【医師監修】妊婦検査のノンストレステスト(NST)はいつから?目的や費用は?

この記事の監修医師
芥川バースクリニック・院長
芥川修先生

日本産婦人科学会認定医。「安心 安全 満足」の理念のもと、自然分娩だけでなく無痛分娩や和通分娩、アロマ分娩など患者様の希望に合わせたバースプランを提案し、満足度の高いお産を目指しています。

ノンストレステスト(NST検査)は、陣痛などお産が始まる前に、赤ちゃんが出産に向けて健康であるかどうかをしるための重要な検査のひとつです。

妊娠後期にさしかかると、多くの妊婦さんが受けることになるこのNST検査について検査方法や結果の見方・かかる費用などを解説します。

妊婦検査のひとつノンストレステスト(NST)について


妊娠中は、お母さんと赤ちゃんの健康状態を調べるために、たくさんの検査(胎児のwell-being評価)を行います。

毎回の妊婦健診では、尿をとって尿血糖や尿蛋白が出ていないかどうかを調べたり、血圧を調べたりします。

また超音波エコーを使って、赤ちゃんがちゃんと成長しているかなどをみていくのです。

その検査のひとつに、ある機械をおなかにつけて赤ちゃんの様子をじっくりとチェックする「NST」と呼ばれるものがあります。
NSTはノン・ストレス・テストの略です。

ノンストレス=子宮の張り(収縮)がない穏やかな状態に赤ちゃんの心拍数を調べるための検査で、胎児心拍数モニタリングともいいます。

ノンストレステスト(NST)ってなに?どんな検査なの?


ではノンストレステストとは、一体どのような検査で、どんな流れで行うものなのでしょうか?

目的やかかる費用まで、詳しく解説していきましょう。

ノンストレステストの目的

出産はお母さんだけに限らず、赤ちゃんにとっても体力のいる大変な道のりです。

長い時間をかけて、狭い産道を通って外に出てこなければなりません。

ノンストレステストの目的は、赤ちゃんの誕生に向けて、赤ちゃん自身がこの大きな試練に耐えられる健康状態にあるかどうかを事前に検査することです。

ノンストレステストで赤ちゃんにその力が十分でないと判断されると、帝王切開となるケースもあります。

いつ頃から受けられるの?

だいたい妊娠9ヶ月ごろ(妊娠34週前後)に行われるのが、一般的だといわれています。

しかし妊娠中毒症や糖尿病だと診断されている妊婦さんや、赤ちゃんになにか異常が見られる場合には、早めにノンストレステストを行うこともあるようです。

ノンストレステストってどんな検査なの?

NSTでは、ベットに仰向けに寝るか、リクライニングチェアに座ってから、ママのおなかにベルトを2本巻きます。

ひとつは赤ちゃんの心拍を、もうひとつは子宮の収縮状態を記録する器具です。

自動的に計測され描かれた波形で、赤ちゃんの健康状態を診断します。

このふたつを約40分の間モニタリングして、赤ちゃんの状態やママのおなかの張り具合をチェックするのです。

「なぜ40分もやる必要があるの?」と、疑問に感じる方も多くいるのではないでしょうか。

胎児は、約20~30分間隔で、寝たり起きたりを繰り返しているといわれています。

そのため、40分あれば起きている状態・寝ている状態のどちらも、モニタリングすることができる、というわけなんですね。

産院によっては、NST室など専用のモニタールームがありますが、陣痛室や病室のベッドを使ってモニタリングを行うケースもあります。

NSTは機械をおなかにペタッととりつけるだけですので、とくに痛みなどはありません。

しかしモニタリングを行う体勢によっては、仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群に陥ってしまうこともあります。

医師や看護師さんに「ななめにゆったり座るような姿勢をするよう」促されることが多いので、必ず指示に従いましょう。

ノンストレステストにかかる費用は?

NST検査を、実費で支払う場合の費用は、病院によって多少前後しますが、2,000円~3,000円が相場です。
保険が適用される場合は、3割負担で600円~900円程度が多いケースでしょう。

特別な場合を除き、ほとんどが自費負担となるため、いつもの妊婦検診料にプラスで2,000~3,000円かかると思っておくと大きく外れないようです。

  • 保険適用となる場合
  • 切迫早産などで、入院や医療行為が必要な場合に、治療の一環としてNSTが必要な場合は、保険が適用されます。

  • 妊婦検診の補助券が使える場合
  • 各自治体で、母子手帳と同じように配布される補助券が使える場合はあまり大きな負担にはならないでしょう。
    補助券の適用項目にNSTが含まれているか確認してみましょう。

ノンストレステストを受けるときのポイント

NST検査を受けている間、器具がずれると正しい結果が出ないので、できるだけ同じ姿勢を保つようにします。

病院側で、雑誌や本などを貸してくれることもあるので、ゆったりとリラックスした状態で検査を受けましょう。

またお腹が大きくなってくると、ワンピースなどお腹を締め付けない服装が多くなりがちですが、ノンストレステストを受ける日は、上下に分かれている服装がおすすめです。

お腹に直接まきつけるため、ワンピースだと少し不自由かもしれません。

ノンストレステスト(NST)でわかること・結果の見方

計測されたデータは、胎児心拍数陣痛図(CTG)という波線がリアルタイムで描かれ、記録用紙が機械からゆっくり出て来ます。

また赤ちゃんの「ドッ、ドッ、ドッ…」という心拍の音を聞きながらモニタリングをするのですが、胎動があったときなどには「ガガッ!」とびっくりするような音がすることも。

これは一体どういう意味なのでしょうか?

図の読み取り方について

子宮収縮をモニタリング

記録用紙には、2本の折れ線グラフが印刷されます。

上部に記された折れ線グラフは「赤ちゃんの心拍数」を、下部に記された折れ線グラフは「子宮収縮の強さ」です。

また赤ちゃんの心拍数のグラフと、子宮収縮のグラフの間には、■マークで胎動が記録されます。

赤ちゃんの基準心拍数は110~160が数値の目安で、110~160の間で数値が高くなると赤ちゃんが起きている状態、逆に低くなると赤ちゃんが眠っている状態です。

子宮収縮の数値は、張りのないリラックスしている状態の数値だと、20程度が目安。
すこしお腹に張りを感じている状態では、40~50、強い張りがある状態では、80~90程度が数値の目安です。

この読み方を知っておくと、赤ちゃんの心拍数や動きを自分でも読み取ることができますね。

赤ちゃんの心拍数について

また妊娠9ヶ月ごろであれば、ときどきおなかの張りが起こるのは、とても自然なことです。

実際にモニタリング中に張りを感じると、赤ちゃんの心拍数も一時的に上がっていく(一過性頻脈)のがわかります。

逆に心拍数が下がったりすると、一過性徐脈が起こりますが、これはさまざまなタイプ(早発・遅発・変動・遷延)の一過性徐脈に分けられます。

早発一過性徐脈

子宮の張りに対して、正常な反応なので大丈夫です。

赤ちゃんが身体を動かすときは、一時的に赤ちゃんの心拍数は高くなります。

このように、一過性の高心拍数が記録されることを「一過性頻脈」というのです。

20分のNST検査で、2回ほどの一過性頻脈が見られると、赤ちゃんは健康であると判断されることが多いでしょう。

変動一過性徐脈

おもにへその緒(臍帯)で圧迫されているという状態をあらわしていて、圧迫から解放されると状態が回復するのが特徴です。

しかし何度も繰り返し起こると低酸素状態に陥る可能性もあるため、場合によっては緊急性を伴う場合があります。

遅発(ちはつ)一過性徐脈

胎盤の機能が低下していることが考えられていて、赤ちゃんの低酸素状態を疑うものです。

場合によっては急遽赤ちゃんを出さなくてはならない=帝王切開での出産というケースもあります。

遷延(せんえん)一過性徐脈

一過性徐脈が長く続いている状態で、原因はさまざまです。

場合によってはへその緒のトラブル、仰臥位低血圧症候群、過強陣痛などが原因となっていることもありますが、多くは胎盤の機能が低下しているといわれています。

そのため原因によっては、そのまま様子見でも大丈夫というものから、急遽赤ちゃんを取り出すことになるものも。

NSTを行った結果、次のことを満たしていれば赤ちゃんの状態は良好だと判断されます。

  1. 心拍数の線が正常範囲内にあること
  2. 心拍数の線が常にギザギザとランダムになっていること(→胎児心拍数基線細変動…赤ちゃんの心拍数は常に変わっているので、一定になることはないため)
  3. 一過性頻脈がある(おなかの張りや刺激に対して正常な反応なので起こってOK)
  4. 一過性徐脈がない

ノンストレステストで異常がみられた場合


もしノンストレステストで、赤ちゃんの状態が良好だとはいえない…と判断されたら、どうなるのでしょうか。

先ほどの検査はノンストレステスト(NST)ですが、もしもNSTでいい結果が得られなかった場合に、別の検査を行います。

コントラクション・ストレス・テスト(CST)

その検査とは、NSTとは逆に赤ちゃんに刺激を与えてモニタリングを行うコントラクション・ストレス・テスト(CST)というものです。

CSTは子宮収縮を人工的に起こして、陣痛を再現しながら赤ちゃんの様子をモニタリングします。

NSTで赤ちゃんの状態が良好だといえなかったときや、胎児発育不全などハイリスク妊娠のときに行われる検査です。

VAST検査

またNSTを行っている間、赤ちゃんが眠っていたのでは…?という可能性がある場合には、VASTという検査が行われます。

振動音を発する機械で刺激し、赤ちゃんを起こしてからモニタリングするものです。
この検査をすることで、赤ちゃんが分娩時の陣痛に、耐えられるかどうかがわかります。

もしも赤ちゃんが危険な状態になりそう、ということがわかれば、予定帝王切開を考えたうえでの分娩となるでしょう。

ノンストレステストを受けるようになると、出産まであと少し!


妊婦健診でノンストレステストを受けるようになると、赤ちゃんに会えるまであと少しだということを意味します。

ノンストレステストはその名の通り、胎児にも母体にも身体的負担になる内容はとくにないので、赤ちゃんに会うための最終段階だと思って気楽に臨んでくださいね。

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