妊娠中に被災したら?準備しておきたいものと避難所での注意点

地震大国といわれている日本ですが、地震だけでなく、台風や大雨による水害によって、避難を強いられることも十分にありえます。

赤ちゃんがお腹にいるのに、災害のことは考えたくないかもしれませんが、誰にでも起こりえることとして意識することが大切です。

妊娠中の場合はとくに、最悪のケースを想定しておき、災害時にスムーズに避難できるようにしておきましょう。

今回は、妊娠中に被災した場合に備えて、準備しておきたいものや、避難所での注意点を紹介します。
参考にしながら、防災グッズをそろえておきましょう。

家族の防災ルールを決めて早めの避難が◎


防災ときくと、日本人は無意識に「地震」を思い浮かべがちですが、最近では集中豪雨による河川の氾濫土砂崩れ火災が頻繁に起こっています。

緊急事態が起こったときの安否確認方法や、避難場所、携帯電話がつかえないときの集合場所など、家庭ごとにルールを決めておきましょう。

まずは最低限、

  • 家族や子どもたちと避難場所を確認しておく
  • 避難先での連絡手段を決めておく
  • ハザードマップで避難経路を把握する

など、外出中の災害であっても、家族と離れ離れにならないようにうち合わせておきましょう。

夫婦で、いろんなケースを考えて話あい、会社の同僚やご近所の方などと助け合える状況を作っておくと安心です。

安否確認の方法は?

災害時の安否確認には、どのような方法があるのでしょうか。

安否確認の方法

  • 災害伝言ダイヤル「171」
  • SNS
  • LINEノート
  • 位置情報の送信
  • 各携帯電話会社の災害用伝言版
  • 安否確認アプリ

災害伝言ダイヤルは音声を残せるので、とくに家族がバラバラになっているときには、安心感のあるサービスです。

定期的に災害伝言ダイヤルを体験できる日を設けているので、一度使い方を確認しておくといいでしょう。

そのほかにさまざまな安否確認の方法がありますが、それぞれがバラバラの方法を使っていては、連絡が取りあえません。

いざというときは、どの方法で安否確認をおこなうのか、家族間で決めておきましょう。

いざという時に知っておきたい「00000JAPAN」

00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)は、災害時に使える無料無線LAN(Wi-Fi)サービスです。
スマホ・携帯電話の各キャリアの垣根を越えて、誰でも無料で使えます。

災害時、インターネットがつながらないときでも00000JAPANを使えば、離れた家族とのコミュニケーションが取りやすくなり、それだけでも不安が少し減るでしょう。

災害発生後72時間以内に開放されるので、スマホのWi-Fi設定から接続して使えます。
Wi-Fi設定で「00000JAPAN」を探して接続すればOKです。

ただし、セキュリティ対応はしていないので、IDやパスワードのような個人情報を送るのはリスクがあります。
安否確認や情報収集のみで使用しましょう。

こういうサービスがあることを、頭の片隅に置いておいてくださいね。

避難するタイミングは?

災害によっては「避難指示がでてからでは、もう手遅れ」というケースがあったため、最近では防災センターでもはやめのアナウンスを心がけているようです。

早めの避難が必要なのは、お年寄りや体が不自由な方だけでなく、妊婦さんもあてはまります。

妊娠中は動きにくく、遠くへの移動はおなかが張る可能性もあるため、休憩しながらの避難になることが考えられるのです。

避難情報がでたら、妊婦さんはすみやかに避難を開始しましょう。

妊婦さんが準備しておくべき防災・避難グッズは?


万が一のことを考えて、いろいろなケースを想定しておく必要があります。

自然災害に備えて用意するものの基本は、下記です。

  • 常に持ち歩いておきたい貴重品バッグ
  • 一時的に避難する場合に持ち出すバッグ(一次持ち出しバッグ)
  • ライフラインが途絶えた自宅で生活するための備蓄品(食料など)

しかし妊婦さんの場合は、これらに加えて、準備しておきたいものがあるので紹介します。

妊婦さんの防災準備品チェックリスト

  • 母子手帳
  • 診察券
  • お薬手帳
  • 生理用ナプキン
  • 大きめのタオル
  • 簡易トイレ
  • 入院グッズ
  • 新生児用オムツ
  • 赤ちゃん用ミルク
  • つわり中に食べられるもの

母子手帳・診察券

妊婦さんの多くが、日ごろから持ち歩いているかもしれませんが、母子手帳診察券は必ず、貴重品バッグにいれておきましょう。

避難生活では、かかりつけ医に診てもらえるとは限りません。
ほかの病院にいる医師でも、赤ちゃんやママの健康状態を正確に把握できるよう、必ず持ち歩くようにしましょう。

また妊娠中の便秘や貧血など、薬を処方してもらっている場合はお薬手帳も忘れず、持ち出せる状態にしておいてくださいね。

生理用ナプキン・おりものシート・大き目のタオル

妊娠の時期にもよりますが、妊娠後期になると、赤ちゃんが膀胱を圧迫するため頻尿になる人が多いです。
また人によっては尿漏れすることもあるため、生理用ナプキンを持っておくと便利ですよ。

避難生活をすると、水道がでなく下着の洗濯ができないケースが考えられます。

とはいえ、妊婦さんが下着が汚れたまま過ごすのは衛生的にもよろしくありません。
おりものシートをこまめに取り換えて使用するとよいでしょう。

また臨月になると、破水する可能性も考えられるため、大き目のタオルを持っておくと安心です。
ただし破水した場合は、すぐに医療スタッフに知らせてください。

簡易トイレ

避難所では、トイレの数が限られており、いつでも行列ができている状態です。
また最低限の設備しかないため、衛生状況が良いとはいえません。

妊娠中期以降は、お腹の赤ちゃんに圧迫されて、頻尿になりやすい状態です。
そのたびにトイレの長い列に並ぶということは、とても負担になるでしょう。

そんなときに簡易トイレを準備しておくと、とても便利です。

また除菌ジェルなどを用意しておくと、身の回りを清潔に保てるので、感染症などを防ぐことができます。

入院グッズ

まだ予定日がきてなくても避難中のストレスなどで、出産をむかえる可能性もゼロではありません。

そこで、いつ入院してもよいよう、入院グッズも早めに準備して避難時は持ち出しておきましょう。

新生児用オムツ・ミルク・哺乳瓶

被災中に出産した場合、おむつが手に入りにくくなるケースがあります。

とくに新生児期のおむつ替えは頻繁におこなう必要があるため、持ち出し用だけでなく、備蓄としても多めに用意しておくといいですね。

おむつと一緒に、赤ちゃん用ミルク・哺乳瓶も用意しておくといいでしょう。
被災中の出産は、精神的なショック状態であることが多く、人によっては母乳がでないこともあるため、ミルクがあると安心できます

つわり中の人は、サプリメントを用意しよう

つわりの時期に被災し、避難所に行った場合はどうしたらよいのでしょうか。

避難所では、支給される物資に限りがあり、つわり中に自分が食べられる食べ物があるかはわかりません。

自分の食べられるもので、賞味期限が長めに設定されているものを選んで、備えておきましょう。

また、つわりにはビタミンB6がよいとされ、妊娠初期には葉酸がいいといわれていますが、避難生活では十分な栄養を見込めない可能性もあります。

そんなときのために、日ごろからサプリメントを飲んでおくのもおすすめです。
サプリメントであれば、避難生活でも持ち運べるので安心できます。

耐えられないほどツライつわりの症状が出ていてる場合には、我慢せずに医療スタッフに相談してください。

防災の観点から普段の持ち物置き場はどこがいい?


貴重品バッグや、避難用のバッグはどこにおいておくのがいいのでしょうか。

貴重品などが入ったバッグは玄関や寝室、リビングなど、すぐに手にとれる場所に置いておくのがオススメです。

また防災バッグはあまり出番がないからと、クローゼットの中などに入れないようにしてください。
扉が開かなくなることもあるためです。
できれば、数ヶ所に分けて置いておくと安心ですよ。

車を持っている家庭では、車の中にもひとつ用意しておくといいですね。

妊婦さんが避難所で気を付けることは?


避難所で、とくに妊婦さんが気を付けておきたい注意点を紹介します。

水分補給はこまめにおこなう

ただでさえ頻尿になりがちな妊婦は、トイレに行きたくない思いから、水分をとることを我慢する人もいるようです。

とくに避難生活では、水は大切なものであり、また衛生的でないトイレを使いたくないという理由で、余計に我慢しがち。

あまり動かなくても、水分は身体の外にでていきます。
脱水症状になっては、赤ちゃんもママも危険です。

ただでさえ、妊娠中は多くの水分が必要です。

こまめな水分補給を忘れないようにしましょう。

適度に体を動かそう

妊婦さんは、一般の人と比べて、血栓ができやすいといわれています。

避難所生活の環境で、気が滅入ることもあるでしょう。

しかしじっとしていてはエコノミー症候群のリスクを高めるので、適度に体を動かす努力をしてください。

軽めのストレッチは気分転換にもなるので、オススメです。

ただし、お腹が張っている方は、安静にしましょう。

妊娠は病気じゃないからという理由で我慢しない

実際に被災された妊婦さんのなかには、「妊娠しているという理由で、数に限りのある物資を受け取ったり、病人が多いなかで検診を受けることを申し訳なく思った」という声が見受けられました。

自分が妊婦であることさえ報告していなかったという人もいるほど、「妊娠は病気でない」という考え方が妊婦さんを追いつめていたようです。

妊娠中はただでさえ、ホルモンバランスが乱れやすく、体調を崩しやすくなります。

避難所での共同生活では、お互いへの配慮が大切ですが、我慢するという意味ではありません。

妊娠はたしかに病気ではないかもしれませんが、母子ともに命に関わることさえあるのです。

お腹の中の赤ちゃんを守れるのは、ママだけなので我慢しすぎたり、妊婦であることを隠さないでください。

また医療スタッフは、妊婦がいることを把握しておく必要があるので、必ず報告しましょう。

参照:健やか親子21「避難所等で生活している妊産婦、乳幼児の支援のポイント 」

明日はわが身かもしれないと肝に銘じて


東日本大震災をはじめ、最近では北海道胆振東部地震や、記録的な平成30年7月豪雨(西日本豪雨)など、大きな自然災害が各地域で起きています。

どんな人でも被災すると、心身ともにツライ思いをしますが、妊婦さんの場合は自分だけでなくお腹の赤ちゃんのことも考える必要があり、その心身の疲労は想像を超えがちです。

自分は大丈夫だろうという考えは捨てて、自分とお腹の中の赤ちゃんを守るためにも、被害を最小限に抑えられるように万全の備えをしておきましょう。

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