【助産師が教える】母乳育児を応援するパパへ伝えたいこと

母乳育児で育てたいと願うのは、理屈ではなく哺乳類の本能です

筆者は、多くの母乳育児相談に関わってきました。

ママが安心して母乳育児をがんばれるかどうかは、パパも関係しているように感じることがあります。

それはどのようなことなのか。

「母乳育児をがんばるママのことを応援したい」と思っているパパに伝えたいことをまとめてみました。

ママが母乳育児の自信をなくす共通点


母乳育児をがんばっているママが、パパに相談しているうちに自信をなくしてしまうことがあります。

そんなパパの共通点は、「理論で解決しようとする」ということ。

もちろん夫婦で相談して育児することは大切なことです。

「母乳育児」とは理論的に考えたらうまくいくものではなく、「からだの感覚」でつかむほうがうまくいくことが多いです。

しかし、パパは理論で解決しようとすることがよくあります。

ママは母乳を吸われる「感覚」も体験しますが、パパは赤ちゃんが泣いているという「現象」だけに直面するため、感覚を体験できません。

「こんなに泣くのは母乳が足りないのではないか」

「何分吸わせたら赤ちゃんは満足するのか」

「1日に必要なカロリーに、母乳では満たないのではないか」

例えば、パパがこのような理論で解決しようとすると、ママは自信をなくしてしまいます。

さらに「自分の子がおなかをすかしていたら心配するのは当たり前」と、夫婦喧嘩にまで発展してしまうご夫婦もいます。

ママが母乳育児に自信をなくしてしまうことにもなりかねません。

「母乳で頑張りたかったのだけれど、主人が…」どんどんミルクを増やしていく流れになってしまうこともあるのです。

パパにはこんな対応をしてほしい


では反対に、どんな言葉をかけてくれるパパだと安心して母乳育児をがんばれるのでしょうか。

パパには、母乳育児をがんばっているママを「まるごと」「ありのまま」受け止めて支えてあげてほしいです。

たとえば「泣いているけれど母乳が足りないのかしら」と心配するママに、

「〇〇だから足りない可能性がある」「ネットにはこう書いてある」という理論を伝えるのはNG。

「大丈夫だと思うよ~」

「おいしいものを食べなよ。そうしたら出るんじゃないか?(笑)」

と、ママが安心するように答えてあげてほしいです。

もしかしたら、ママが「わからないくせに、のんきなことを言わないで!」とイライラすることもあるかもしれません。

そんなときは、「ごめんね」「まあ、のんびりがんばろうよ」と、大きくつつみこんであげてください。

愛する妻の不安も、イライラも緊張も、ありのまま受け止めてあげてください。

パパが母乳育児を頑張っているママを受け止めて、支えてあげることでママが安心して、母乳育児がうまくいくほうが圧倒的に多いのです。

不安のピークが過ぎてから「あのときのパパの言葉で、なんとかなると思えた」「パパが支えてくれていたから、安心していられた」と、惚れ直したというお話はよく聞きます。

母乳育児をパパに相談して、自信をなくしたり安心したりするのは、それだけ「パパが大切な存在だから」なことなのです。