【助産師が教える】混合育児でミルクを追加する量とタイミングの目安は?

ミルクを追加しながら母乳育児を続けることを「混合育児(混合栄養)」と呼びます。

「母乳が足りないと感じてミルクを追加した」
「母乳だけで哺乳瓶で飲まなくなったら困るから」
など、さまざまな理由から混合育児を検討するひとが多いです。

しかしミルクの量や授乳のペースなど、悩ましい点も多いでしょう。

そこでこの記事では、先輩ママたちが混合育児をはじめたきっかけや悩んだポイント、さらに混合育児で気を付けるべき点について紹介します。

あき先生
あき先生

母乳が足りないとき、どのくらいのミルク量を補えばいいの?」という基本的な疑問に対して、具体的に書かれた研究や文献がほとんどないのが現状です。
(私は見つけられずにいます。どなたかご存知でしたら教えてください)

そのため、助産師である私の経験をもとに、この記事を書かせていただきます。

混合育児をはじめるふたつのパターン

授乳しているママ
混合育児をはじめるきっかけは、ひとによってさまざまです。

  1. 入院中に混合育児をしていたケース
  2. 入院中は母乳のみだったケース

上記両方のケースが考えられます。

入院中から混合育児をしていたケース

産院にいるときから、母乳で足りない分のミルクを赤ちゃんに与えていた場合です。

とくに出産の直後は、赤ちゃんが栄養不足だと黄疸や低血糖などの危険な症状がでるリスクがあるため、混合育児を推奨されることもあるでしょう。

しかし退院後は母乳測定がなく、赤ちゃんが摂っている栄養量の目安が見えにくくなります。

そのため母親が心配から、ミルクを追加し続けることが多いようです。

入院中は母乳だったケース

退院してから、赤ちゃんにミルクをあげはじめたケースです。

助産師や看護師などに母乳の相談ができたけれど、退院後してから家族に「足りないんじゃないの?」と言われて、不安がつのる人が多いようです。

先輩ママが混合育児で悩んだ4つのポイント

ミルククラウン
産まれたばかりの赤ちゃんにとって、ミルクは大事な栄養です。

そのためママたちは、赤ちゃんにちょうどよい量のミルクをあげているか、不安になることもあるでしょう。

実際に混合育児で悩むママは、以下のことが気がかりのようです。

1:授乳量が適切か、ママひとりで判断しにくい

赤ちゃんととはじめて生活を共にするママにとって、母乳が足りている/いない状況を正確に判断することは、極めて困難

です。

「飲みたがっているとき」や「満足しているとき」を判断するのが難しいのも同様です。

2:授乳について相談できる相手が見つけにくい

入院中は授乳について、看護師や助産師などのプロに直接相談できますよね。

しかし核家族化の現代、ママは退院後生まれたての赤ちゃんについて、相談できる人がなかなか見つけられないことが多いです。

3:授乳量について分かりやすい情報が見つからない

赤ちゃんの授乳量は、個人差が多く、そのときの状況をみて判断する側面が強いです。

そのため、インターネットや本で調べても、授乳量について具体的な答えを見つけられず、不安になるママは多くいます。

たとえば「母乳育児をしたいけれど、母乳が足りない時にどのくらいのミルク量を補えばいいのか」という基本中の基本の疑問ですら、具体的に書かれた研究や文献がほとんどないのが現状です。

もちろん産院のスタッフから、口頭で授乳量について説明されるケースもあるでしょう。

ただ最終的にはその場の状況を踏まえた判断が必要なので、やはり授乳量について具体的な答えをもらうことは難しいようです。

「足らなさそうな時にミルクを飲ませてあげて」
「飲みたがっていたら追加して」
「ミルク缶に書いてありますよ」
などのように、とても曖昧で分かりにくい説明を受けることが多いのが現状です。

4:母乳量をコントロールするのが難しい

母乳育児ができるか不安があったり、授乳量が具体的に見えると安心だと感じるママは、ついついミルクの量を増やしがちです。

ミルク缶に書いてある必要量を参考に、ミルクを赤ちゃんにあげようと考えているママも多いでしょう。

しかしミルク缶に表示される量は、ミルクのみの育児をするママが目安とするものです。

母乳もあげたいママがミルクに頼りすぎてしまうと、今度は母乳育児がうまくいかなくなるリスクがあります。

  • 赤ちゃんがミルクだけで満足し、母乳を飲みたがるタイミングがなくなる
  • 赤ちゃんが母乳の飲み方を忘れてしまう
  • 母乳の量が減る/止まってしまう

上記のようなトラブルがおこり、悩んでいるママが多いようです。

あき先生
あき先生

母乳育児は哺乳動物の本能。
わが子を「母乳で育てたい」と考えるのも本能的な願いです。

そして母乳生産量を増やすためにはたくさんおっぱいを吸わせる必要があります。

しかし自信を持てないままおっぱいを吸わせる回数が減ってしまうと、本当に母乳生産量が減ってしまうという不本意な結果になってしまうのです。

混合育児で気を付けるべきポイント3選

哺乳瓶でミルク飲む新生児 
ここまでは混合育児を進めるうえで、多くのママが悩むポイントを確認しました。

そこで実際に混合育児をするなかで、心に留めておきたい3つのポイントを紹介します。

まずは本当に母乳が足りないかチェック!

混合栄養でミルクを追加する前に、まずは考えてみましょう。

  • 「本当に母乳の量が少ないのか」
  • 「本当に混合栄養にする必要があるのか」

について、改めて立ち止まって考えてください。

なかには「入院中は母乳が出ていたけれど、退院したらストレスと疲れで出なくなってしまった気がする」と心配するママもいるようです。

しかし入院中に出ていた母乳量が、退院後に急に減少することは、それほど多いことではありません。

また以下のようなウワサを聞いて、授乳量が足りないかもしれないと不安になることもあるでしょう。

  • 赤ちゃんが泣くのはおなかが空いたからだ
  • 授乳間隔が短くてすぐに泣くのはおっぱいが足りないから
  • おっぱいを吸っているときに30分以上離さないのは母乳不足だから

しかしこれらのウワサは、かならずしも当たっているわけではありません。

赤ちゃんが泣く理由には、さまざまなものがあります。

あき先生
あき先生

ママが不安になると赤ちゃんも泣くといわれているので、もしかしたらママの不安を察して、一緒に泣いているだけかもしれませんね。

また母乳育児がうまくいっていても、すぐに泣いたりおっぱいを長時間離さない赤ちゃんもいるようです。

退院後でも一度看護師に相談するなどして、不安を解消しましょう。

おしっこの回数を確認

授乳量について心配し過ぎないことは大切ですが、いっぽうで「おなかがすいていたらかわいそう」とママが不安に感じるのは自然なことです。

混合栄養のミルク量を増やそうか迷ったときには、「おしっこの回数と量」を確認してください。

  • 1日に6~7回以上
  • ずっしりとした透明のおしっこ

上の目安があてはまれば、哺乳量が足りていると考えて大丈夫です。

母乳の回数はミルクの回数より多くする!

混合育児でミルクに頼りすぎると、母乳分泌量が減ってしまうと困るママもいるでしょう。

母乳をしっかり出し続けたいママは、「母乳を飲ませる回数をミルクの回数より多くする」ことを徹底しましょう。

  • ミルクとミルクの間隔は必ず4時間以上空ける
  • 母乳の間隔は短くする

具体的には、上にある2つのルールを守るとよいですね。

母乳は何回飲ませてもOK

母乳は何回でも飲ませてかまいません。
授乳間隔が30分しか空いていなくても、飲ませてよいのです。

イメージとしては「ミルク+母乳+母乳+母乳+ミルク+母乳+母乳・・・」と続けていくのが理想です。

ミルクを飲ませて泣いたらまた母乳。
泣いたらまた母乳。

ミルクの間隔が4時間たっていたら、ようやくミルクを追加します。

このように母乳の回数を増やしつつ、ミルクの回数を制限することで、母乳分泌量を維持できます。

授乳のペースで、ミルクの必要量もわかります

混合育児を進める中で、授乳のペースはミルクの必要量を確認するときに重要です。

授乳してから3時間以上たっても赤ちゃんが寝たままで母乳を飲もうとしない場合、「追加したミルクの量が多かった可能性が高い」でしょう。

たとえば母乳+ミルク60ml飲ませて3時間以上寝ているとしたら、次からは「母乳+ミルク40ml」にする…というように、母乳の回数を多くしてミルク追加量を減らしていく工夫をオススメします。

必要最低限のミルク量を見極めて、ムリのない範囲で混合育児をすすめましょう

哺乳瓶と赤ちゃん
混合育児をする際に覚えておきたい、ミルク量のポイントを紹介しました。

「本当に母乳不足なのか」「本当にミルクの追加は必要なのか」を考えつつ、ポイントを押さえて授乳するのが大切です。

ちょうどよい量のミルクをあげながら、ムリなく育児を進めていきましょう。

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