「子どもを育てるなら、育てやすい街がいい」と思う方は少なくないようです。
ではいったい、どんな街が子育てしやすい環境なのでしょうか。
人それぞれ、さまざまな基準がありますが、この記事では子育て支援が充実していたり、緑が多いなど一般的な子育て世代に人気がある都内近郊の街5選を紹介します。
さまざまな特色があるので、みていきましょう。
目次
【都内近郊】子育てによい環境の街5選
子育て中のママが重視する環境ポイントは、つぎのとおりです。
- 自然が多い
- 子育て支援が充実している
- 治安がよい
- 教育環境がよい
- 買い物に便利
- 近くに病院がある
- 交通の便がよい
上記のポイントをふまえて、子育て中の環境を決めるママが多いようです。
それではさっそく、子育てによい環境が整ったオススメの街5選を紹介します。
東京都江戸川区
東京都では、江戸川区がとても人気です。
子どもが多く生活しているので、公園の数もたくさんあります。
江戸川区は子ども医療費助成制度により、中学校卒業まで子どもの医療費が無料です。
所得制限はなく、江戸川区民であれば子ども医療費助成制度が全員に適用されます。(※1)
また、私立幼稚園へ通う場合は、負担軽減補助金が所得に制限なく支給されます。(※2)
所得制限はあるものの、乳児養育手当といって0歳児には毎月13,000円の手当が支給される制度があるので、ママが育児に専念しやすい環境といえるでしょう。(※3)
とはいえ、子育て支援が充実した東京都江戸川区ですが、公立保育所では0歳児保育をしていない点は、働くママにとってマイナスポイントといえるでしょう。
じっさいにママの口コミをみてみると、江戸川区は緑が多く住みやすい街のようです。
子育てに対する経済的な支援が充実しているので、安心して親子で暮らせる環境といえるでしょう。
(※1)参照:江戸川区「子ども医療費助成制度」(2018年2月現在)
(※2)参照:江戸川区「私立幼稚園」(2018年2月現在)
(※3)参照:江戸川区「乳児養育手当(ゼロ歳児)」(2018年2月現在)
東京都杉並区
東京都では、子育て環境として杉並区も人気のある街です。
図書館や児童館・自然が多く、赤ちゃんや小さな子どもたちにとっても整った環境といえます。
杉並区は子育て支援に力を入れており、所得制限なく医療費が中学卒業まで無料です。(※)
商店街が多いので、東京都内とはいえ物価が安いのが魅力でしょう。
とはいえ、子育て支援が手厚いからこそ、杉並区は子供のいる家庭が多いため、待機児童が多いというデメリットがあります。
杉並区は子育て支援にくわえて、物価が安いので若い夫婦に人気のようですね!
(※)参照:杉並区「乳幼児と義務教育就学児の医療費助成(マル乳・マル子医療症)」(2018年2月現在)
埼玉県川口市
埼玉県川口市は、子育て支援が手厚く人気の街です。
川口駅前にはショッピング施設があり、買い物に便利です。
自然が多く、公園や水辺が多いので、子どもと一緒に遊ぶ場所には困らないでしょう。
川口市は独自の赤ちゃんにっこり応援事業により、ベビーグッズのレンタルや購入費用を一部負担してくれます。
市が負担する費用には乳房マッサージや母乳育児講座等が含まれるので、ママにはありがたい制度です。(※1)
また、パパ・ママ応援ショップ事業により、妊娠中・中学生までの子どもがいる家庭には、協賛店での割引やサービスが受けられる優待カードが発行されます。(※2)
一部の公園ではプレイリーダーと呼ばれる人が、ベイゴマや竹馬などの昔ながらの遊びを教えてくれるのが魅力です。
フリースペースで子どもを遊ばせられるので、ママ友づくりもしやすい環境でしょう。
しかし、埼玉県川口市は暴走族が多く、犯罪件数が多いのがデメリットです。
口コミを見てみると、埼玉県川口市は駅周辺が栄えており、都心へのアクセスがよいのが人気のポイントのようです。
(※1)参考:川口市「赤ちゃんにっこり応援事業」(2018年2月現在)
(※2)参考:川口市「パパ・ママ応援ショップ事業について」(2018年2月現在)
東京都練馬区
東京都練馬区は、子どもを連れてお出かけがしやすいと人気の街です。
駅周辺にはスーパーが充実しており、欲しいものが一度で買えるので、子連れのお買い物が短時間で済みます。
幼稚園の数が多いので、ママやパパの希望する園が見つけやすいでしょう。
病院施設が充実しており、さまざまな科があるので、救急対応もしっかりしています。
また東京都23区のなかでも、家賃相場が安めなので、お金がかかる子育て世代にとって高ポイントです。
出産祝いに苗木をもらえるという、ほかの地区ではあまりない特典があります。
東京都練馬区は所得制限がなく、中学校卒業するまで医療費が無料です。(※)
体験談をみてみると、落ち着いた環境で子育てをしたママにオススメです。
(※)参考:練馬区「子ども医療費の助成(マル乳・マル子医療証)」(2018年2月現在)
東京都文京区
東京都で一番治安がよいと評判なのは、文京区です。
文京区は学校や大学が多く、教育支援に力を入れています。
また、文京区では子育て訪問支援券事業により、安価でベビーシッターを利用できる券が配布されているので、共働きの家庭には優しい街でしょう。(※)
経済的な負担を少なく子育てしたいママは、文京区をチェックしてみるとよいでしょう。
(※)参考:文京区「子育て訪問支援券事業」(2018年2月現在)
子育てによい環境ポイント5つ
つぎに、子育てによい環境のポイントを5つ紹介します。
1.安全性
子育て環境は、安全な場所であるかどうかを一番に考える人が多いようです。
子どもが安全に暮らせるかどうかは、親にとっては大切なポイントでしょう。
小さいうちは、親がいつも一緒にいることが多いですが、目を離した隙にほかに興味を持って動き回るのが子どもです。
ちょっと目を離した隙に、子どもが危険にさらされない街は魅力といえます。
子どもが小学生になれば、ひとりで通学し、帰宅すれば友達と遊びに行ってしまうことも、想定しておきましょう。
通学路で、交通誘導してくれる人がいると安心です。
- 道路の幅は広いか
- ガードレールはあるか
- 信号や歩道はあるか
上記のポイントは、赤ちゃんを連れたママにとって重要です。
子どもが大きくなると、塾通いなどで夜遅い時間を歩くことも増えていきます。
家までの道のりに街灯があるか、死角になるところはないか、ということも気を付けたいポイントです。
防犯面では、地域管理がなされているかどうかをチェックしてみてください。
ゴミが散乱したり、落書きなどはないか、「〇〇しないでください」のような張り紙があるかなどがチェックポイントです。
2.教育施設
保育園や幼稚園・小学校・中学校など、行かせたい学校と家が近いかどうかは、大切なポイントです。
保育園や幼稚園は送り迎えするものの、毎日通る道なので、あらかじめ危険がないかを調べるとよいでしょう。
赤ちゃんや小さな子どもがいる家庭は、公民館や児童館があるかどうか、保育サービスが充実しているかどうかも注目ポイントです。
塾や習い事の施設が多いところは、教育をしやすいといえます。
公立だけでなく私立も含めて学校が多いと、子どもの将来について選択肢も広がるでしょう。
3.医療
子どもの予防接種や病気は、かかりつけの小児科に通います。
赤ちゃんの予防接種は回数も多く、小児科に行く頻度は多いでしょう。
自宅の近所に小児科や内科があると、いざというときに安心です。
また、小児科や皮膚科・耳鼻科などの専門クリニックで対処できない場合は、総合病院に紹介状を書いてもらうため、通える範囲に総合病院もあるとよりよい環境といえます。
4.お店
スーパーやドラッグストア・コンビニが近くにあると、生活する上でとても便利です。
小さな子どもを抱えて、遠くまで日常の買い出しに行くのは、大変な重労働といっても過言ではありません。
日常生活に必要なものは、近くで購入できると負担が減ります。
子どもが大きくなればおつかいを頼んだり、留守番を頼めるのも、家の近くで買い物をできるメリットです。
5.自分たちにとってが住みやすい
ついつい子どものこと中心で、自分たちのことは後回しになりがちですが、パパとママが住みやすいかも考えなければなりません。
パパの通勤時間や、ママの職場復帰のしやすさなども重要なポイントです。
自宅を購入するなら、年老いたときのことも視野にいれましょう。
成長した子どもが就職をして実家を離れても、親はそのまま住み続けるケースが大半です。
老後に生活しやすいかや、好きな趣味に打ち込める環境かなども考えておきたいですね。
子育て中は田舎と都会のどちらが住みやすい?
子育て中の環境として、田舎に住みたいという人と都会に住みたいという人で意見がわかれます。
田舎と都会それぞれのメリットとデメリットはなにでしょうか。
田舎に住むメリット・デメリット
大阪や東京といった都会とはくらべて、田舎は緑が多く自然豊かです。
自然のなかでノビノビと子育てをすると、子どもにとって都会では学べない体験も数多くあるでしょう。
家賃相場は、都会に比べると安いので固定費を少なくできるのもメリットです。
一般的に、野菜類などの食料品が都会よりも安いことが多く、旬の食材を新鮮なまま食べられるでしょう。
空気や水が都会よりもきれいなため、喘息などの治療をしたくて田舎生活を選ぶ方もいます。
幼稚園や保育園も、都会よりも数は少ない傾向ですが、待機児童問題は少ないケースが多いようです。
学校の生徒数が少ない場合は、先生の目が行き届きやすく、生徒が少ない分、友達同士の交流も深くなります。
いっぽうで、学校の数が少ないと通学区域が広いため、住む場所によっては学校がかなり遠くなることもあるでしょう。
また病院が少なく、自宅の近くにないケースだと、病気になると通院が大変というデメリットがあります。
スーパーやドラッグストアは、都会と比べると早くに閉まるケースも多いようです。
インターネットショップや、食材の定期購入などを利用すると便利かもしれません。
また、田舎になればなるほど、街灯が少ないため夜道が心配かもしれません。
場所によっては、バスの運行が1時間に1本程度というケースもあるので、車がないと移動手段に困ることも考えられます。
都会に住むメリット・デメリット
都会は人口が多いため、田舎よりも医療機関やお店が充実しているので便利なことが魅力です。
習い事の教室や学習塾が多い地域だと、子どもの教育をしたい親にとってよい環境といえます。
また、水族館や動物園・科学館・遊園地などのレジャー施設など、子どもを遊ばせる施設が多くあります。
いっぽうで田舎ほどの自然は少なく、自然を体験するために出費が必要になることも。
田舎よりも、保育園や幼稚園などの数は多いものの、待機児童問題を抱えている市区町村は少なくないのが実情です。
学校が近くても、治安が悪いケースもあるので、安全面はどちらがよいとは一概にはいえません。
車が多いため排気ガスなどで、田舎にくらべて空気は悪いでしょう。
家賃相場は田舎よりは高めです。
田舎生活も都会生活も、よい部分は多くあります。
デメリットを解消できる方法が見つかれば、どちらも住めば都かもしれませんね。
子育て環境はポイントを絞って住みやすい街を選ぼう
子育てしやすい街の、チェックポイントはいくつかありました。
子育てをする環境は、子どもの安全性や教育面だけでなく、利便性も考える必要があります。
自治体によって支援制度や家賃相場も異なるので、子育て世代にとっては、金銭面も重要な判断ポイントです。
また子どものことばかりではなく、パパ・ママの生活のしやすさも大切なポイント。
総合的に判断できるよう、「こだわりたい部分」はしっかり考えておきましょう。
もちろんひとつの街に延々と住み続けるのではなく、子どもの成長に合わせて、そのときにピッタリの街に引っ越すのもひとつの方法です。
気になる街があれば、まずは調べてみることからはじめるとよいでしょう。