。

臨床発達心理士コラム
お腹の中の赤ちゃんと絆作りコラム

お腹の中の赤ちゃんと絆作り

臨床心理士の飯島ゆみこ先生によるお腹の中の赤ちゃんと絆作りコラム。おなかの赤ちゃんとママとの絆を深め、子育ても楽しめるようになるヒントを臨床心理士の視点からお伝えしていきます。

臨床心理士コラム
~幸せのレシピ~人間関係トレーナー高島大のコラム

人間関係トレーナー高島大のコラム

人間関係トレーナー高島大による身近で大切な人との幸せな関係を築く情報コラム。大切な人と幸せな関係を築ける『考え方』と『心の習慣』を『言葉』にして贈らせて頂きます。

幸せのレシピコラム
抱っこの専門家が伝える楽な抱っことおんぶのお話

楽な抱っこやおんぶの仕方

抱っこの専門家が楽な抱っこやおんぶの仕方から腱鞘炎・腰痛などの問題まで詳しく解説!乳幼児期の抱っことおんぶを、より快適に、気持ちよく、自由に楽しめるポイントを学びましょう。

楽な抱っこやおんぶの仕方
言葉を覚えるのが遅い子どものコミュニケーションや発音を育てるトレーニング

言葉を覚えるのが遅い子どものコミュニケーションや発音を育てるトレーニング

「周りの子に比べてことばが少し遅い」「コミュニケーションがうまくいかない」そんな悩みを解決するコミュニケーションや発音を育てるトレーニングコラムです。

言語聴覚士コラム
子どもごはん

偏食・食べないを乗り切るご飯作り

偏食の子も食べない子も悩まないごはん作りを子どもごはんの専門家、美紀ピア先生が教えます。子どもごはんをサポートする食セッションで食の大切さを学びましょう。

子どもごはんコラム