【妊活・妊娠・産後の葉酸の摂取量】サプリで何㎍とるべき?上限を超えたら危険?

妊活サプリメントとして人気の葉酸は、厚生労働省で妊活時から多く摂ることを推奨されています。

葉酸はお腹の赤ちゃんの健康的な成長をサポートする大事な栄養素です。
それだけでなく、貧血予防や新陳代謝などに深く関わりがあり、ママの健康維持もサポートしてくれます。
さらに男性不妊にも効果があることがわかってきました。

でも、1日の摂取量や具体的な効果について、よくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、葉酸の理想的な摂取量やその効果について、この記事で詳しく解説していきます。

妊活~妊娠初期の葉酸の摂取量とその効果

厚生労働省は「日本人の食事摂取基準」で年齢ごとの葉酸の推奨量を示しています。
それによると、18~49歳の男女が1日に摂取したほうがいい葉酸量は240μgとなっています。

これに加えて、妊娠を望む人や妊婦さん、授乳婦さんは、葉酸を多く必要とするため付加量が定められています。
それではまず妊活時から1日にとるべき量と、得られる効果について説明していきます。

妊活中~妊娠3か月までは食事240μg+サプリ400μg

妊娠前~妊娠3か月までの葉酸の推奨摂取量は、食事240μg+サプリメント400μgです。

2000年、厚生労働省は「食品だけでなく栄養補助食品(サプリメントなど)から積極的に葉酸を摂りましょう」という通達を出しました。
それは食品中の葉酸とサプリメントの葉酸で、体への吸収率である生体利用率の違いがあるからなのです。

サプリメントの葉酸は吸収率が高い

葉酸には食品中に含まれるポリグルタミン酸型葉酸(天然葉酸)と、サプリメントに含まれるプテロイルモノグルタミン酸型葉酸(合成葉酸)があります。

食品中の天然葉酸は、水に溶けやすく熱に弱いという性質があるため、調理の過程で損われてしまいます。
さらに、消化の過程で生体利用率は50%ほどまで下がってしまいます。

一方サプリメントに含まれる合成葉酸は、生体利用率が82%です。
水や熱の影響を受けることもないので、サプリメントに含まれる葉酸をほとんどそのまま吸収することができます。

葉酸を毎日確実に摂取するにはサプリメントのほうが向いているのです。

妊娠初期はちょうどつわりが始まるころなので、食事がとりづらいときにもサプリメントなら楽に葉酸を摂取することができます。

葉酸サプリからの摂取が必要な理由

妊娠前から葉酸を十分に摂ることで、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを減らすことができます。

神経管閉鎖障害は、妊娠4週~5週ごろに起きる先天性の異常です。
本来ふさがるべき神経管が、うまく閉じずに二分脊椎や無脳症を引き起こします。

90年代に欧米で葉酸が神経管閉鎖障害の発症リスクを減らすことがわかり、日本でも厚生労働省が妊娠1か月前から摂取するように呼びかけています。

妊娠中期からの葉酸の摂取量とその効果

妊活時~妊娠初期にかけては赤ちゃんのために葉酸がとくに多く必要になりますが、妊娠中期以降はママの体調を整えるためにも葉酸が活躍します。

妊娠中期~妊娠後期の葉酸摂取量は480μg

妊娠中期~妊娠後期も引き続き葉酸を摂取しましょう。
1日あたりの葉酸の推奨摂取量は、食事240μg+サプリメント240μgです。

妊婦さんは貧血を起こしやすいため、貧血対策に鉄分と一緒に葉酸も摂取しましょう。

貧血の予防に役立てられる

貧血の多くは鉄分不足によるものですが、葉酸不足でも貧血を起こすことがあります。

葉酸は「造血ビタミン」と呼ばれ、ビタミンB12と一緒に赤血球のもととなる赤芽球を生成しています。
葉酸が不足すると、この赤芽球が巨大化し未熟なまま体中の血液に流れるため、壊れてしまう可能性が高まります。
その結果、巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)という悪性貧血が引き起こされてしまうのです。

めまいや立ちくらみを感じることがあったら、葉酸や鉄分が十分か自分の栄養バランスを見直してしてみましょう。

胎児の成長サポートや妊娠の維持にもつながる

葉酸は細胞の設計図であるDNAの生成を助ける働きがあります。
お腹の中の赤ちゃんは、細胞分裂を活発にしているため葉酸をたくさん消費します。

また、葉酸が不足すると胎盤早期剥離のリスクが高くなるという研究結果もあります。

胎児の成長と妊娠の維持のためにも葉酸を引き続き摂取しましょう。

出産後の葉酸の摂取量は340μg

産後ママの体にとっても、葉酸の必要性は高いです。
授乳婦さんに定められた1日の葉酸摂取量は、食事240μg+サプリメント100μgです。

母乳は血液から作られるため、出産後も貧血になりやすい状態です。
葉酸の造血作用が貧血予防に役立ってくれます。

また、産後うつ対策にも葉酸は効果が期待できます。

葉酸が足りないと産後うつになりやすい!?

国立精神・神経医療研究センター神経研究所は、うつ病患者の4人に1人が葉酸不足だったという研究結果を発表しています。
産後は、ホルモンのバランスが崩れるうえに、なれない子育てのストレスでうつ病の発症率が高くなります。
「産後うつ」にならないように、葉酸を引き続き摂取しましょう。

男性にも葉酸を!不妊症や動脈硬化に効果あり

葉酸が必要なのは女性だけではありません。
18歳以上の男性は1日あたり葉酸を240μgの摂取が推奨されており、様々なメリットが期待できます。

近年、葉酸が男性不妊にも効果があるという報告があり、注目されています。

アメリカでは、男性が葉酸を十分に摂取すると精子の染色体異常の数が減ったという研究結果が発表されました。
また、オランダからは、亜鉛と葉酸を摂取すると正常な精子の数が増えたという試験結果の報告もあります。

不妊治療を始めたら、旦那さんも一緒に葉酸を摂取するように心がけましょう。

動脈硬化や脳卒中のリスク低減に

葉酸は、ビタミンB6とともにホモシステインというアミノ酸を別のアミノ酸へと変える働きがあります。
このホモシステインが増えると、動脈硬化や脳卒中を引き起こす危険因子となります。

ホモシステインは加齢とともに増えていくため、動脈硬化などの心配のある男性や、年配の方にも葉酸摂取はおすすめです。

お酒を飲む方は特に葉酸摂取を心がけよう!

2017年の国民健康・栄養調査では、1日あたり平均で20代男性は244μg、30代男性は251μgを摂取しているというデータが出てます。

20~30代男性の葉酸摂取量は240μgですから、普段通りの食生活をしていれば1日の推奨量は十分摂取することができます。

ただし、お酒を飲む機会が多い人は要注意です。
アルコールは、葉酸の吸収や代謝を阻害し分解してしまいます。
普段の食生活やサプリメントでしっかりと葉酸を摂るように気を付けましょう。

葉酸の摂取上限量はどのくらい?

サプリメントは効率よく葉酸を摂取できる半面、過剰摂取によって健康を損なう恐れがあります。
そこで、サプリメントや強化食品に含まれる葉酸には、次のように上限値が定められています。

【1日の耐容上限量】
18~29歳…900μg
30~49歳…1000μg

サプリメントや強化食品から葉酸を摂取する場合には、容量や用法をよく守り、上限量を超えないように気を付けましょう。

葉酸を過剰摂取するリスク

食事からの葉酸摂取で過剰摂取になることはほとんどありませんが、サプリメントを飲みすぎて1000μgを超えてしまうと、つぎのような悪影響が起こる可能性があります。

  • 発熱、蕁麻疹、かゆみ、呼吸障害などの葉酸過敏症
  • ビタミンB12欠乏症の診断を遅らせる
  • 亜鉛の吸収を抑制する
  • 赤ちゃんが3~5歳になった時に喘息になるリスクが高くなる(妊娠後期に上限量を超えて摂取した場合)

サプリメントに含まれる葉酸の含有量をきちんとチェックして、耐用上限量を超えないように気を付けましょう。

葉酸サプリを摂取するときの注意点

葉酸サプリメントの利用について、国民生活センターでは消費者へ向けて次のようなアドバイスをしています。

  1. 食事性葉酸とサプリメントの葉酸では、利用効率が大きく異なるため摂取量に注意すること
  2. 妊娠前後の通常より多く摂取する必要のある人以外は、できるだけ食生活の中で摂取することを心がけること
  3. 1日の摂取目安量あたりでとれる葉酸の量はサプリメントの銘柄によって異なる。自分の必要な葉酸量を把握して、用途に合ったものを摂取するように注意すること

そもそも葉酸はなんで必要なの?

葉酸は水溶性ビタミンB群の一種で、ほうれん草から発見されたことから「葉酸」と名づけられました。

主な働きとして、ビタミンB12と一緒に赤血球を生成するため、「造血ビタミン」と呼ばれることもあります。

また、細胞分裂につかう「核酸」を作り出すときにも葉酸は必要です。
補酵素として、DNAを含む物質を生成する酵素をサポートしています。

私たちの健康維持のために重要な役割を果たす葉酸ですが、実は、体内で作ることができません。
肝臓で蓄えることができますが、食べ物などからの葉酸摂取がないと3~4か月で枯渇しています。

そのため、毎日の食生活などから葉酸を摂る必要があるのです。

食べ物から摂るならコレ!葉酸を含む食材

葉酸はその名前の通り、緑黄色野菜や葉物野菜に多く含まれています。

葉酸を含む野菜(100g) ほうれん草(ゆで)
ほうれん草(生)
110μg
210μg
えだまめ(ゆで) 260μg
オクラ(ゆで) 260μg
ブロッコリー(ゆで) 120μg
モロヘイヤ(ゆで) 67μg

意外なところでは、納豆や焼きのりにもたくさん含まれているので、普段の食生活に取り入れてみましょう。

葉酸を多く含む食品 焼きのり 1枚(3g) 57μg
納豆1パック(45g) 54μg

みかんやオレンジなら、葉酸とビタミンCを同時に摂取できます。
葉酸は新陳代謝を促し、ビタミンCは美白効果で知られていますから、美容効果も期待できます。

葉酸を多く含む果物 いちご(100g) 90μg
みかん1個(135g) 30μg
いよかん 28.5μg

推奨量を守って夫婦で葉酸生活を始めましょう!

葉酸は、さまざまな健康効果が期待できるビタミンです。
新陳代謝が活発な胃や腸などの粘膜保護に働いたり、髪や肌の美容にも効果があることもわかっています。

そして、何より、赤ちゃんの正常な発育には欠かせないのが葉酸です。
赤ちゃんがほしいな、と思ったら、旦那さんをはじめ、ご家族みんなで葉酸摂取を心がけてはいかがでしょうか?

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