【漢方薬剤師が教える】基礎体温と漢方知識の合わせ方(1) 


皆さんこんにちは。

タクヤ先生こと杉山卓也です。

基礎体温をつけている方は多いのではないでしょうか。

主に卵巣の状態を知る間接的な指標、と捉えている方が大半だと思います。
基礎体温のグラフでは卵巣の状態に限らず様々な健康状態がわかります。

今回から3回にわたり、基礎体温から読み取れる健康状態についてそのグラフの特徴に応じたものをお話していこうと思います。

第一回の今回は低温期と高温期でわかること、をテーマにしたいと思います。

低温期と高温期


基礎体温表をつくるにあたってのポイントです。
記録するべき内容は、下記になります。

  • 体温
  • 月経期間
  • 腹痛
  • 不正出血
  • おりもの
  • 性交渉
  • 風邪(薬を飲んでいた期間)

健常な基礎体温表の場合、高温相低温相はほぼ2週間ずつに分かれます。

高温相と低温相の平均温度差は0.3〜0.5℃が理想的で低温相から高温相へは3日以外に上がっていく、とされています。

異常が見られた場合は体内の何処かに問題が起きている可能性があります。

低温期が長い・低温期の体温が低い


①低温期が長い
まず多く見られるのがこの低温期が長い、というケース。

これは言い換えれば卵胞期が長い、ということですのでつまり卵胞を育てる力が不足している可能性が高いということになります。

この場合漢方では「腎陰虚(じんいんきょ)」という病態になっている可能性が高く、これはすなわち卵を育てるエネルギーとして「腎陰(じんいん)」というものが不足していることが多いです。

この腎陰を補う漢方薬である杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)などが用いられることが多いでしょう。

②低温期の体温が低い
また、低温期の体温が36.2℃を大きく下回る場合は低温期のエネルギー不足(これを腎陽虚(じんようきょ)と呼びます)が起こっている可能性が高く、低温期の体温を上げるために腎陽を補うための漢方薬として参茸補血丸(さんじょうほけつがん)などの漢方薬を用いることが多くなります。

低温期1つを取ってみても低温期の長さと体温の低さで用いる漢方薬が異なります。

低体温期でも期間や温度で用いる漢方は異なる


同じ低温期のトラブルでも用いる漢方薬は異なりますので、きちんと専門知識のある医療機関での相談を行うようにしましょう。

次回は基礎体温の「周期とグラフの形」をテーマに続きをお話していこうと思います。