【医師監修】赤ちゃんが下痢をしたらどうすればいい?原因は?病院に行くべき?

生まれたばかりの赤ちゃんは、普段からゆるゆるのうんちです。

下痢かどうかはどう見分けたらいいのでしょうか。

また、赤ちゃんが下痢をしている場合はどのような対処が必要なのでしょう?

ここでは、赤ちゃんの下痢の原因や病院に行く目安、家庭でのケアについて説明します。

赤ちゃんの下痢ってどういう状態?


赤ちゃんは、うんちがゆるいだけでは下痢とはいえません。

赤ちゃんのうんちは、大人に比べるとゆるいものです。

月齢が低いほどゆるゆるで、1日に何回もうんちをすることがあり、下痢なのかどうか見分けがつきにくいというママも多いでしょう。

とくに離乳食前のミルクや母乳のみの赤ちゃんのうんちは、固形になりにくいもので、ゆるいのが普通です。

赤ちゃんが離乳食を食べるようになると、少しずつうんちが固形になっていきます。

とはいえうんちが固形になる時期は、赤ちゃんによって個人差があり、1歳になってもうんちがゆるめの赤ちゃんもいるようです。

どのような状態だと下痢なのか、判断基準や見分け方をママやパパがきちんと知っておくことが大切です。

これって下痢なの?

赤ちゃんのうんちが下痢かどうかというのは、日々のうんちをチェックしているとわかります。

  • いつものうんちよりもあきらかにゆるい
  • 突然水のようなうんちになる
  • 1日のうんちの回数がいつもより多い
  • うんちのニオイがいつもと違い、腐ったようなニオイがしたり、酸っぱいようなニオイがする

上記のときは、下痢になっていると考えらます。

判断のポイントは、『いつもとは違う』という点です。

1日に4〜5回ゆるいうんちがでたとしても、いつものことなら下痢とはいえないでしょう。

あきらかにいつもよりゆるい、いつもより回数が多い、いつもとニオイが違う場合は、下痢であると考えられます。

赤ちゃんの下痢の原因4つ


赤ちゃんの下痢の原因として考えられるのは以下のようなものです。

1:ウイルスや細菌による感染症

赤ちゃんの下痢の主な原因としてまずあげられるのは、ウイルスや細菌による感染症です。

ウイルスや細菌に感染すると胃腸炎をおこすことがあり、そのため下痢になってしまいます。

赤ちゃんの下痢の原因となる主な感染症には以下のようなものがあります。

ウイルス感染症

ロタウイルス・ノロウイルス・アデノウイルスなどのウイルスに胃腸が感染することで下痢・嘔吐・発熱といった症状が現れる感染症です。

脱水症状やけいれんをおこすこともあります。

かぜ症候群

かぜのウイルスが胃腸に感染した場合も下痢をひきおこします。

鼻水、咳といったかぜの症状を伴うのが普通です。

食中毒

大腸菌・サルモネラ菌などの細菌に汚染された食物を食べることで感染するため、一般的に食中毒とよばれます。

原因菌によって症状は異なりますが、発熱や激しい腹痛、嘔吐を伴う下痢であることがほとんどです。

2:おなかの冷え

赤ちゃんの体は繊細なので、ちょっとおなかを冷やしただけで下痢になることもあるようです。

冷たいアイスクリームや冷たい飲み物は1歳になるまでは控えましょう。

1歳過ぎても、冷たいものを一度にたくさんとるのはよくありません。

おなかの冷えは下痢の原因になりますので、赤ちゃんの胃腸に負担にならない量を少しずつあげてください。

3:食べ過ぎ

機能が未熟な赤ちゃんの胃腸は、食べ過ぎただけでも下痢をおこしやすいようです。

離乳食はゆっくりと無理ない量から始めましょう。

赤ちゃんによっては食べるのが好きで、たくさん食べたがる子もいますが、食べさせる量はママがしっかりとコントロールしてあげてください。

また、食物によっては便を柔らかくする働きがあるものがあります。

  • さつまいも
  • りんご
  • みかん
  • プルーンなど

まだうんちがゆるい赤ちゃんが、上記の食品を食べすぎると、さらにうんちをゆるくしてしまうかもしれません。

しかし、便秘気味の赤ちゃんにはこれらの食品を食べさせてみるとよいでしょう。

4:食物アレルギー

食物アレルギーも、下痢の原因の一つである可能性があります。

その場合、食べた直後から2時間以内に症状が出ることがほとんどです。

症状としては、下痢以外にも、発疹や、喉の炎症をともなうことが多いでしょう。

離乳食を開始した時期は、何を食べたあとに症状が出たのか、アレルゲンを探すことが大切です。

下痢で病院に行く目安は?


赤ちゃんが下痢をしたら、どうしたらいいのでしょうか。

まずは、病院へ行くべき下痢なのかを見分けることが大切です。

心配ない下痢

うんちがゆるいだけで発熱や湿疹などの他の症状が見られず、食欲もあって元気であれば、慌てて病院へ行く必要はありません。

ミルクや母乳をあげつつ、離乳期は消化のよい刺激の少ないものを選んで食べさせ、赤ちゃんの様子をよく観察してください。

3〜4日様子を見ても、赤ちゃんの下痢が改善しなかったり悪化するようであれば、病院に行きましょう。

心配な下痢

下痢だけでなく、以下のような症状も同時に見られる場合は病院の診察を受けましょう。

  • 嘔吐
  • 発熱(38.5度以上)
  • 食欲がない
  • ぐったりしていて元気がない
  • いつになくぐずぐずして機嫌が悪い
  • 鼻水や咳がみられる
  • 顔色が悪い

下痢の色や状態が以下のような場合も、病院の診察を受けましょう。

  • 特定の食べ物を食べると下痢になる
  • 下痢の色が白っぽい
  • 血液や粘液が大量にうんちに混じっている

赤ちゃんのうんちの色は黄色っぽいものですが、下痢便の色が白や赤黒い場合はお医者さんに診てもらってください。

時々生まれたばかりの赤ちゃんが緑色のうんちをすることがあります。

これは、うんちが酸化して緑色に変化したものです。

とくに病気ということではありませんので心配いりません。

お医者さんに伝えたいこと

赤ちゃんは自分の状態を自分で説明することができません。

周りにいるママやパパが代わりに医師に以下のことをきちんと伝えましょう。

  • 下痢が始まった時期
  • 1日の下痢の回数
  • 下痢の色やニオイ
  • 下痢以外の発熱や嘔吐などの症状
  • 食欲はあるかどうか
  • 機嫌がいいのか悪いのか

下痢便のついたオムツを持っていくとウイルスや細菌の特定ができることもあるようです。

赤ちゃんの下痢、保育園は休むべき?


赤ちゃんが下痢をしているとき、保育園は休むべきかどうか悩むママも多いでしょう。

保育園によって、登園禁止の基準は違います

赤ちゃんが下痢をしているだけでも登園禁止の園もありますし、感染症でなければ預かってくれるところもあります。

保育園ごとの決まりがありますので、通っている保育園に確認してください。

感染症による下痢の場合は、園内で流行する可能性もありますので、登園は控えた方がいいでしょう。

厚生労働省のガイドライン

参考までに、厚生労働省の「2018年改訂版 保育所における感染症対策ガイドライン」では、保育所に対し、下痢症状のある乳幼児について保護者から相談を受けた場合の対応として、以下のように記されています。

登園を控えるのが望ましい場合

  • 24時間以内に複数回の水様便がある
  • 食事や水分を摂るとその刺激で下痢をする
  • 下痢と同時に体温がいつもより高い
  • 朝に、排尿がない
  • 機嫌が悪く元気がない
  • 顔色が悪くぐったりしている

上記のような症状がみられる場合は、保護者に登園を控えるように伝えることが必要ということです。

また、登園時は元気だった赤ちゃんが保育中に以下のような症状をおこした場合は、保護者への連絡が望ましいとされています。

保護者への連絡が望ましい場合

  • 食事や水分を摂るとその刺激で下痢をするとき
  • 腹痛をともなう下痢があるとき
  • 水様便が複数回みられるとき

さらに、赤ちゃんが登園後、次のような症状をみせた場合は、至急受診することが必要と指導されています。

至急受診が必要と考えられる場合

  • 元気がなく、ぐったりしているとき
  • 下痢の他に、機嫌が悪い、食欲がない、発熱がある、嘔吐する、腹痛があるなどの諸症状がみられるとき
  • 脱水症状がみられるとき

脱水症状については以下の症状に注意しましょう。

  • 下痢と一緒に嘔吐
  • 水分が摂れない
  • 唇や舌が乾いている
  • 尿が半日以上でない
  • 尿の量が少なく、色が濃い
  • 米のとぎ汁のような白色水様便が出る
  • 血液や粘液、黒っぽい便が出る
  • けいれんを起こす

参照:厚生労働省「2018年改訂版 保育所における感染症対策ガイドライン」

赤ちゃんが下痢をしたときのホームケア


赤ちゃんが下痢をおこしているときは、家でゆっくりと休むことが大切です。

自宅でのケアとして、以下のようなことを注意してください。

脱水症状に注意

赤ちゃんの下痢でもっとも注意が必要なのは脱水症状にならないようにすることです。

赤ちゃんは、体の機能がまだ未熟で、大人に比べて脱水症状をおこしやすいでしょう。

とくに、嘔吐をともなう下痢の場合や、下痢の回数が多い場合は脱水症を防止するためにもこまめな水分補給が必要です。

赤ちゃんが下痢のときには、常温あるいは人肌程度の以下のような水分を少しずつ与えてください。

  • 赤ちゃん用イオン飲料
  • 湯冷まし
  • ノンカフェインの赤ちゃん用のお茶

牛乳、乳酸飲料や便をゆるめるといわれている柑橘系のジュースなどは控えましょう。

ミルクや母乳は与えても大丈夫ですが、下痢が1週間以上続くようであれば、医師に相談してください。

下痢をしているときの食事

食欲があって、水分を十分に摂取できる状況であれば、食事をしても問題ありません。

離乳食初期の赤ちゃんの場合は、2〜3日離乳食の量を少なめにして様子を見ます。
離乳食中期以降なら、食欲に応じて少しずつ与えます。
ただし、食欲があっても与えすぎないように注意しましょう。

離乳食を一段階戻したり中断したりすると、かえって治りが悪くなることがあるため、現在では嘔吐がなく食欲があれば、普段の食事と同じにするように指導されています。
下痢をしているときの食事は、消化しやすく刺激の少ないものが基本です。

おかゆ・うどん・野菜スープなどおなかにやさしいものを用意してあげましょう。

下痢の間は油っぽいものや、糖分の多いもの、繊維質の多いもの、乳糖を含むもの、柑橘類、冷たいものは控えましょう。

下痢のとき控えたい食品例
バター・マーガリン・チーズ・肉・ごぼう・レンコン・海藻類・きのこ類・牛乳・ヨーグルト・プリン・ゼリー・アイスクリーム・甘いお菓子・みかん・グレープフルーツなど

二次性乳糖不耐症の予防と対処

乳幼児の場合、急性の下痢のあとで、だらだらと下痢が慢性化することがあるようです。

下痢のあと乳糖を分解する酵素が不足することが原因で、二次性乳糖不耐症とよばれます。

適量の母乳やミルクを赤ちゃんへあげるのは問題ありませんが、二次性乳糖不耐症を予防するためにも、下痢のときは乳製品を控えましょう。

二次性乳糖不耐症になってしまった場合は、乳製品を一時的に接種しないなどの対処が必要です。

赤ちゃんの下痢の状態が改善しない場合は、乳糖分解酵素剤を使った治療などが必要な場合もありますので、下痢がだらだらと続くときは小児科で診てもらいましょう。

お肌のケア

赤ちゃんのお肌は敏感で繊細です。

下痢をしているとお尻のお肌がかぶれたり、ただれたりしやすいので、以下のことに注意してあげましょう。

  • うんちをしたのがわかったら、すぐにオムツ交換しましょう。
  • お尻についたうんちをゴシゴシこするのはNGです。おしりふきを使う場合は、押さえるようにして拭いてください。
  • できればお尻はシャワーなどで優しく汚れを洗い流してあげましょう。
  • お尻を洗ったあとは、やわらかいタオルで押さえように優しく湿気をとってあげます。
  • お尻をきれいにしたあとは、ベビーオイルやワセリンを塗ってあげるとお肌を保護することができます。

二次感染の防止

感染症が原因の下痢の場合は、赤ちゃんのうんちにウイルスや細菌が排出され、それが感染源となることもあります。

家族間の感染を予防するためにも、下記のことに注意してください。

  • 汚れたオムツはビニール袋に入れて他のゴミとは別に処理してください。
  • 汚れたお尻をシャワーで流すのはかまいませんが、他の人も入る浴槽は使わないようにしましょう。
  • 赤ちゃんの下痢のオムツ替えをしたあとは、必ず石鹸でしっかり手を洗いましょう
  • 赤ちゃん以外にも幼児がいる家庭では、治るまで別々の部屋に。

下痢が止まったあとでも、しばらくはウイルスや細菌が排出されますので、しばらくは注意が必要です。

慌てずに落ち着いて対処しましょう


赤ちゃんのうんちは大人よりもゆるいのが普通です。

赤ちゃんのうんちがゆるかったり、下痢をしていても赤ちゃんが機嫌よく、食欲もあればあまり心配する必要はありません。

嘔吐や発熱・発疹・腹痛などをともなう場合や、うんちの色が白や赤・黒の場合は、小児科で診察を受けてください。

慌てず落ち着いて、適切なケアができるように、日頃から赤ちゃんの様子はしっかり観察しておきましょう。

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