ベビーサイン協会の教室は日本全国にあり、生後半年くらいから2歳くらいまでの子どもと親が通っています。
2015年に教室卒業生様98名にご協力いただき、アンケート調査を実施しました。
そのなかから、「絵本に関するアンケート」を、紹介します。
絵本に関するアンケート
「お子様は絵本(本)を読むのが好きだと思いますか?」という質問の回答結果が以下のグラフです。
なんと91%の子どもが「絵本を読むのが好きになったと思う」という結果がでました。
なぜ、ベビーサインを使って育児をすると、赤ちゃんが絵本を好きになるのでしょうか?
今回はその理由を考えてみましょう。
伝えられる喜びがあるから絵本が好き
ベビーサインを使える赤ちゃんたちは、絵本は「読んでもらうだけ」のツールではありません。
絵本の時間は受け身ではなく、ベビーサインを使って、能動的に参加できる時間なのです。
まだ話せない赤ちゃんが絵本のなかで見つけた、小さな発見を親に伝えられる嬉しさや、指さしだけでなく、描かれているものを表現できる喜びはベビーサインでしか感じることができません。
「これ、知ってるよ!」を伝えられる
絵本のなかにベビーサインで伝えられるものが出てくると、赤ちゃんは「これ、知ってるよ!」という感じで嬉々として周りの大人に伝えます。
その姿は「知っていること」を伝える楽しさを体で表現していて、見ている大人もとても嬉しくなるものです。
ベビーサインがある絵本の時間は、そんな赤ちゃんの姿をたくさん見ることができます。
次のページを予測したことを伝えられる
絵本を何度も繰り返して読むことで、次のページになにが出てくるかを赤ちゃんたちはしっかり覚えています。
ページをめくる前に、ベビーサインで次に出てくるものを教えてくれる赤ちゃんを見たら、親の気持ちとしては「うちの子は、本当にいろいろ理解していてすごいな~」と感じられるので、たくさんほめることができます。
確認作業ができる
赤ちゃんが頭で理解しているものと、似たものを絵本のなかで見つけたときに、知っているベビーサインを使って「これは〇〇かな?」と大人にたずねることができます。
赤ちゃんのなかでぼんやりとしていたものの名前や言葉の概念は、このような確認作業の繰り返しで徐々にできあがっていきます。
これが、言葉を話始めたときの語彙力につながっていきます。
周りの大人が共感してくれる
絵本の時間に限らず、赤ちゃんがベビーサインで伝えたことを、大人が受け止めて、共感することは、大きな心の栄養となり、今後のコミュニケーション能力を高めるために必要な経験になります。
伝えたことを受け止め、共感するという繰り返しが多いほど、親と子のコミュニケーションが深まり、愛着が増すのではないでしょうか。
このような体験は、最初は親子間からはじまりますが、成長をしていくと友人関係を作るのに役立つ、大切な経験となります。