赤ちゃんの便秘の原因は?綿棒浣腸はしていいの?目安と対処法まとめ

消化器官が未発達な赤ちゃんの排便ペースは、個人差が大きいものです。

毎日数回うんちが出るという赤ちゃんから、2〜3日に1回という赤ちゃんまで排便ペースはさまざまでしょう。

赤ちゃんでも便秘になるというのをご存じでしたか?

ここでは赤ちゃんの便秘の原因や対処法、家庭でできるケアについてをまとめました。

赤ちゃんも便秘になるの?


まだ小さな赤ちゃんでも下痢になることもあれば、便秘になることもあります。

大人の場合は、毎日1回の排便が健康とされ、2〜3日排便がなければ便秘と考えられます。

いっぽう赤ちゃんの場合は、排便周期の個人差が大きく、「〇日、でなければ便秘」と一概には言えません。

やわらかいうんちが1日2回出るのが普通の赤ちゃんもいれば、1日おきに1回程度の赤ちゃんもいます。

なかには3日に1回、4日に1回という赤ちゃんもいるでしょう。

うんちが適度にやわらかく赤ちゃんの機嫌もよくて、食欲があれば、便秘の心配はないでしょう。

では、どんな場合を便秘というのでしょうか?

便秘のときの赤ちゃんはどんな症状?

赤ちゃんの便秘は、何日うんちがでていないかだけでは判断できません。

以下のような症状がある場合に便秘の可能性が考えられます。

  • うんちの回数がいつもより少ない
  • 排便の周期がいつもより長い
  • うんちをするときに苦しそうにする
  • 食欲がない
  • 機嫌が悪い状態が続く
  • 下腹部を押すといつもより硬く張っている感じがする
  • うんちが少ない
  • うんちが硬い
  • ミルクや離乳食を吐いてしまう
  • 4日以上うんちがでない
  • おならの匂いがきつい

上記のような症状がある場合は、早めに対処しましょう。

参考:公益財団法人母子衛生研究会「便秘編」

病院に行く目安は?

病院に行くときのの判断基準は、赤ちゃんの機嫌をみて決めます。

赤ちゃんが機嫌よく、食事もとれているようであれば、自宅でケアをしながら様子をみましょう。

病院に行く目安は、下記のような症状がみられる場合です。

  • 機嫌が悪い
  • ずっとぐずっている、泣き止まない
  • 血便が見られる
  • おなかがパンパンに張っている
  • 排便のときに泣く
  • 嘔吐がある
  • 5日以上うんちがでていない

上記以外でも、いつもと様子が違うと感じたら、受診しましょう。

病院では、いつからうんちがでていないかうんちの回数や状態その他の症状を伝えます。

おむつについたうんちがあれば、医師に見てもらうといいでしょう。
参照:日本小児科学会「こどもの救急」

赤ちゃんの便秘の原因は?


ミルクや離乳食しかとっていない赤ちゃんが便秘になるのは、どのような原因があるのでしょうか?

赤ちゃんの便秘防止や改善のためにも、便秘の原因を知っておきましょう。

水分不足

大人でも水分不足は便秘の原因となりますが、それは赤ちゃんにとっても同じです。

赤ちゃんは喉が渇いても、それを伝えられません。

暑い日に汗を大量にかいたり、冷暖房がきついところに長時間いた場合など、ちょっとしたことでも水分不足になりやすいので、周りの大人が十分に気をつけましょう。

母乳不足

赤ちゃんが便秘になる原因として、母乳が足りていないことも考えられます。

粉ミルクの場合は飲んだ量が目に見えてわかるのですが、母乳の場合はわかりにくいものです。

母乳だけで育てている場合、実は授乳量が不足している可能性もあるでしょう。

  • おしっこの回数が少ない
  • 体重が増えない(あるいは減っている)
  • なかなか飲むのをやめない
  • 飲んだあと泣く

このような場合は、母乳の量が不足しているサインといえます。

授乳量が少なければ、うんちの量も少なくなり、結果便秘になりがちになるのです。

母乳が足りないと思われる場合は、ママの食生活を見直したり、粉ミルクで補うようにしましょう。

排便機能が未発達

赤ちゃんの体の機能は、成長とともに少しずつ発達するものです。

生れたばかりのころは、腸の働きや排便機能も未発達なため、うまくうんちを出せないこともあります。

肛門の筋肉を使っていきむことも、最初は上手にできません。

体の成長とともに、上手にうんちができるようになりますが、1歳を過ぎても便秘が解消しない場合は、小児科の医師に相談してみるといいでしょう。

離乳食はじめの一時的な症状

離乳食が原因で、便秘になることもあります。

離乳食を開始したことで腸内環境が変化したり、母乳やミルクを飲む量が減って一時的な水分不足となっているなどの理由が考えられます。

だからといって、離乳食をを中断する必要はありません。

水分をしっかり補給し、月齢に合わせてうんちの原料となる食材をしっかりと食べさせることで、便秘の症状は改善していきます。

環境の変化などのストレス

大人がストレスで便秘や下痢になることがあるように、赤ちゃんもストレスで便秘になります。

大人であれば、仕事や人間関係がストレスに繋がりやすいですが、赤ちゃんの場合はもっと些細なことでストレスを感じていることがあるのです。

里帰りや旅行などで生活のリズムが乱れたり引っ越し急な気温の変化洋服のチクチクや騒音もストレスの原因になります。

どんなストレスがかかっているのかを赤ちゃんに聞くことは難しいですが、生活のリズムを整えて、できるだけ外的な刺激(強い光や音・匂い・ホコリなど)を排除しましょう。

先天性の病気の場合

生まれながらに腸の異常があって、便秘をおこしているケースもあります。

赤ちゃんの便秘をひきおこす病気には、鎖肛ヒルシュスプルング病があります。

いずれも手術が必要になるシリアスな病気です。

参照:日本小児栄養消化器肝臓学会「こどもの便秘」

鎖肛

生まれつき肛門が奇形であるために、うんちがうまくでない病気を鎖肛といいます。

肛門がきちんと開いていなかったり、穴があるべきではない場所に穴があいていたり、肛門の位置がずれていたりなど症状はさまざまです。

多くは生後すぐに診断され、手術による治療をおこないます。
参照:日本小児外科学会「鎖肛」

ヒルシュスプルング病

腸の働きを制御しているのは、腸の神経節細胞ですが、ヒルシュスプルング病は、腸の神経節細胞が生まれつきないという病気です。

そのため便秘になりやすく、重症の場合は腸閉塞をおこすこともあります。

新生児期や乳児期に発見されることがほとんどですが、症状が軽い場合は1歳過ぎてから診断されることもあります。
参照:日本小児外科学会「ヒルシュスプルング病」

赤ちゃんの便秘の解消法、自宅でできるケアは?


赤ちゃんの便秘は、自宅でのケアで、かなり改善できます。

ここでは、便秘解消のためにママが自宅でできるケアを紹介します。

しっかり水分補給をする

水分が慢性的に不足していると、便秘になりやすいので、まずは水分補給をしっかりしてください。

寝起きや、元気に遊んだあと、お出かけから帰ってきたとき、お風呂上がりなどにはかならず水分をとりましょう。

上記以外でもたくさん汗をかいたあとや、唇がいつもより乾いているなと感じたとき、熱が出ているときには、いつも以上に気をつけて水分補給をしてください。

赤ちゃんの水分補給に適しているのは、白湯や赤ちゃん用のお茶です。

一度に多く飲むよりも、こまめに何回も飲むのが効果的ですよ。

果汁やヨーグルトなど便通によいものを食べさせる

離乳食開始後の赤ちゃんであれば、果汁やヨーグルトを与えてみましょう。

果汁でオススメなのは、みかんなどの柑橘類やりんご、プルーンなどです。

水で3倍程度にうすめてから飲ませてください。
1回の量は、10〜20mlでよいでしょう。

果汁に含まれる果糖には、便をやわらかくする作用があるため、便秘改善に最適です。

ヨーグルトに含まれる乳酸菌には、腸内環境を整える効果があるので、朝食やおやつに取り入れるのもよいでしょう。

離乳食ですでに野菜を食べはじめている赤ちゃんの場合は、食物繊維が多い食材がオススメです。

さつまいも、かぼちゃなどをすりつぶしたり、やわらかく煮て離乳食のメニューに加えましょう。

おなかのマッサージで外から刺激を与える

十分に水分を補給して、便通によいものを食べさせたら、外から優しく刺激を与えてみましょう。

手のひらで時計回りに、おなか全体に円を描くようにマッサージしていきます。

あくまでも優しく、おなかが少しだけへこむくらいの力で十分です。

まだねんねの赤ちゃんは、足の前後運動をするだけも、おなかに刺激を与えられます。

仰向けに寝かせた姿勢で、両足の足首辺りをつかみ、左右交互に曲げたり伸ばしたりしてみましょう。

腹ばいで上半身を起こす姿勢も腹筋を刺激するので、寝返りを打ち始めたら腹ばいの姿勢をとらせてみるのもいいでしょう。
参照:公益財団法人母子衛生研究会「便秘編」

綿棒浣腸で肛門に刺激を

浣腸といっても、浣腸剤を使うわけではありません。

綿棒浣腸は、綿棒で赤ちゃんの肛門周りを刺激することで、排便を促します。

やり方は簡単です。

  1. 綿棒の先にワセリンベビーオイルをつけけます。
  2. 赤ちゃんの肛門に綿棒の先を1センチ程度挿入してください。
  3. 綿棒を10秒くらい優しくクルクルと回してから、そっと抜きだしましょう。
  4. 上記を1日1〜数回、肛門を傷つけないようにくり返します。

赤ちゃんはまだ、上手にいきむことができないため、便秘になることもあります。

綿棒で肛門を刺激することで、肛門に力を入れることを覚えて、スムーズに排泄できるようになるのです。

大人が浣腸剤を使いすぎると癖になると言われることから、赤ちゃんの綿棒浣腸をためらうママもいるようですが、その心配はありません。

綿棒浣腸の目的は、肛門の筋肉を刺激して、自分できちんといきめるようになることです。

参照:日本小児栄養消化器肝臓学会「こどもの便秘」

糖類下剤で腸の内側からアプローチ

軽い便秘の場合は、上記の4つの方法で、かなり改善されるはずです。

それでも便秘が改善されない場合は、腸に優しい糖類下剤を試してみましょう。

赤ちゃんの便秘解消に使用されるものには、マルツエキスラクツロースなどがあります。

マルツエキスは麦芽糖、ラクツロースはオリゴ糖が主成分となっている糖類下剤です。

糖類には、うんちに含まれる水分を増やして、便をやわらかくする働きがあります。

マルツエキスは薬局で市販されていますので、気軽に使いやすいのですが、ご使用の注意点をよく読んで、赤ちゃんの月齢に合わせた量を飲ませてください。

それでもダメなら病院へ

上記のすべてをおこなっても便秘が続くようなら、一度小児科で相談しましょう。

医師の判断で、下剤が処方されることもあります。

また、何日も便秘が続き、うんちが硬くなった場合は、浣腸剤を使って便を出す方がいい場合もあります。

いずれにしても自己判断せずに、医師に相談するほうがよいでしょう。

赤ちゃんの便秘は成長とともに少なくなる

まだまだ体の機能が未熟な赤ちゃんは、ちょっとした環境の変化や外からの刺激で便秘や下痢になりがちです。

ですが、消化排泄機能が発達すれば、便秘が改善して毎日うんちが出るようになるでしょう。

ときにはなんらかの病気が原因であったり、食事の内容や生活習慣が原因で便秘をおこすこともあります。

そんなときは、早めの対処で便秘の悪化を防ぎましょう

赤ちゃんのうんちは、赤ちゃんの健康状態について、たくさんのことを教えてくれます

ママやパパが、いつもしっかりみてあげることが、赤ちゃんの健康管理につながるでしょう。