二人目の妊娠初期は一人目と違う?上の子の変化と気をつけたいこと9つ

なにもかもはじめてだったひとり目の妊娠・出産と違い、ふたり目は「経験者」となり、「妊娠・出産についてはもう知ってるでしょ?」と思われがちです。

とはいえ、まったく同じ妊娠・出産はありません

しかも今度は、上の子を抱えた状態のはじめての妊娠です。

今回は、ひとり目のときとは違う妊娠初期のからだの変化や、弟や妹が産まれることで起こる上の子の変化などについてまとめました。

1人目と違う8つの特徴

ふたり目を妊娠すると、いくつかの点でひとり目のときとは違うからだの変化があります。

なかには個人差が大きく、医学的な根拠がないものも。

ふたり目妊娠でよく聞くウワサを、根拠があるものとないものに分けてみました。

妊娠初期のはなしだけでなく、妊娠中~後期・出産時のウワサもまとめています。

根拠があるウワサ4選

まずお伝えするウワサは医学的な根拠もあり、比較的多くの経産婦が経験するようです。

もちろん、根拠があっても「必ず全員に起こる」ということではないので、たとえ自分に起きなくても問題ありません。

1:お腹が出るのが早い

一度大きくなったことがある子宮は、筋肉が伸びやすくやわらかくなっています。

そのためふたり目妊娠では、比較的お腹が大きくなるのが早いといわれているのです。

前回よりも早めにあたる妊娠初期のうちから、マタニティ用のボトムスや下着を用意しておくとよいでしょう。

参考:総合出版社アスペクト「すべてがわかる妊娠と出産の本」

2:腰痛がひどくなる

妊娠で腰痛を抱える人は、大体70%弱とされています。

妊娠中に腰痛になった人のうち、50%近くの人が産後しばらくも痛みがつづき、さらに産後3年が経っても約20%の人は腰痛が治っていない、というデータがあります。

そのため腰痛持ちで、上の子と年の差があまり開かないうちにふたり目を妊娠した人は、今回はより腰痛を感じやすいかもしれません。

また経産婦で、上の子が普通分娩だった人のほうが、骨盤が開き、ねじれているという研究結果もあります。

普通分娩は骨盤へのストレスが大きいため、ふたり目妊娠でふたたび骨盤に負荷をかけることで、腰痛がひどくなる可能性があるようです。

参照:第46回日本理学療法学術大会 抄録集「妊娠に伴い発生する腰背部から骨盤周囲の疼痛の実態調査」

参照:サイト第52回日本理学療法学術大会 抄録集「分娩方法により生じる骨盤形態の変化因子の検討」

早めに骨盤サポートの準備をしたり、腰痛をかるくする運動に取り組んだりして、あまり腰に負担をかけないようにできるとよいですね。

3:分娩時間が短い

経産婦は分娩にかかる時間が短い、というウワサはどうやら事実のようです。

経産婦は初産婦と比べて産道が広がりやすくなっているため、陣痛から出産までの時間が比較的短くなります。

日本人の平均分娩所要時間は、日本産婦人科学会によると、初産婦が12~16時間・経産婦が5〜8時間とされています。

しかし大分大学医学部のデータによると、初産婦7~9時間・経産婦4~6時間ほどなっているようです。

いずれにしても、経産婦のほうが分娩時間は短い傾向にあります。

ひとり目のときは「陣痛が10分間隔になったら連絡してください」と病院から言われた人も多いのではないでしょうか。

ふたり目では「陣痛が15~20分間隔になったら連絡」と言われることが多いようです。

経産婦はお産が早く始まってしまうからですね。

参照:理学療法学Supplement「妊娠末期における習慣的身体活動の分娩所要時間に及ぼす影響」
参考:日本産科婦人科学会「産科婦人科用語集・用語解説集」
参照:サイト大分大学医学部「分娩所要時間、分娩第1期、分娩第2期の標準範囲」

4:後陣痛がつらい

出産が終わったあとに、陣痛に似たつらい痛み感じることがあります。

これが後陣痛です。

ふたり目の出産では、後陣痛をさらに強く感じる人が多いといわれています。

経産婦のほうが初産婦より子宮復古が早いため,後陣痛も強くなりやすい.

引用:日本赤十字医療センター産婦人科「臨床婦人科産科 68巻4号 (2014年4月)」

あまりにも痛くてがまんができないときは、医師に相談し痛み止めの薬を処方してもらいましょう。

根拠がないウワサ4選

次にお伝えするウワサは、どれも一般的によくいわれることですが、医学的な根拠はありません。

そう感じる人もいる、という、あくまでも個人の感じ方の違いです。

あてはまった方も、あてはまらない方も、体や赤ちゃんに悪影響があるわけではないので安心してくださいね。

1:つわりが軽い

つわりが軽くなるというウワサがあります。

上の子の子育てに気をとられ、自分の体調にそこまで構っていられないため、ふたり目妊娠では「つわりが軽い」と思う人が多いようです。

しかし、つわりの程度は個人差が大きく、必ず軽いということはありません。

実際に軽い人もいれば、「ひとり目のときと同じくらいつらかった!」という人もいます。

ひとり目の妊娠のときにつわりがなかった人が、ふたり目で重いつわりを経験することもあるので、一概にはいえません。

2:お腹が張りやすい

経産婦はお腹が張りやすいというウワサがありますが、本当なのでしょうか。

ふたり目を妊娠中は、上の子のお世話で必然的に動かなければならないため、どうしてもからだに無理をしがちになります。

そのため、ひとり目のときと比べて「張りやすい」と感じる人が多いようです。

「ふたり目だから必ず張りやすい」ということではありません

ただ、妊娠初期の強い痛みを伴うお腹の張りは切迫流産のおそれもあるので、その場合はすぐ病院へ行きましょう。

お腹が張ってつらいときは、少しでも横になったり、せめて座って休むなどして、体をいたわることが大切です。

3:胎動を感じるのが早い

経産婦だと、妊娠5ヶ月ごろから胎動を感じる人がいるというウワサがあります。

通常は妊娠6ヶ月ごろからなので、ずいぶん早く感じるようです。

胎動がどのようなものか、ひとり目の妊娠で経験しているので、早く気づけるのかもしれません。

胎動の感じ方は人それぞれなので、ふたり目を妊娠した全員が早く気づけるわけではないのです。

参考総合出版社アスペクト「すべてがわかる妊娠と出産の本」

4:お産の時期が早い

「ひとり目が早産だとふたり目も早産」
「ふたり目の子は予定日より早く産まれる」
などのウワサがありますが、根拠はありません。

陣痛の時期やおきかたは、千差万別です。

ウワサにそわそわするより、かかりつけの医師の診断をよく聞いて、おおらかな気持ちでお産を待ちましょう。

番外編のウワサ:1人目が帝王切開なら2人目も帝王切開になるのはホント?

むかしは「一度帝王切開をしたら次も帝王切開」というのが定説でした。

しかし現在は、ふたり目が必ずしも帝王切開になるわけではありません。

前回の子宮の切り方や、前に帝王切開だった理由をふまえて、一定の条件を満たせば、ふたり目は普通分娩で産めることもあります

ただし、子宮破裂などの合併症のリスクがあることから、日本で「帝王切開後に普通分娩」を行える病院はかなり少ないようです。

帝王切開後にふたり目の自然分娩を望むなら、病院をよく調べ、医師にしっかりと相談しましょう。

参考:アスペクト「すべてがわかる妊娠と出産の本」
参照:サイト信州医学雑誌2014念62巻4号「既往帝王切開後の経腟分娩試行(TOLAC)成功に関する因子の検討」

上の子はどう変化する?

ママとパパを独占し、周りの人たちの愛情を一身に受けていた上の子の世界に、とつぜん弟や妹が現れます。

上の子にはさまざまな葛藤が起き、そこからうまれるのが「赤ちゃん返り」と呼ばれる行動です。

赤ちゃん返り

赤ちゃん返りは、弟や妹が産まれることで自分への愛情が減ったのではないか、という嫉妬心からうまれる行動です。

  • 甘えん坊になる
  • 自分でできていたことをやらなくなる、他人にやらせようとする
  • おねしょやおもらしが多くなる
  • 卒乳したのにおっぱいを欲しがる

上記のような行動が、目立つようになります。

赤ちゃん返りは妊娠中よりも、実際に下の子が生まれてからのほうが本格化するケースが多いようです。

実物の赤ちゃんへの周りの反応を見て、上の子は「愛情をとられた!」と感じてしまうのかもしれません。

子どもの「やってほしい」という欲求は、できるだけ甘えを受け止めてかなえてあげるとよいようです。

参照:東京学芸大学リポジトリ「次子出生における長子の変化としての葛藤反応::長子や次子の性別・年齢差・気質との関連から」

よい子になろうとする

なかには、はじめから赤ちゃんの存在を受け入れ、出産を心待ちにしているような上の子もいます。

ただし、よい子にふるまうことの裏に、上の子の葛藤が隠れているといわれています。

  • 聞き分けがよくなった
  • 自立しようとしだした

このような行動は、「親の期待にこたえたい」「親に好かれて愛情を与えられたい」という葛藤があるようです。

「自分への愛情が減ったのではないか」という不安や危機感から親の好む行動をとることで、親の愛を確かめようとするといわれています。

ハグなどのスキンシップや、愛情のある声かけを意識するとよいでしょう。

参照:東京学芸大学リポジトリ「次子出生における長子の変化としての葛藤反応::長子や次子の性別・年齢差・気質との関連から」

妊娠初期における上の子との過ごし方や注意する9個のポイント

妊娠中は上の子のお世話や遊びに付き合いつつ、体にかかる負担も減らす必要があります。

自身の体をいたわりながら、上の子の気持ちも尊重できるとよいですね。

次のことに気をつけて接しましょう。

1:上の子へ言葉で愛情表現をする

なによりも、上の子にしっかりと愛情を向けましょう。

ことあるごとに笑顔で子どもを抱きしめ、「あなたのことが大好きだよ」と、言葉と態度で愛情を示すことが大事です。

ママとの愛着関係と信頼関係がしっかりと整うことで、上の子は安心し、下の子を受け入れる心の準備ができていきます。

2:変化しない愛情と変化する内容を伝える

子どもは、環境が急に変化することをおそれます。

まずは弟や妹が産まれても、上の子に対する愛情が変わらないことについて、上の子にしっかりと伝え、安心させましょう

そして、変わることについても、くり返し教えることが大切です。

下の子にあわせて部屋の模様替えをしたり、上の子が使っていたベビーカーなどを下の子にゆずる予定なら、きちんと伝えましょう。

上の子がどうしても嫌だといったら、その気持ちを尊重して別の対策を考えるなど、柔軟に対応して上の子を不安にさせないことを心がけるとよいですね。

参照:サイト参照:宮崎大学南九州看護研究誌「第2子以降の出産を迎える家族のニーズ」
参考:永岡書店「初めての妊娠・出産 安心マタニティブック」

3:抱っこやハグでスキンシップをとる

切迫流産などで医師から止められていないかぎり、小さな子を抱っこするくらいは問題ありません

ただし、疲れるほど無理をしたり、腰痛やお腹の張りを我慢するのはやめましょう。

上の子に楽しく歩いてもらえるよう促したり、ママの代わりにパパに抱っこしてもらったりするとよいですね。

また抱っこの代わりに、座った姿勢で抱きしめるのでも、愛情は十分伝わります。

4:授乳は医師に相談をする

上の子にまだ授乳中の場合、妊娠中の授乳を否定する医学的データはありませんが、人によって判断が分かれるようです。

授乳時に出るオキシトシンというホルモンは、子宮を収縮させる作用があるため、妊娠中の授乳はお腹が張る可能性があります。

ママの体質や妊娠経過によって異なるため、医師に相談すると安心です。

また上の子の状況をみながら、断乳を考えてもよいでしょう。

5:お出かけや送迎は身内や自治体を頼る

上の子とのお出かけは、パパに頼みましょう。

実家や義実家が近ければ、上の子のお世話をお願いすることもできます。

身内を頼れないときは自治体のサービスが◎

身内を頼れない場合は、自治体のサービスを積極的に活用しましょう。

子育て支援センターの一時預かりサービスを利用すると、少しの間でも体を休めることができます。

幼稚園や保育園の送迎を、パパが無理なときは自治体のファミリーサポートセンターを利用するのも一つの方法です。

センターへ会員登録をすると、サポート提供会員の方が子どもの送迎や一時預かりをしてくれます。

ママと子どものお出かけは負担を減らす工夫をする

ママだけでどうしても出かけないといけないときは、自家用車やベビーカーを使うなど、ママが抱っこせずに移動できるようにしておくと安心です。

また行く場所は、すぐに帰宅できる距離にしておきましょう。

妊娠中に体調が不安になったときは、すぐに帰宅できる距離だと安心ですね。

6:家事は無理しない

家事はなるべく無理しないように、工夫をしましょう。

最近は時短家電も増えているので、ふたり目を妊娠したタイミングで購入するケースが多いようです。

買い物は食材宅配を利用したり、お掃除サービスやベビーシッターを使うのもよいでしょう。


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7:上の子を優先するクセをつける

妊娠中から、意識的に上の子の優先順位を上げましょう。

妊娠中から上の子に「あなたが最初に産まれて、下の子は次に産まれてくるんだよ」と、順番を意識させるとよいですね。

産後に名前を呼ぶときも、最初に上の子の名前を呼び、次に下の子を呼びましょう。

ささいなことですが、上の子にとっては安心と自尊心の高まりにつながります。

8:兄・姉の自覚を持たせる

上の子がまだ小さい場合は「弟妹ができること」「赤ちゃんが生まれること」を、よく理解できません。

そのため妊娠中から絵本を使ったり、きょうだいのいる知り合いに会わせるなどして、「きょうだいとはなにか」を伝えましょう。

その上で、弟や妹は上の子の味方であり、守る存在であることを、産後まで何度も根気よく伝えることで、徐々に自覚が芽生えます。

上の子にとって下の子を受け入れるには時間がかかるので、焦らずに自覚をうながしていけるとよいですね。

9:出産の準備を今のうちに考える

出産するときに、上の子をどうするかを今のうちに考えて、段取りをしておくと安心です。

出産時に上の子をどうするかは、いくつか方法があります。

  1. パパに頼む
  2. 実家に頼む
  3. 義実家に頼む
  4. ベビーシッターに頼む
  5. 一時保育に預ける

急な変化は、子どもに不安を与えてしまうので、あらかじめ預ける人に何度かお願いして慣らしていくのもよい方法でしょう。

保育園などの施設を使いたい場合は、事前に問合わせをして預けられるかや、慣らし期間があるかを確認しておくとママも安心です。

ママも上の子も、ゆっくりと適応していこう

ふたり目妊娠では、ひとり目のときとは違う兆候があらわれます。

上の子のお世話でいそがしく、自分のことにまで手が回らなくなりがちですが、少しでも自分の体をいたわる時間を作ってくださいね。

赤ちゃん返りが、おきてしまうのは仕方がないことです。

たっぷりと親がわかりやすく愛情をそそぐことで、上の子は安心できます。

上の子が落ち着いていくのを、根気よく待ちましょう。

家族がふえる喜びを、時間をかけて上の子とも分かち合えるとよいですね。

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