子どもといっしょに働ける!授乳服メーカー「モーハウス」の子連れ出勤

子どもの預け先がなかなか見つからず、仕事に復帰できないママたちのために「子連れ出勤」に取りくむ企業が、ここ最近増えているようです。

1997年創業の授乳服メーカー「モーハウス」は、子連れ出勤を20年以上前から実施

「赤ちゃんの部屋」編集部は今回、赤ちゃんを抱っこしながら接客ができるというモーハウス青山店を取材してきました。

「働きたい」と「子どもといたい」がかなう職場

青山ショップ店長の勝政美紀
青山ショップ店長の勝政美紀さん

モーハウスの子連れ出勤は、茨城県つくば市にある光畑由佳社長の自宅でスタートしました。

授乳服をつくる会社ということもあって、社内には子育て中のママスタッフが多く、「預けるのが大変なら会社に子どもを連れて働いてもいいよ」という社長の呼びかけで、自然にはじまったといいます。

モーハウス青山店の店長・勝政美紀さんは一人目のお子さんが、生後6ヶ月のときに入社。
現在は子連れではなく、単身勤務で働いています。

どうしてモーハウスで働こうとおもったかをうかがうと、産後の家にこもりがちな生活にあったといいます。

「独身時代は、自分の音楽活動をしながら販売の仕事をしていて、外に出ることが多い生活でした。育児の幸せも噛みしめていましたが、社会から切り離されたような寂しさも同時に感じていました。」(勝政さん)

モーハウス青山店
モーハウス青山店

スタッフとして働くまえから、モーハウスの商品を愛用していたという勝政さん。

「あのお店なら子連れで働ける」とおもいだし、求人募集をしていないか問い合わせたそうです。

子連れ出勤のルールと環境づくり

子連れ出勤

現在モーハウス青山店には13名のスタッフがいて、その約半数が子連れ出勤スタッフ。

子連れで働きやすいように、勤務シフトも配慮しています。

<子連れ出勤の勤務シフト>
・勤務日は週2日間くらい
・一日の実労働時間は基本4時間まで
・連勤にならないように
・朝の通勤ラッシュを避けるため昼過ぎに始業

では何歳まで、子どもをお店に連れて働けるのでしょうか?

「青山店は原則、1歳半まで子連れ出勤が可能です。
お店の入口はいつも開けたままなので、歩きはじめた子どもが突然外へ飛び出したら危ない。
そういう理由から1歳半までとしていますが、土日など、どうしても預かり先が見つからないときは子連れ出勤をみとめることもあります。
そのあたりは臨機応変に対応していますね。」(勝政さん)

店内では、子ども用のスペースを仕切ったりしていません。

ママと子どもを離してしまうと、泣き出してしまう子が多いからだそうです。

仕切りがないぶん、床に危ないものが落ちてないか、子どもが商品をいじって遊んでいないか、スタッフみんなでいつも目を配っているといいます。

でも赤ちゃんを抱えながら仕事をしていて、電話応対など困る場面はないのでしょうか?

「子連れスタッフと単身スタッフがペアになるようにシフトを組んでいるので、たとえば電話応対中に子どもが泣きはじめてしまったら、単身勤務スタッフが赤ちゃんを抱っこして電話から離すなどフォローできるようにしています。」(勝政さん)

困ったときはまわりと助けあいながら、基本的には自分の子どもは自分で世話をしながら働くスタンス。

そんなかたちで仕事ができているのは、授乳服を着ているからこそだと勝政店長はいいます。

授乳服を着ているおかげで接客中も通勤電車のなかでも、おっぱいで泣かれる心配がない。

これが「子連れ出勤をしてみたい!」というママたちを大きく後押ししています。

先輩ママの育児アドバイスに救われた

モーハウス久米さん
子連れ出勤スタッフの久米さん

モーハウス青山店で働きはじめて2年という、子連れ出勤スタッフの久米さん。

モーハウスで働いて一番よかったところは、職場の先輩ママたちから、育児のアドバイスをもらえることだといいます。

「一人目を出産したばかりのときは、とくに育児の不安が大きかったです。地元の友達は出産している人があまりいない、親に聞いても“昔のことだからあまり覚えていない”と言われて、身近に相談できる先輩ママがずっと欲しいと思っていました。」(久米さん)

久米さんは離乳食について、ひとり悩んでいたといいます。

あれもこれもきちんと食べさせなければとプレッシャーを感じていたころ、職場の先輩ママから「うちの子もそんなにたくさん食べなかったよ。そんなに神経質になりすぎなくて大丈夫」と言われて、とても気が楽になったそうです。

久米さんの赤ちゃん

赤ちゃんは急な発熱など体調をくずしやすく、看病で出勤がむずかしいという日がたびたび起こるとおもいます。

でもモーハウスは、ほとんどのスタッフがママなので、その大変さをわかり合えているといいます。

「誰かが困っているときは助けてあげたいという気持ちで、自然にフォローし合える環境なのも、すごくありがたい。
体調をくずしている子どもも大変だけど、看病しているお母さんも大丈夫かな? そういうところまでおもい合う職場なんです。」(久米さん)

お店側が環境を整えているだけでなく、働くママたちも、出勤前に子どもをたくさん公園で遊ばせたり、体調を崩しそうだなとおもったら、情報共有してはやめにピンチヒッターを立てておくなどの工夫もされているとのこと。

学生インターンに伝える機会

勝政店長と久米さん

子連れ出勤は、接客についてもメリットがあるといいます。

「授乳服の接客は、赤ちゃんを抱っこしながら実演的に説明することで、商品をより魅力的に伝えることができます。
またお店に赤ちゃんがいると場が和むので、はじめてお店に来た人でも自然とコミュニケーションがとりやすい雰囲気になりますね。」(勝政さん)

学生インターンの受け入れもしているモーハウス。

普段、赤ちゃんに接することが少ない若い世代にとって、仕事と子育ての両立をしているママたちと働く機会は、「将来自分がママになるための勉強」にもなっているとおもいます。

業種によっては子連れ出勤を取りいれるのがむずかしい企業もありますが、大きな設備がなくてもモーハウスのようにスタッフみんなでサポートしあえれば、子連れ出勤を実施できる職場はまだ多くありそうです。

女性がますます自由な働き方をえらべるような社会に、もっと変化していけたらとおもう取材でした。

(取材・文・撮影/「赤ちゃんの部屋」編集部)
(取材協力)有限会社モーハウス

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