赤ちゃんが吐いたら?嘔吐の原因は?代表的な病気は?

赤ちゃんは胃が未発達のため、ミルクを吐くことがよくありますが、嘔吐の原因はそれだけではありません。

なかには、危険な病気が原因の嘔吐もあるのです。

ここでは、嘔吐の原因になる病気や、病院へ行くタイミング赤ちゃんが吐いた時の対処についてまとめてみました。

離乳期前の赤ちゃんの嘔吐


生後5〜6ヶ月までの小さい赤ちゃんは、よくミルクを吐くものです。

ミルクを飲んだ後に、口からダラダラとミルクが垂れていたり、ゲボッと吐いたりするのはどんな赤ちゃんにも見られます。

月齢の低い赤ちゃんは、胃の入り口の筋肉がまだ未発達。

飲んだものが、胃から食道に逆流をおこしやすくなっています。
ミルクの飲み過ぎや、ちょっとした刺激でミルクが逆流してしまうのが、嘔吐の原因です。

赤ちゃんが嘔吐すると、新米ママやパパは心配しがちですが、吐いた後にケロリとしていて、体重が順調に増えているなら心配はありません。

ほとんどの場合は成長とともに、胃腸の機能が整い、嘔吐する回数は減っていくものです。

しかしなかには、以下のような病気の可能性を、疑われる嘔吐もあります。

嘔吐物の色が白以外のとき

ミルクの飲みすぎや、胃への圧迫で嘔吐した場合、嘔吐したものはミルク色です。

嘔吐したものが、黄色(あるいは緑色っぽい)場合は、嘔吐したものに胆汁が混じっていると考えられます。

生まれたばかりの赤ちゃんの場合、先天性の腸の疾患が疑われ、迅速な対応が必要ですので、すぐに医師の診断を受けてください。

嘔吐したものが赤っぽい、あるいは黒っぽい場合は、胃から出血している可能性があります。
この場合もすぐに病院に向かいましょう。

嘔吐の回数や量が極端に多い

ミルクの飲みすぎや、胃への圧迫で嘔吐した場合、嘔吐する量は飲んだものの一部であることがほとんどで、毎回飲んだ後に吐くわけではありません。

  • 飲んですぐ毎回必ず吐く
  • 飲んだ量をほとんど全部吐いてしまう
  • 噴水のように勢いよく嘔吐する

このような場合は、医師に相談した方がよいでしょう。

まれに、肥厚性幽門狭窄症(ひこうせいゆうもんきょうさくしょう)の場合もあります。

肥厚性幽門狭窄症とは、幽門筋(ゆうもんきん)という胃の出口にある筋肉が厚くなり、飲んだミルクが腸に流れていかず、逆流してしまう病気です。

肥厚性幽門狭窄症が見られるのは、ほとんどの場合、生後2〜3週から3ヶ月の間であるといわれます。

体重が増えず、赤ちゃんがぐったりしている

赤ちゃんの嘔吐が一時的で問題ないものなのかどうか、なんらかの病気が潜んでいるのかの大きな目安になるのが体重の増加です。

体重が増加しない、あるいは減少している場合は、なんらかの疾患である可能性があります。

病気による嘔吐の場合は、ほとんどの赤ちゃんはぐったりしていたり、ぐずったり、顔色が悪くなったりします。

普段から赤ちゃんの様子を観察して、いつもと違う場合には、担当のお医者さんに相談するようにしましょう。

離乳期の赤ちゃんの嘔吐


生後5〜6ヶ月以降の離乳期にもなると、飲み過ぎやちょっとした刺激で、ミルクを戻す回数も減ってきます。

赤ちゃんの胃の容量も増え、胃と食道のつなぎ目にある、弁のような働きをする噴門部が成長とともに発達するためです。

その反面、お母さんからもらった免疫が切れる時期であり、感染症にかかる赤ちゃんは増えてきます。

そのため、ウイルス感染が原因でおこる嘔吐が、増えてきます。

離乳食を食べ始めた頃には、アレルギーによる嘔吐の可能性もあります。

また、はいはいし始め、動けるようになると、いろいろなものを手にとって口に入れます。

洗剤や、化粧品、薬類などは、赤ちゃんの手の届かないところに置きましょう。

これらを誤飲することで、嘔吐がおこることがあります。

万が一にも、赤ちゃんが誤飲した痕跡を発見したら、すぐに医療機関で診察を受けてください。

離乳期の嘔吐の原因となる疾患

生後5〜6ヶ月から1歳の赤ちゃんにおいて、嘔吐の原因となる代表的な疾患を詳しくみてみましょう。

ウイルス性胃腸炎

生後5〜6ヶ月以降によくみられるのが、ウイルス性の胃腸炎による嘔吐です。

ウイルスが胃腸に侵入し感染することが原因で、嘔吐とともに下痢や発熱をともないます。

代表的なウイルスは、ロタウイルスやノロウイルスなどです。

ロタウイルス

ロタウイルスは、5歳になるまでの多くの子どもがかかるといわれています。

冬から春にかけてがもっとも流行る季節です。

嘔吐とともに激しい白濁した水状の下痢がみられます。

赤ちゃんの場合、嘔吐と下痢による脱水症状をおこしやすいので注意が必要です。

ノロウイルス

冬に流行することが多いのがノロウイルスです。

嘔吐とともに、下痢の症状がみられます。

吐いたものから家族や周りの人に感染しますので、十分に注意して処理し、よく手を洗ってください。

髄膜炎(ずいまくえん)

髄膜炎とは、髄膜(脳や脊髄をおおう膜)が細菌あるいはウイルスに感染して炎症をおこす疾患です。

発熱、頭痛、嘔吐が特徴的な症状です。

  • 頭痛がひどい
  • 水を飲んでも嘔吐する
  • ぼんやりして呼んでも返事をしない
  • 首を前に倒すと背中に痛みを感じる

上記の症状があるときは、髄膜炎の可能性があります。

風邪に似た症状のため、発見が遅れることもありますが、重症化すると危険ですので、必ず医師の診断を受けてください。

頭部を殴打したとき

頭を強く打ち、とくに外傷が見当たらないときでも、頭蓋内出血をおこすことがあります。

打った直後から翌日にかけて、繰り返し吐くときは要注意です。

大至急、脳外科の診察を受けてください。

腸閉塞(ちょうへいそく)

腸の一部が、閉鎖してしまうことでおこる病気です。

嘔吐、便秘、お腹の張り、腹痛などが典型的な症状です。

腸閉塞をおこす原因は先天性のもの、後天性のものさまざまですが、すぐに手術が必要なケースもありますので、疑わしい場合はすぐに病院で診てもらいましょう。

腸重積(ちょうじゅうせき)

腸管の一部が腸管に入り込んで重なる疾患で、乳幼児に多くみられます。

主な症状は、腹痛、吐き気、血便です。

赤ちゃんの場合は、10〜30分ごとに、火がついたように泣き出すことがあります。

対応が遅れると命にも関わるため、早めに病院で診てもらうことが大切です。

気管支炎や喘息

気管支炎や喘息が、直接嘔吐の原因となるわけではありません。

とはいえ、咳込みがひどいと、赤ちゃんはその刺激で嘔吐しやすくなります。

食物性のアレルギー反応

離乳食を食べ始めるようになって、食物性のアレルギー反応により嘔吐することもあります。

赤ちゃんに多いアレルギーの原因は、卵、牛乳、小麦などです。

アレルギー反応の場合、は下記のような症状がでます。

  • アレルゲンを摂取した直後に、皮膚に赤いポツポツが出る
  • 喉がイガイガして吐く
  • 咳が出て全身が赤くなる

病院に行くタイミングは?


赤ちゃんが嘔吐しても、一回だけの嘔吐で、嘔吐したあと元気で過ごしているようなら少し様子をみます。

いつもとは様子が違っていたり、下記に述べるような症状がみられる場合は、医師の診察を受けるようにしましょう。

病院に行く目安になる症状

  • 1日に何度も吐く
  • 食べるたび、飲むたびに吐く
  • 噴水のように吐く
  • 大量に吐く
  • 嘔吐だけなく下痢がある
  • 嘔吐だけでなく熱がある
  • おしっこを6時間以上していない
  • いつものように遊ばずぐったりしている

上記のような場合は、なんらかの疾患が疑われますので、病院での受診をお勧めします。

また、下記のような場合は、緊急を要することがあります。夜間でもすぐに病院に向かうべきです。

  • 嘔吐したものが黄色(あるいは緑色)である
  • 嘔吐したものに血が混じっている
  • お腹がパンパンに張っている
  • 明らかに有害物(シャンプーや、洗剤や、薬品など)を摂取したと思われるとき
  • 嘔吐とともに血便がある
  • 嘔吐する24時間以内に頭を強く打っている
  • 吐いたあとぐったりとして意識が朦朧としている
  • 激しく泣いたり、やんだりを繰り返す

医師に伝えるべきこと

赤ちゃんは言葉を話せないので、赤ちゃんの症状は、ママやパパなど周りの人が、しっかりとお医者さんに伝えなければなりません。

病院に行ってから慌てないように、以下の点についてきちんと伝えられるように、準備しておきましょう。

  • 嘔吐が始まったのはいつからか
  • 嘔吐の回数
  • 嘔吐の量
  • 吐いたものの色や匂いなど
  • 嘔吐以外の症状はあるか、あるならどんな症状か

赤ちゃんが嘔吐したときの対処


赤ちゃんが突然、嘔吐すると、どうしていいかわからずオロオロするママもいるかもしれません。

まずは、一旦落ち着きましょう。

最初にすることは、赤ちゃんの顔を横に向けること。

これは、吐いたもので喉を詰まらせないようにするためです。

なにを嘔吐したのか、色やにおいをチェックしてください。

血が混じっているときや、内容物が黄色や緑色のケースは、すぐに病院へ向かいましょう。

そうでなければ「嘔吐以外に熱や下痢の症状はないか」「顔色や機嫌はいつもと違うかどうか」など、先に紹介した『病院に行く目安になる症状』をチェックしましょう。

当てはまるようなら、病院で受診してください。

そうでなければ少し様子をみましょう。

吐いたあとは、少し胃を休ませます。

嘔吐のあとは、すぐに何かを飲ませると、吐いてしまうこともあるので、30分から1時間たってから、少しずつ水分を飲ませてください。

病院を受診した場合は、医師の指示にしたがって治療を進めることになります。

嘔吐の原因によって、治療方法は変わります。

赤ちゃんが嘔吐した後の家庭でのケア

嘔吐以外に、とくに気になる症状がない場合は、自宅で様子をみながらケアしましょう。

嘔吐の後、30分から1時間はお腹を休ませるために、飲んだり食べたりは控えます。

1時間以上嘔吐がなかったら、少しずつ水分を飲ませましょう。

ジュースやお茶などではなく、湯冷ましがよいでしょう。
赤ちゃん用のイオン飲料があれば、それを飲ませてください。

最初はスプーンひと匙から始めましょう。
5〜10分様子を見て、吐かないようなら、1回30〜 40mlずつ、時間をあけて飲ませます。

水分をとっても吐かず、何か食べたそうであれば、おかゆやうどんなどを少し食べさせてみましょう。

食べたがらない場合は、無理に食べさせる必要はありません。

翌日になっても、まだ吐き気が続いているようであれば、受診した方がよいかもしれません。
吐き気が収まり食欲が少しずつ戻っているようなら、胃に優しいものを少しずつ食べさせるようにしましょう。

脱水症状に注意する

赤ちゃんが嘔吐した後に、もっとも気をつけたいことは脱水症状にならないようにすること。

とくに下痢をともなう嘔吐の場合は、脱水症状を起こしやすいので、要注意。

こまめに少量ずつ、時間をあけて水分補給をしましょう。

ただし嘔吐後に以下のような症状が見られる場合は、すでに脱水症状をおこしていると思われます。

  • こまめに少量ずつ、時間をあけて水分補給しているのにも関わらず、吐き続ける
  • 6時間以上おしっこが出ていない
  • 口や目が乾いている
  • 汗が全然でない
  • 脈や呼吸の乱れ
  • けいれんをおこしている

お医者さんに診てもらってください。

嘔吐があったら、ママ・パパは落ち着いて様子をみましょう


胃が未発達な赤ちゃんが、飲み過ぎや、食べ過ぎ、ちょっとした腹部への刺激で嘔吐することはよくあります

しかし、病気が潜んでいるケースもありますので油断は禁物です。

赤ちゃんが嘔吐した場合、嘔吐以外に何か気になる症状はないかどうか、いつもと違う様子はないかどうか、ママや周りの人がしっかり気をつけてあげることが大切です。

なんらかの疾患が疑われる場合は、医療機関で診てもらいましょう。
なかには重篤な病気もあります。

嘔吐以外に、とくに問題が見られない場合でも、その後の自宅でのケアは大切です。

赤ちゃんの嘔吐は、脱水症状をひきおこすきっかけにもなりかねないからです。

だからといって、大量の水分を一気に飲ませるのは逆効果。
赤ちゃんの胃の回復をサポートするためにも、少量ずつ、何回にも分けて水分補給してあげましょう。

赤ちゃんは、自分の不調を言葉で説明することができません。

赤ちゃんの様子がいつも違うかどうかは、日頃から赤ちゃんの様子を見てきたママやパパだからこそわかることです。

赤ちゃんの様子を日頃からチェックし、いざというときに慌てないで対処できるようになりましょう。

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