赤ちゃんの黄昏泣き(コリック)とは?原因と対処法まとめ

「赤ちゃんは泣くのが仕事」といわれますが、赤ちゃんが1時間も2時間も泣きやまなかったら、心配になります。

でも、生後3ヶ月前後の乳児は、理由もなく泣き続けることがよくあるのです。
それが黄昏泣き(コリック)とよばれるもの。

ここでは黄昏泣きの原因や、対処法についてまとめてみました。

黄昏泣き(コリック)とは?


赤ちゃんは泣くことで自分の欲求を伝えます。

赤ちゃんが泣くのは、お腹が空いているときや、オムツがぬれている・眠たい・暑い・寒い・かゆい・熱があるときなど。
赤ちゃんにとって不快なときに、泣くことで周りの人に知らせます。

赤ちゃんの泣き方や、声の大きさ、泣く時間の長さはそれぞれに違いますが、欲求が満たされると泣きやむのが普通です。

しかし、それまで機嫌よくしていた赤ちゃんが夕方前後になると急に激しく泣き出して、なかなか泣きやんでくれないことがあります。

ミルクはさっき飲んだばかりだし、オムツもぬれていない、熱がある様子もありません。

それなのに、ママが抱っこして一生懸命にあやしても泣きやまず、顔を真っ赤にして、叫ぶようにに泣き続けます。

赤ちゃんのこのような夕方ごろに泣き続ける症状は、黄昏泣きとよばれるもの。
コリック、3ヶ月疝痛(せんつう)ともよぶこともあります。

黄昏泣き(コリック)の症状は?

突然、理由もなく泣き始め、なかなか泣きやまないのが黄昏泣きの特徴です。

とくに激しく泣くのは、午後遅くから夕方にかけてのことが多いようです。

泣き続ける時間は赤ちゃんによって違いますが、なかには3時間以上泣き続ける子もいます。

黄昏泣き(コリック)はいつからいつまで?

生後3ヶ月頃の赤ちゃんに、よくある症状です。

早い子の場合は、新生児である生後3週間くらいから始まることも。

その後1〜2ヶ月ほど症状は続きますが、生後4〜 5ヶ月になると自然におさまることがほとんどです。

ただし、始まる時期や継続期間は赤ちゃんによってかなり個人差があるので、上記はあくまでも目安と考えてください。

また、すべての赤ちゃんが、黄昏泣きをするわけではありません。
なかには、黄昏泣きをほとんどしない赤ちゃんもいます。

黄昏泣き(コリック)の見分け方

普通、赤ちゃんが泣くのは、不快感を表現するためです。

例えば、空腹感、オムツの不快、暑さ、かゆみ、痛みなどです。
しかし、そのような特別な原因がなく、突然泣き始めるのが黄昏泣きです。

なにか不快なことがあって泣いているのか、黄昏泣きなのかを、まずは見分けましょう。

赤ちゃんが泣いている原因があるならそれを取り除けば赤ちゃんは泣きやみます。

しかし、下記にあげるような原因が特に見当たらないのにも関わらず泣き続けるようなら、黄昏泣きである可能性が高いと思われます。

  • お腹は空いてないか?
  • オムツが汚れてないか?
  • 暑かったり、寒かったりしていないか?
  • 虫刺されやオムツかぶれなど肌の不快感はないか?
  • 風邪など引いてないか?
  • どこか怪我などしていないか?
  • お腹が張ってないか?(ゲップが出てない、便秘気味であるなど)

黄昏泣きと夜泣きの違いは?

夜泣きとは、昼間は元気で機嫌よくしていた赤ちゃんが、とくに理由もなく、夜中に急に泣き出して泣きやまないこと。

生後半年くらいから1歳半くらいの赤ちゃんに、よくある行動です。

理由がわからないにも関わらず、突然泣き出し、なにをしてもなかなか泣きやまないという点では、黄昏泣きと似ています。

しかし、泣き始めるのが、夕方ではなく夜中であることや、赤ちゃんの月齢が違います。

黄昏泣きは、新生児から生後5ヶ月くらいまでなのに対し、夜泣きは生後半年くらいの赤ちゃんから長くても2歳くらいまでの幼児にあるのです。

生後半年というと、1日中寝ていた赤ちゃんの昼夜がだんだんと定まってくる時期にあたります。

このような環境や、体の変化に対応しきれず、夜泣きがおこるのではないかという説もあるようです。

黄昏泣き(コリック)の原因は?


夕方といえば、保育園から帰ってきた上の子の世話や洗濯物の取り入れ、夕飯の支度とママにとっては忙しい時間。

そんなときに、赤ちゃんにギャン泣きされる日々が続けば、ママまで泣きたくなってしまうかもしれません。

しかし、なぜ、夕方にこのような症状がおこるのでしょうか?

医学的には、はっきりと解明されてはいないのですが、以下のようなさまざまな説があります。

お腹のガス

コリックという言葉は、3ヶ月くらいの赤ちゃんが、理由もなく夕方ごろに泣き続けることを意味する英語ですが、それ以外に疝痛(せんつう)という意味もあります。

疝痛とは、消化器系の臓器の疾患や不調によっておこる、さしこむような痛みのこと。

海外では、黄昏泣きの原因は、腸にたまったガスであるとする説もあります。

イタリアでは対処法として、赤ちゃんの肛門にカテーテルと呼ばれるチューブを押し込んで、ガス抜きするママもいるそうです。

しかし、黄昏泣きの原因がおなかにたまったガスであるとは限りません。
素人が、カテーテルを使ってガス抜きするのは危険です。

赤ちゃんのお尻の穴に傷をつけてしまうリスクもあり、事故がおこらないとも限りません。

赤ちゃんが泣く理由として、腸の不調はあるかもしれませんが、腸にたまったガスではない場合もあります。

ミルクや母乳に対するアレルギーも、胃腸の不調をひきおこす要因のひとつです。

そのほか、腸が未発達であることや、腸の痙攣、消化不良などと可能性はいろいろ考えられます。

ミルクを飲んだ後に泣き始め、オナラやウンチをすると泣きやむ傾向がある場合は、一度医師に相談してみるといいでしょう。

自律神経が切り替わるため

人間の体の機能は、自律神経によってコントロールされています。

心臓が動き続けているのも、汗をかくのも、食べたものが胃で消化されるのも自律神経の働きによるもの。

この自律神経には、昼間活発な交感神経と、夜になると優位になる副交感神経があり、これが交互に働くことで体の機能が保たれています。

その交感神経と副交感神経が入れ替わるタイミングが、ちょうど夕方頃にあたります。

赤ちゃんはまだその切り替えにうまく対応できず、不快感から泣くという説もあります。

日中の疲労

大人でも、朝ハツラツしているのに、仕事が終わる夕方ごろには疲れてしまうもの。
赤ちゃんだって同じです。

自分で動けないとはいえ、外の世界は、音や光、色、匂い、振動などさまざまな情報や刺激であふれていて、赤ちゃんを疲れさせることがあります。

また、大きな音や、激しい振動などは、赤ちゃんの気持ちを不安定にさせ、疲れさせるものです。

疲労がたまった状態は、ストレスで不快なもの。
それで泣いてしまうことも、ありえないとはいえないようです。

不安

夕方は暗くなり始める時間で、疲れとともに心細さを感じているのかもしれません。

また、ママが家事で忙しくなる時間帯でもあり、その慌ただしさやママのイライラを、赤ちゃんが感じ取っているとも考えられます。

黄昏泣き(コリック)の対処法は?


黄昏泣きの原因は諸説ありますが、はっきりと解明されてはいませんし、明確な定義もありません。

原因がわかればその対策も立てやすいのですが、原因がわからないためにどう対処していいかわからないというママやパパも多いことでしょう。

なにをしても泣きやまない赤ちゃんに、精神的に追い詰められるお母さんもいます。

「これで絶対に泣きやむ」という対処法は、残念ながらありません。

しかし、赤ちゃんによっては、以下のような方法で黄昏泣きが軽減する場合もあります。

黄昏泣きの対処法

赤ちゃんによって効果はそれぞれですが、赤ちゃんがご機嫌になることや、好きなことをしてみてください。

赤ちゃんによって、反応はそれぞれなので、いろいろなやり方を試して、効果のある方法を見つけましょう。

抱っこする

もっとも一般的な対処法は、抱っこです。

ゆらゆらと揺らしながら抱っこしたり、縦抱きしたり、赤ちゃんが落ち着く抱き方を試してみましょう。

ただ、抱っこしてあげてからといっても、必ずしも赤ちゃんが泣きやむとは限りません。

それでも、抱っこしてあげることで、赤ちゃんとのスキンシップを深めることは大切なことです。

ベビーマッサージをする

マッサージされると、人は落ち着くもの。
赤ちゃんも同様です。

お腹にガスがたまっている場合は、お腹を優しくマッサージしてあげましょう。

ゲップが出ない子であれば、ママの膝の上に赤ちゃんのお腹を乗せ、背中を手で優しくさすってあげるのもいいでしょう。

お散歩する

外の空気を吸うことは、赤ちゃんにとっても気分転換になります。

夕方明るい時間であれば、外にお散歩に出かけてみるのはどうでしょうか?

お散歩が好きな赤ちゃんには、効果があるようです。

車に乗せてドライブする

車に乗ると眠りにつくという赤ちゃんは、結構多いようです。

車の音と振動は、赤ちゃんを落ち着かせる効果があります。

しばらく家の近くをドライブするのも、試してみる価値がありそうです。

お風呂に入れる

お風呂が大好きな赤ちゃんに、効果的です。

お風呂に入ることでさっぱり、体が温まると眠りにつきやすくなります。

ただし、お風呂嫌いの赤ちゃんには逆効果です。

ホワイトノイズを聞かせる

ホワイトノイズと呼ばれる扇風機の音や、掃除機の音を聞かせて、赤ちゃんを落ち着かせましょう。

ラジオや赤ちゃん向けの音楽を、小さい音で流すのも効果があるようです。

おしゃぶりを使う

アメリカやヨーロッパでは、おしゃぶりを使うことでコリックが軽減されるといわれているようです。

おしゃぶりをくわえることで、安心感を感じるせいでしょうか?

ただし、おしゃぶりは、やめ時を見極めることも大切。

おしゃぶりがないと、眠れない子どもになる可能性もあります。

黄昏泣きを放置してもいいの?

毎日夕方に1時間も2時間も泣かれると、ママの方が精神的に疲れてしまうかもしれません。

しかし、泣いている赤ちゃんを放置することは、育児放棄のように感じてしまって、無理をしているママは多いのではないでしょうか?

調理中など、どうしても手が離せないときもあります。

上の子の世話をしなくてはならないこともあるはずです。

そんなとき、10〜15分の間、泣いている赤ちゃんを放置したことで罪悪感を感じる必要はありません。

しんどいときは、パパに相談することも大事です。

無理をして、ママが産後うつになったり、寝込んでしまうほうが大変ですよ。

こんな時は病院へ

黄昏泣きは、理由が見当たらないのに赤ちゃんが泣き続けることです。

しかし泣いている以外に、熱があったり、吐いたりする症状があると、病気の可能性が考えられます。
すぐに医療機関で、お医者さんの診察を受けてください。

また夕方に限らず、朝でも、昼でも、いつも抱っこすると反り返って泣きわめく場合は、自閉症である可能性も否めません。

このような場合は、一度、小児科医に相談したほうがよいでしょう。

黄昏泣き(コリック)は時間が解決してくれる


初めての子育ての場合、ママにとって赤ちゃんの世話はわからないことだらけ。

なにをしても泣きやまない赤ちゃんに、ママの方が精神的に追い詰められることもあるかもしれません。

そんなときは、ご主人や、ご両親など、まずは周りの身近な人に相談しましょう。
ママが倒れてしまっては元も子もありません。

黄昏泣きが始まる頃は、産後うつになりやすい時期でもあります。
赤ちゃんが泣きやまないからといって、自分を責めるのはやめましょう。

黄昏泣きは、原因不明であり、赤ちゃんが泣くのはママのせいではありません。

また、黄昏泣きは日本人に独特の症状ではなく、世界共通。
世界中の国のママが黄昏泣きに悩まされているのです。

でも、黄昏泣きは、ときがたてば自然におさまるものです。
渦中にいるときは、終わりが見えない毎日に不安になってしまうかもしれません。

でも、必ずおさまるときがきますので、ママ自身もストレスをためないようにしてくださいね。