循環器疾患があっても妊娠・出産できる?赤ちゃんに影響は?榊原記念病院産婦人科の桂木真司先生にインタビュー

心疾患や心筋症など循環器系の持病があると、妊娠・出産ができるのか心配されている方もいます。

心疾患があっても妊娠・出産は大丈夫?
自然分娩がしたいけど、できるのかな?
産前・産後でどんなことに気をつけたらいいの?
お腹の赤ちゃんに心疾患は遺伝するの?

妊娠・出産に病気がどう影響するかを知ることで、不安を取り払い前向きになれます。

また、注意しておくことがわかれば事前に心構えもできるのです。

今回のインタビューでは、循環器疾患を専門とする榊原記念病院産婦人科部長の桂木真司先生に、妊娠・出産について気になることを伺いました。

循環器疾患を持つ女性が気をつけることや、胎児への影響、榊原記念病院産婦人科でのサポート体制について紹介します。


榊原記念病院 産婦人科 部長 桂木真司先生

妊娠の希望があればまずカウンセリングを

当産婦人科は、循環器が専門である榊原記念病院の産婦人科部門です。
循環器疾患のある女性の方でも、安心して受けられる産婦人科の診療を提供しています。

ーーーまず、循環器疾患とはどういったものか教えてください。

循環器疾患は、血栓症も含んだ心疾患全般をいいます。

先天性心疾患や虚血性心疾患(心筋梗塞)、心筋症、不整脈、弁膜症、肺高血圧症などがあります。

ーーー循環器疾患のある女性が妊娠を考えているときに、気をつけることは何でしょうか。

循環器疾患のある女性が妊娠を希望する場合には、まずはカウンセリングを受けることが大切です。

心エコーや心電図、レントゲン、BNP、ホルター心電図などの検査をおこない、身体の状態を把握しておきます。

また、お子さんに遺伝するか否か、妊娠によって身体にどう変化があるか、ご夫婦でリスクを知っておきましょう。

ーーー循環器疾患を持つ場合、妊娠によってどのような影響があるのでしょうか。

妊娠すると子宮や胎盤の血液量が増え、血圧や心拍数、心拍出量も上がります。

たとえば体重50kgの方は5Lの血液が身体の中にあり、妊娠すると8ヶ月で7Lに増え、9ヶ月で7.5Lに増えます。

そのため妊娠中はむくみや動悸、息切れ、倦怠感、体重の変化、寝ているときに苦しくなるなどの影響があらわれます。

また、出産が早まる可能性があることもリスクのひとつです。

当院では妊娠初期、妊娠中期と後期でしっかり検査をおこない、産婦人科と循環器科が連携して診療にあたります。

血圧とは…血管内部の圧力のこと。
心臓から血液が流れるために血管を押す力。一般的には動脈についてをいう。

心拍出量とは…心臓によって送り出される一定時間ごとの血液量のこと。