皆さんこんにちは。
タクヤ先生こと杉山卓也です。
いかに優れた漢方薬でも理由によっては副作用が出ることも。
なぜ良いとされる漢方薬で副作用が出てしまうのか?どんなケースが多いのか?今回はそういうお話です。
なぜ漢方薬でも副作用が出るの?
まず大原則として言いたいのは、適正な漢方薬を用いた場合に重篤な副作用が出る可能性は極めて低いです。
すなわち副作用が出る=その人に適した漢方薬ではないということです。
例外としては、ある特定の生薬に対して過敏なアレルギーがある場合などがありますが、これも限りなく低い可能性であるといえます。
では副作用が出るのはどんな場合なのでしょうか?
どんなケースが多いの?
妊娠中に服用する漢方の副作用として一番多いのは胃腸系の不調(もたれや痛みなど)でしょう。
ケースとしては血液が足りない!という訴えに対して、当帰や地黄といった血を補う力は強いものの胃腸に触る可能性のある生薬の入った漢方薬をいきなり処方されて飲むのが一番多いと思います。
胃腸系が弱い方は、そのせいで血のもととなる体内エネルギーの「気」が作れていない、というのが前提にあります(エネルギーを作るのは胃腸系なのです)。
そのため、胃に触る生薬のたくさん入った血を補う漢方薬を飲んでしまう前に、まずは弱い胃腸系を正す漢方薬から始めるのが良いでしょう。
あとは体を暖めなくてはいけないのに熱を取る漢方を飲んだり、余剰な熱を発散させなくてはいけないのに熱源となる漢方を飲んだり寒熱などのベクトルを間違えるケースも多く見られます。
対策方法はある?
まず漢方薬を飲んで万が一不調が出た場合にはそれが好転反応か否かという見極めが必要です。
その基準としては、
- 1週間異常不調が続く
- 冷えや熱感が強くなる
- その不調が増悪していく
- 止めたらすぐに不調が改善する
上記のような状態であれば副作用の可能性が高くなります。
その場合は購入した薬局や処方を受けた医療機関などに確認をしましょう。
はっきり言っておきますが上の基準を全て訴えたのに「問題ないから飲み続けなさい」という事を言う方は、十中八九漢方の知識がないか適正な選び方のできない人間であると断言しますので、無理して飲み続けるようなことはしないほうが無難です!