赤ちゃんの肺炎球菌ワクチンの予防接種はいつ受ける?回数は?副反応は?

肺炎球菌に感染すると、年齢が低い赤ちゃんほど重症の合併症をおこす可能性が高いといわれます。

肺炎球菌には多くの種類があり、感染すると抗菌剤の効かない種類もあるため、予防が大切です。

「予防接種の副反応が心配」
「そもそも肺炎球菌ってそんな危ない病気なの?」

など、ママたちの疑問について調べました。

ここでは、肺炎球菌ワクチンのスケジュールや、接種回数、副反応について解説しましょう。

肺炎球菌とは?

肺炎球菌は、肺炎球菌感染症をひきおこす細菌です。

肺炎球菌感染症は、免疫機能が未発達な5歳未満の子どもや、免疫力が低下している高齢者がかかりやすい病気です。

発症した場合は、細菌性髄膜炎や菌血症、肺炎、中耳炎などの合併症をひきおこすこともあるので、早期発見が重要です。

しかしほとんどの子どもが5歳未満で感染するにもかかわらず、症状がない場合や風邪と似ているため、気づかずに菌を保有したまま日常生活を過ごしているケースも多くみられます。

0歳児ほどリスクが高いといわれているため、生後2ヶ月からの予防接種が推奨されています。

参考:厚生労働省「肺炎球菌感染症(小児)」
参考:厚生労働省「小児用肺炎球菌ワクチンの切替えに関するQ&A」

細菌性髄膜炎

細菌性髄膜炎とは、細菌が髄膜(脳、脊髄をおおう膜)に侵入して炎症をおこす疾患です。

細菌性髄膜炎の起こす細菌にはさまざまなものがありますが、肺炎球菌が原因であることが多いといわれています。

肺炎球菌感染症のなかでも深刻な合併症で、主な症状は、発熱、咳、頭痛、嘔吐などです。

小さい子どもほど発症しやすいうえに、治療が難しく重症化すると2%の子どもが亡くなり、10%程度の子どもに難聴や四肢麻痺、発達障害、てんかんなどの後遺症が残る可能性があります。

発症のリスクは0歳児においてもっとも高いので、早めに予防接種をうけておきましょう。
参照:東京都感染症情報センター
参照:厚生労働省「肺炎球菌感染症(小児)」

菌血症

普通は無菌状態であるはずの血液中に、細菌が認められる状態です。

放置しておくと、血液を通して、体のさまざまな部分に細菌が運ばれ、重い病気をひきおこす原因となります。
参照:ふかざわ小児科「子供の発熱と菌血症」

敗血症や中耳炎、肺炎の原因にも

肺炎球菌による合併症には、細菌性髄膜炎、菌血症以外にも、敗血症や中耳炎、肺炎などがあります。

このように肺炎球菌は、体内のいろいろな部分に入り込み、さまざまな感染症の原因となる病原体なのです。
参照:厚生労働省「肺炎球菌感染症(小児)」

小児用肺炎球菌ワクチンについて

小児用肺炎球菌ワクチンは、乳幼児の肺炎球菌感炎症を予防するための不活化ワクチンです。

従来使用されてきた「プレベナー7」に代わって、平成25年11月1日より「プレベナー13(沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン)」が定期接種として使用されています。

肺炎球菌には90種類以上の種類がありますが、「プレベナー13」には、とくに重症化しやすい13種類の肺炎球菌の成分が含まれています。

従来の「プレベナー7」は、7種類の肺炎球菌に対応していましたが、それに新たに6種類を加えたものなので、さらなる予防効果が期待できるでしょう。

定期接種の対象期間は決められているので、忘れずに受けるようにしてください。

定期接種の対象者

小児用肺炎球菌ワクチンは定期接種なので、無料で受けることができます。

定期接種の対象者は、生後2ヶ月から5歳の誕生日をむかえるまでの子どもです。

5歳の誕生日を迎えた日から6歳の誕生日をむかえる前日までの1年間については、任意接種(接種料金は自費となります)として受けられます。

6歳の誕生日をすぎると接種できません。

推奨されるスケジュールと接種回数

小児用肺炎球菌ワクチンの接種回数は、初回接種が3回、追加接種が1回の計4回おこなうのが標準です。

接種の間隔については、初回接種は27日以上の間隔をおき、追加接種は生後12ヶ月後以降で初回接種終了後60日以上の間隔をおくこととされています。

1歳以降に追加接種を受けることで、その後の効果が長続きするので、追加接種も忘れずに受けてください。

初回接種の1回目としては生後 2ヶ月でおこなうことが推奨されてるので、推奨されるスケジュールは以下のようになります。

    推奨されるスケジュール

  • 生後 2ヶ月:初回接種の1回目
  • 生後 3ヶ月:初回接種の2回目
  • 生後 4ヶ月:初回接種の3回目
  • 生後12〜15ヶ月:追加接種1回

参照:日本小児科学会「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」

推奨される同時接種

推奨される同時接種と、スケジュールは以下のようになります。

  • 生後2ヶ月:ロタウイルス・ヒブ・B型肝炎・小児用肺炎球菌の1回目を同時接種
  • 生後3ヶ月:ロタウイルス・ヒブ・B型肝炎・小児用肺炎球菌の2回目・四種混合の初回接種1回目
  • 生後4ヶ月:ロタウイルス・ヒブ・小児用肺炎球菌の3回目・四種混合の初回接種2回目
  • 生後12〜15ヶ月:ヒブ・小児用肺炎球菌・四種混合ワクチンの追加接種を接種

0歳から2歳にかけては、受けるべき予防接種は10種類以上もあります。

1種類につき数回の複数接種が推奨されているものもあり、単独で受けるとなるとかなりの回数になり、定期接種期間内に受けられないことも。

効率的にスケジュールをこなすためにも、同時接種がオススメです。
参照:日本小児科学会「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」



初回接種開始時期によって変わる接種回数

小児用肺炎球菌ワクチンについては、初回接種3回、追加接種1回を推奨しています。

しかし初回接種の開始時期によって、その後の回数、スケジュールは次のように変わるので、参考にしてください。

初回の接種開始が生後2ヶ月から7ヶ月を迎えるまで:合計4回

0歳の間に初回接種を3回受けます(27日の間隔をあけることが必要です)。
初回接種終了後60日以上の間隔をあけて、生後12ヶ月以降で追加接種を1回受けます。

※もっとも推奨される回数です。

初回の接種開始が生後7ヶ月から12ヶ月を迎えるまで:合計3回

生後12ヶ月までに初回接種2回しか受けられなかった場合(27日の間隔をあけることが必要です)、初回接種終了後60日以上の間隔をあけて、生後12ヶ月以降で追加接種を1回受けましょう。

初回の接種開始が生後12ヶ月から24ヶ月を迎えるまで:合計2回

初回の接種開始が生後12ヶ月を過ぎた場合、60日以上の間隔をあけて2回接種します。

初回の接種開始が生後24ヶ月から60ヶ月を迎えるまで:合計1回

初回の接種開始が生後24ヶ月を過ぎていた場合は、1回のみの接種になります。

予防接種を受けられないケース

予防接種は、体調のよいときに受けるのが基本です。
次のようなときは、肺炎球菌ワクチンの予防接種を受けることはできません。

  • 発熱している(37.5度以上)場合
  • 下痢や嘔吐などをともなう急性疾患にかかっている場合
  • 肺炎球菌ワクチンに含まれる成分で、強いアレルギー反応(アナフィラキシーショック)をおこしたことがある場合
  • 医師により不適当と判断された場合

下記のような場合は、接種してもいいかどうか医療機関に相談してください。

  • 過去、ほかの予防接種で熱を出したり、アレルギー反応を起こしたことがある
  • 免疫機能に異常がある疾患がある
  • 肝臓疾患、腎臓疾患、血液疾患などの疾患がある

参考:財団法人予防接種リサーチセンター「予防接種ガイドライン」

小児用肺炎球菌ワクチンの副反応

ワクチンの接種後にあらわれる、免疫を得る以外の反応を副反応(副作用)といいます。

小児用肺炎球菌ワクチンの副反応と、接種後の注意ポイントは以下のとおりです。

主な副反応

小児用肺炎球菌ワクチンの副反応には、以下のようなものがあげられます。

これらの症状は数日間で改善するのが普通です。

長期間にわたりこれらの症状が続いた場合、様子がおかしいと感じたら、医師に相談しましょう。

  • 注射部位が赤くなったり、腫れたりする
  • 注射部位に鈍い痛みを感じる
  • 発熱
  • うとうとする状態が続く
  • 不機嫌
  • 睡眠が不安定になる
  • 食欲がなくなる

10%以下の頻度でみられる副反応は、以下のとおりです。

  • 注射部位が硬くなる
  • じんましんや発疹
  • 鼻や喉の炎症
  • 下痢

きわめてまれに、以下のような副反応をおこすこともあります。

  • アナフィラキシー
  • けいれん
  • 血小板減少性紫斑病等

参考:厚生労働省「小児用肺炎球菌ワクチンの切替えに関すQ&A」

接種後に注意したいこと

小児用肺炎球菌ワクチンを接種したあとには、以下のことに注意してください。

  1. 30分は、安静にして様子をみる
    (万一のために、近くでの待機が好ましい)
  2. 接種当日は接種前・後ともに、はげしい運動をさせない
  3. 接種当日の入浴はできますが、接種した部分はこすらない
  4. 接種後に副反応が出ることがあるので、接種後は赤ちゃんの健康状態をよく観察する

赤ちゃんをリスクから守るためにスケジュールに合わせた予防接種が大切!

肺炎球菌に感染しても必ず発症するわけではなく、とくになんの症状も現れないケースもあります。

しかし発症した場合、細菌性髄膜炎のような重い合併症をおこすことがあるので注意が必要です。

小さい子ほど発症しやすく、0歳の赤ちゃんにおいてもっとも発症のリスクが高まります。

細菌性髄膜炎は、重症になると後遺症が残ったり、最悪の場合は死亡することもある病気です。

早期発見が難しく、抗生物質が効かない種類の菌もあるので、なによりも予防が大切といえるでしょう。

大切な赤ちゃんを危険な病気から守るためにも、予防接種を忘れずに受けてくださいね。

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